ヤマハが積極的な2輪の電動化を発表。収益の3分の1を2輪部門で稼ぐホンダはどうする?

ヤマハ発動機が今後3年間に投入する新型2輪車20車種のうち、約3割を電動化する方針を示した。確かに2輪もカーボンニュートラルに向かわなければならない。一方、東南アジアに代表される「働く2輪市場」を除き、大型2輪の大半が趣味の乗り物。電気じゃなくエンジンのサウンドや振動、加速感などを好む人は多いと思う。果たして2輪の電動化って、どうなるだろう?

この件、2年くらい前からさまざまな考察をしてきたけれど、高価格帯から電動化の普及が始まった4輪車とずいぶん違う方向性になると考える。まず電動化に向かって動き始めているのが前述の「働く2輪」だ。そもそも電気とガソリンの価格を比べると、圧倒的に電気は安い。なんせ日本より平均年収の少ない国でもガソリン価格は日本と大差ない。

ベトナムあたりだとリッター300円以上のイメージ。同じ距離を電気で走らせたら4分の1くらいのコストで済む。エネルギーとして考えたら電気は圧倒的に安い。そんなことから新興国の多くが電気バイクの自国開発&生産を奨励している。すでにベトナムをはじめ、インドネシア、マレーシアは自国の電気バイク産業を立ち上げた。

こうなると困るのが日本勢。なかでもホンダは全収益の3分の1程度を2輪事業で得ている。そればかりかベトナムの2輪だけでホンダの全収益の10%近い年だってあるほど。新興国の2輪シェアを奪われたら安定した収益源を失うことになる。<続きを読む>

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