ホンダと日産、2029年からSDV(車載OS)の共用化を発表。ところでSDVや車載OSって何?

ホンダと日産がSDVを共用化するというリリースを出した。おそらく多くの人は「SDVって何?」と思ったことだろう。『SDV』という単語、今後普通に使われるようになるかもしれないので説明しておきたい。SDVとは「ソフトウェア定義型車両」とも呼ばれるものの、さっぱりわからないと思う。簡単に言えばスマートフォンのような使い勝手を持たせることである。

スマホは買った時点である程度のアプリケーションソフトが入っており普通に使える。ただその気になればアプリを追加することにより、様々な機能を持たせることが可能。今やスマホで何でも出来ると言っていいほど。加えてスマホの機能そのものの改良やアップグレードも出来てしまう。そんなSDVの性能や使い勝手は、車載OSの仕上がりで決まってくる。車載OSって何?

スマホの場合、OSはアンドロイドかiOSということになる。アンドロイドは基本的にグーグルのOSである。つまり同じスマホながら、違うOSで動くと言うことになる。興味深いことにアイフォーンはアップル専用。アンドロイドの場合、様々なブランドから出ているスマホに使われている。そしてiOSとアンドロイドは味付けが違うため、それぞれにファンがいますね。

クルマのSDVやOSも全く同じ。クルマをSDV化しようとしたら専用のOSが必要になってくるのだけれど、アンドロイドのような汎用OSがない。そんなことから各社OSが必要になってくる。とはいえスマホのOSがアンドロイドとiOSしかないことを見れば解る通り、開発には巨額のコストが掛かる。しかもユーザーからすればブラックボックスのため、安ければ安い方がいい。

つまり本来ならマイクロソフトのような会社が車載OSを作ればいい。ただそれを使うとクルマの機能をマイクロソフトにコントロールされてしまう。そいつがイヤなので独自OSを開発しましょう、ということなのだった。トヨタはいち早く『アリーン』という車載OSを立ち上げている。おそらくスバルやマツダ、スズキなどトヨタ陣営は全てアリーンを使うようになると思う。

困ったのがトヨタグループに属さないメーカーだ。もちろんアリーンを使うのも手だと思う。ただ日産もホンダも独自でOSを作ろうとしていた。今回の発表は「コストや使い勝手を考えればやっぱり一緒にしましょう」ということである。当然ながら三菱もこのOSを使うことになるだろう。ということで日本車のOSはアリーンと日産/ホンダ系の2種類になるということです。

どんなクルマになるか? おそらくアンドロイドとアイフォーンほどの違いは無いと思う。逆に大きな違いを出せれば圧倒的なストロングポイントになるかもしれない。いずれにしろ公道で無謀な運転はできない時代になった。違う「楽しさ」や「魅力」が必要。遠からずハードはそのまんまで、走りを含めクルマの味を変えるようなことが普通になると思います。

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6 Responses to “ホンダと日産、2029年からSDV(車載OS)の共用化を発表。ところでSDVや車載OSって何?”

  1. 小川 より:

    「つまり本来ならマイクロソフトのような会社が車載OSを作ればいい。」↑文書の前後からマイクロソフトGoogleにした方が良いのでは?とは思いました。

  2. アクシオム より:

    日産、ホンダ車載OS・・・今更ですね。
    こんなもん、資本提携だとか日産子会社化の合併だとかの前にやるべき一丁目一番地だったはずですけど。
    日産が先行しているOSをベースにするとも言われていますね。
    昨日、テレビ東京のWBSのトップニュースで報じていましたけど、そこでホンダはどこのメーカーと協業しても近年うまくいっていません・・・なんて報じていたのには吹き出してしまいましたね。そんなの日経の報道番組なのにいまさら言うなよレベルです。
    マツダは新型CX-5からトヨタのアリーンを使い始めたから、ADASの精度が抜群によくなったそうですね。その割に、あの大型センターディスプレイに映る操作アイコンの小さすぎて使いづらいですね。
    マツダっていくら魂動デザインでデザインにこだわりがあっても、こういうインフォマティクスの領域までユーザーが使いやすいデザインはしてくれないんですね。

  3. DKMF より:

    業界内の人間ですが、この分野で日本の自動車メーカーが覇権を握るのは無理だと思いますね。

    なぜなら、日本の自動車メーカーではソフトウェアとかITとかに長けている人は決して出世しないから。「ソフト?プログラミング?何それ?それって自動車エンジニアの仕事なの?」みたいな人しか上にいません。

    パソコンがマイクロソフトとインテルに牛耳られたように、スマホがアップルとグーグルに牛耳られたように、車載ソフトも米IT企業またはテスラに牛耳られることでしょう。日本の自動車メーカーは、鉄板を溶接して組み立てて、彼らの「互換機」を作ることだけが仕事になります。その仕事も、中国メーカーの方が安くやれそうな状況ですが。

  4. ホンダを憂う者 より:

    カーグラフィック誌上で糾弾もされていましたが、日本のモータースポーツ史を語る上で欠かせないブガッティT35Cを含む数台の車両を、Hondaコレクションホールがボナムズのオークションに出品しているとの事です。個人より寄贈された車両の換金、貴重な文化財の海外流出としてSNS上でも話題となっているようです。
    お客様相談室へ問い合わせましたが、答えられる事はないと返信がありました。
    宗一郎氏が整備士として同乗していたカーチス号ともレースした車両の筈で、戦火も潜り抜けた歴史の証人だそうです。
    一人のホンダファンとして、残念でなりません。
    国沢様の力で関係各所への取材はできませんでしょうか?

  5. アミーゴ5号リリボーン より:

    出たよ出た出た、ド腐れ尻尾切りのお家芸!

    協業によるシナジーと言う名の「他人のフンドシ作戦」。
    ソニーやらなんやら失敗まみれなのに、またダヨ! ホントに大きな馬さん鹿さんのひとつ覚えってヤツ。

    日産側は、ルノーと共同開発中では?
    ホンダ側は、アシモOSはどうするんやろ?

    まぁどっちに寄せるにしても、自分大好きの似たもの同士じゃあ、でき損ないの未来しか妄想できませぬ。

  6. 松原 正憲 より:

    自動車業界でもIT業界でも、OSの基本的な役割は同じで
    OSは共通インターフェース(API)を提供し、アプリケーションソフトウェアはそのAPIを通じてハードウェア(CPU、メモリ、ストレージなど)を利用する、この定義レベルでは、業界による違いはありません。
    ただ「OS」という言葉を使うとき、自動車とコンピュータ/スマホでは指しているものの範囲が異なる点を理解しないと誤解を生じると思います。
    車の中では、数十〜100個以上のコンピュータ(ECU)が搭載されており、それぞれが別々のOS/リアルタイムOSを動かしています。最近はドメイン統合が進み、搭載されているECUの数自体は減少傾向にありますが、これは「1つのカーネル(核となるOS)が車全体を支配するようになった(なる)」という意味ではありません。
    つまり自動車業界で言う「〇〇OS」(トヨタのArene、VWのVW.OSなど)は、「1つのOS」ではなく、「複数のSoC・複数のOSを跨いだ統治の枠組み」を指していることがほとんどです。
    例えるなら、IT業界のOSが「1つのビルの管理人」だとすれば、自動車業界の「〇〇OS」は「複数の工場(ADAS工場、IVI工場、ボディ工場…)を持つ持株会社」です。
    持株会社(Vehicle OS)自体が現場の機械を直接動かしているわけではなく、各工場には現場を仕切る個別の工場長(実際のOS/RTOS)がいて、持株会社はその工場長たちに共通のルールや連携方法を課している、というイメージです。
    ただし補足すると、この「持株会社」は単なる紙上の取り決め(ルール・組織論)だけの存在ではありません。実際には、ECU間の通信を担うミドルウェア、OTA更新を統括するソフトウェア、1つのSoC上で複数OSを同時に稼働させるハイパーバイザーといった、実際に稼働するソフトウェア・実務部隊も抱えた持株会社である、という点が重要です。
    IT業界と同じ視点での評価は自動車業界では成り立たない部分が多いです。

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