ホンダの量販電気自動車、世界規模でGMと韓国LGケム開発の『アルティウム電池』を採用か?

4月5日にホンダは電気自動車関連の協業を発表した。2027年にアメリカで発売するGMと共同開発した電気自動車に、GMと韓国LGケムが共同開発したアルティウム電池を搭載するという。このニュース、いろんなことを考えさせられます。思いつくままツラツラを書いてみたい。まずホンダの収益。現在販売しているホンダ車に使われている部品のウチ、エンジン関連の収益は大きい。

アルティウムは日産と同じパウチ型

エンジンだけでなく、変速機や燃料系、冷却系などけっこうな割合になる。アルティウム電池を使うとなれば、その分の収益がガッツリ無くなってしまう。パワーユニットでどのくらい利益を上げているか詳細データないため不明ながら、20~30%くらいになるようだ。逆に考えると、20~30%販売台数が減ったのと同じ収益状況になるワケ。同じ台数しか売れなければ大幅減収。

またアルティウム電池を人間関係で言えば夫婦のような存在のGMが買うときの価格と、隣人であるホンダが買うときの価格差などあれば、GMより割高なコストのクルマになる。今までホンダは電池開発に投資してこなかったため、トヨタや日産より高い値で電池を調達してきた。アルティウムでも同じ状況になれば電池搭載量を減らすなど難しい対応を迫られることになりそう。

個人的に「大丈夫かな?」と思うのは、こういった共同開発車が今まで成功していない点。消費者ってオリジナルを好む。デザイン全く違うのだろうけれど、アメリカ人から見た時のホンダのストロングポイントはパワーユニットのような気がしてならない。トヨタやヒョンデ、フォード、ステランティス、さらに中華電気自動車など加わる戦国時代を迎えるアメリカで勝てるだろうか?

参考までに書いておくと、GM2035年までに排気ガス出すクルマ(大型商用車を除く)はゼロにすると社長自ら言っている。あと10年で全て電気自動車&燃料電池車にするということ。GMも真剣勝負するのだった。ホンダが現在の販売台数をキープできたとしたって前述の通り収益率落ちる。ホンダにとって4輪車の収益はアメリカ一本足打法。倉石副社長の戦略があたればいいけど。

日本市場も気になる。GMと共同開発した電気自動車はアメリカンデザインになること間違いなし。すると朝に紹介したHR-Vのような不気味なクルマになっちゃう? もちろん価格だって今までの倉石戦略からすればアメリカ仕様より100万円以上高くなること間違いなし。不気味なデザインのクルマを100万円高い値付けで日本販売したら1000%失敗すると思う。ホンダどうなる?

もちろんホンダ車内にも問題意識ある人は多いが、ロシア人がプーチンをエリミネーションできないのと同じ図式。マツダもそうですね。良いクルマでもドライバーだめだと性能を引き出せない。

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