CATLのM3P電池、安くて性能良くて長寿命。こんな電池が出回れば日本製電池はオシマイです

雨不足のため中国で頻発している直近の電力不足により電気自動車の急速充電所が次々とクローズされ、長い長い充電待ちになっている地域も出てきた。このニュースに接し「やっぱり電気自動車はダメだね!」と電気自動車大嫌い君達は喜んでいるようだけれど、こらもうガソリン車だって入手難になったら同じこと。東日本大地震の記憶を失っているらしい。

そんな中国でCATLが『M3P』という新しい電池の量産を始めるという。リン酸鉄リチウム電池の進化板で、安価かつ長寿命、安全という特徴はそのまま、日本車に広く使われている3元系リチウム電池と同じくらいのエネルギー密度を持つという。日本の自動車メーカーがバカにして使わないリン酸鉄リチウム電池、急速に進化してます。こんな電池が量産されたら3元系リチウム即死かと。

なのに日本の自動車メーカーは6発爆撃機『富岳』と同じような全固体電池で形勢逆転出来ると未だに信じている(多くの日本人も、です)。全固体電池、中国の方が開発の進捗度合いで勝っており、そもそも日本で全固体電池を作っても輸出出来る国無し。日本の政治家は国際交渉で農業分野を除き全譲歩ですから。世界一高いバターだって政府が農家を守っているからだ。

少し脱線すると、農業をダメにしたのも政治。他の産業と同じく補助金を出さなければ淘汰され、欧米並みの大規模農業になっていた。さすれば生産コストだって下がるため、国際競争力出て食糧自給率上がったと思う。まぁ政治家を選んだのは国民なので、多くの日本人の意識がそういったことだから自滅やむなし。そして全固体電池で全く勝負にならないと思う。

どうすればいいか? ここが難しい。私らの世代は世界一になろうと頑張った。けれど今の人達は今の日本が世界一凄いと思っている。どんぶり勘定なんか悪。「月月火水木金金」などトンでもない! でも世界的に見たら優良企業の上層部はメチャクチャ働いている。日本のメディアは自分達は棚に上げ、一番厳しい層を見て同情することを持って自己満足に浸る。

落ちるところまで落ちる日野自動車の残党は、しがらみ無しに優れた技術をどんどん採用していっていって欲しい。M3P電池なんか積極的に採用したらいいと思う。何ならCATLの工場を日本に誘致したらどうか。いずれにしろ今まで違う鮮やか変化をしない限り「変われない物は生きのこれない」というダーウィンの法則通りアウツになると思います。

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5 Responses to “CATLのM3P電池、安くて性能良くて長寿命。こんな電池が出回れば日本製電池はオシマイです”

  1. S321Vにネオチューンしたい より:

    EVへの搭載が期待される全固体電池、トヨタ等が実用化に漕ぎ着けることを祈りたいですが、こちらでの議論をみると液晶に淘汰されたプラズマディスプレイ、VHSに敗れたベータマックス(古~w)、ブルーレイに淘汰されたHD-DVD…といった過去の様々なデファクト標準争いが頭をよぎります。

    全固体電池だってぶっちゃけ現在は液体の電解質を固体にするだけで、動作原理自体は既存のリチウムイオン電池とほぼ同様ですし。

    中国製のリン酸鉄リチウムイオン電池については、特許技術とかでグレーな所がありフェアな競争か?という議論の余地があるものの、車載用市場でCATLがこんな巨大なプレイヤーになってしまうと、現実問題として対処していかざるを得ないですよね。

  2. いき より:

    流石に、エネルギーを中国に握らせるのはマズイ。
    法律で禁止させましょう。

  3. z151 サンバー愛好者 より:

    電池大事ですよ~。
    実車を何台も買い替えて実験する度胸も懐もないのでラジコンの話ですが、もう電池で全く性能が違うものになります。
    トヨタなんかバイポーラ型ニッケル水素電池とリチウムイオン電池で実質的な性能差がないようなイメージですが、充放電特性も性能も(おそらく制御も)全く違うものです。

    核心技術となるのはモーターと電池とインバータ。
    パソコンでもそうですが、いずれかが劣っているとその劣った部分までの性能になります。
    これをバランス良く調律するのが「チューニング」。
    もっと細かいところでいうと出力の過度特性や直進性と旋回性のバランス等々弄るところは色々ありいますが。
    全固体電池、エネルギー密度は従来の三元系に比べて高く、充放電特性も非常に優れているとは聞いていますが、反面振動に弱く「割れる」為寿命が短いとか。
    見切りをつけるレベルではないでしょうが、中継ぎで有力なのはリン酸鉄リチウムイオン電池。
    日産はある意味この電池使っているならアピールポイントなのに。
    ヘンな人まだ残っているのね。

    あ、関係ないですが「魔改造の夜」第2弾今夜もあります。22時からNHKのBSプレミアムで。
    第1弾は「It’s a Sony」の圧勝でした。
    IHIも実力を魅せましたが、届かず。
    日本の製造業がんばれ!(あ、今働いているとこも製造業でした!がんばろう。。。)

  4. アミーゴ5号 より:

    EVが、もはや常識というかスタンダードになっている内燃車相当の基本性能を得るには、やはりバッテリーのブレークスルーが必要だと感じています。

    現在日本メーカーは、他社が真似できない緻密なHVを持っているので、次世代の本命バッテリーが出てくるまで、HVで凌ぐ作戦なのでしょう、きっと。

    個人的には全個体電池を推しますが、地球規模の開発競争で日本が唯一無二の性能を獲得できるかどうか、また開発に成功しても当然現地生産が前提になるでしょうから、技術の流出も時間の問題となると、悩ましいところ。

    また今からインフラを整備しておかないと、すぐにEVに切り替えることはできないでしょうから、やはり現時点でもEVは世に送り出さねばなりません。

    国沢さんが以前から言われるとおり、今のEVスペックなら軽自動車が一番マッチしているし、特に地方なら一軒家で充電問題も大丈夫でしょう。中国バッテリーメーカーによる日本での現地生産と安価な提供が待たれます。

    だいたい日本は、現地生産の輸出ばかりで、技術もノウハウも完全なる出超。たまには戦略的に他国の新技術を呼び込んでもいいんじゃないかな? というか、あえて呼び込んで相手の力を利用するシタタカサだって必要だと思います。

    ちなみにそうすると、馬さんと鹿さんの大マスコミ様が「中華のEV侵略」「メイドインジャパン堕つ」「HV戦略の敗北」「自動車メーカー大失業時代」とか書くんだよね。おいらでも書けるわ、そんなんなら。

    そうならないようにするためにどうすればいいかを書くのが商売なのに、書ける人は本当にいなくなってきた。。。

    実際のところモリゾウさんだけですよ、責任を背負って全身全霊込めて挑戦しているのは。。。

    それに他国の現地生産を呼び込むには、国内の内需拡大が必要。

    モリゾウさんが内需拡大に向けた規制緩和や減税を散々伝えているのに、政府は馬耳東風。モリゾウさんが本気で怒ったら、日本も日野自動車みたいに見限られちゃうゾ!

  5. 小人 より:

    >私らの世代は世界一になろうと頑張った

    いや、どちらかというと、この人たちの世代が活躍?していたときに、日本は中国、韓国、台湾などに抜き去られたんだよね。。
    政治家も技術者も、ことごとく終わってた世代だと思うんだけど…

    このダメ世代が去ったあとに、残された最低な状況から、なんとか回復しないといけないのが今の世代。

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