ホンダの逆バネ

日産は現在生産を休止しているタイの工場を14日から再開すると発表した。日産の工場は浸水などの被害を受けておらず、部品の供給さえ手当出来ればOK。もちろんフル生産というワケにはいかないものの、被災した部品工場のリカバリーを急ぐなど2012年3月までに6万台の減産で済む見込みらしい。

ちなみに洪水の直接被害にあった日産の取引企業は120社に及び、さらに120社が危険な状況にあるという。水没している工場から調達していた部品は海外から運ぶか、新しい工場を造って対応するそうな。このあたりは東日本大震災の復興と同じアプローチなのだろう。日産は最小限のダメージで済んでいる。

運が悪いとしか言えないのはホンダだ。水没した工場はそのまま。思ったより水の量が多く、未だに引く気配ない模様。小規模な部品工場と違い、引っ越すことも出来ない。減産規模はタイだけで12万台以上。タイから部品を供給していた工場の稼働制限も多いため、世界規模で考えると2〜3倍になる可能性大。

東日本大震災で受けた被害もホンダが最も大きかった。アンラッキーとしか言えない。ただ人生と同じで悪いことばかりは続かないと考えます。たまたま重なっただけ。むしろこうなれば頑張るしかありません。興味深いことにホンダの場合、歴史を見ると裕ある時より厳しい時の方が魅力ある商品も出てくる。


ンダの人に聞くと「不思議とタヌキが出てくるんですよ」。直近では1990年代序盤を思い出す。三菱自動車に買収されるか、という状況まで追い込まれながら、オデッセイ、ステップワゴン、CR-Vと今まで作っていなかったジャンルのクルマを相次いで発売。見事に立て直し、大躍進した。ラッキーボーイも居
た。

そろそろホンダにタヌキが出現しなきゃならない状況になってきたようだ。果たしてどんな車種や技術になるのか? おそらくスポーツカーじゃないと考える。もしかしたら水冷エンジンやRV戦略の時と同じく「ホンダらしい」の反対側にあるかもしれない。大いに楽しみです。

・ECOカーアジアは「アクアの燃費が気になる

<おすすめ記事>

7 Responses to “ホンダの逆バネ”

  1. さね より:

    早く復活してほしいですね。タヌキかぁ。そんなに昔は三菱に吸収とゆわれるぐらいに厳しかったんですかホンダ! 今からは想像つかないですけど、巷ではホンダはもう終わってるとゆう風評ですけど、自分もインサイト買ってそう思う一人です。 ホンダはスポーティーとかゆう人がいますけど単なる勘違いとしか思えません、本来はスーパーカブのような超実用的車、四角大好きミニバンメーカーとゆうイメージしかありません。ごくまれに商売無視コスト無視エンジニアの思うがままユニークなスポーティーっぽいのを出す面白いメーカーかな。後はバイクは優等生。 自分が乗ってる車なので新しいインサイトエクスクルーシブには興味あります。実際走りはまともに走るようなったんですかね? アメリカでもシビック散々だし、あまりに新しい技術もないし、10年もエンジン、プラットフォーム、サスペンションに変速機も使い回しのコストダウンだけだし、期待は無理だろな。タヌキはあらわれません多分。マツダを見習うなり提携するなりして、技術借りてスポーティーとか幻想はいいから、超実用的激安車を作っていてほしいです。ホンダにスポーティー、スポーツカーは絶対無理。エンジンはもう死に体だし、エレキで頑張ってください。 革新的なメカニズムのホンダ車がでたら素直に見直します。 スポーツカーを作りたいならマツダから学んでください。ロードスターやRX7など、性能や速さだけじゃダメなんだな個人的に。 ホンダが終わってないことを願います。

  2. オロネロ より:

    申し訳ないのですが、現在の4輪にはあまり魅力を感じません。
    しかし、
    NSRやCBRに乗っていた事もありますので、
    2輪メーカーとしては大好きですし、
    絶対に持ち直して欲しいです。
    買収されたり、潰れるのでは、あまりにもやり切れません。
    偉そうな物言いですみません。
    ホンダはいい加減、自身の立ち位置を知るべきかと思います。
    売れる車を作るのは当たり前ですが、
    それ以上に、ホンダが望まれている物があるはずです。
    いまさらホンダの軽自動車なんて、必要ありません。
    EVなどの苦手?な分野ではホンダらしさを出して、他社と差別化すべきではないでしょうか?
    では、ホンダらしさとは何でしょうか?
    それがブランドの構築に繋がるのだと思います。

  3. タヌキ より:

    ホンダのタヌキは、軽未満・ミニカー以上でしょう。今役所も新規格ミニ設定してるようです。今後、インドやインドネシア、中国の田舎で必要とされるクルマは、人口が半端じゃないので超エネなクルマじゃないと地球がもたない。軽未満・ミニカー以上は今後のメジャーです。
    ホンダの二輪技術は、軽未満・ミニカー以上に適応するものがいろいろあります。さらに、リチウム電池が安くなる数年後には、ホンダのEV技術が利用できます。
    この方向にフォカースできないとすれば障害となるのは、米国市場から得られる利益に頼る経営方針です。ひょっとして、軽以下の4輪と2輪は、別会社にしたほうがいいかも。

  4. 小林 英弘 より:

    今年はホンダにとっては本当に運の悪い年ですね。何か「狙い打ちされてる?」感さえあります。お気の毒サマです。しかしホンダ好きとしては早く最小限のダメージで復活して欲しいです。ホンダの皆様、頑張って下さい。
    ホンダは小排気量車はハイブリッド路線を取りフィットハイブリッドが好調な売れ行きですが、そもそもそれは「フィットのクルマとしての出来の良さ」があったからこそ。クルマ造り自体は何ら他のメーカーに負けてないないどころか、いまだに同クラスでフィットを超えるユーテリティと走りと燃費性能のトータル性能を超えるクルマが現れていない事自体、凄い事です。フィット以前はオデッセイ潰しのイプサムとかストリーム潰しのウィッシュとかに後からシェアを奪われて急降下したクルマもありましたが(←特にウィッシュはえげつないですよね)、フィットに関しては後発のクルマがいくら頑張っても首位を譲らない。こんな化物みたいなクルマは初めてです。なのでポテンシャルはどのメーカーにも負けない物を持ってるんですね。なので余計に早く今年の災難を乗り越えて欲しいです。
    …さて、ではホンダを復活させてくれるモノは何でしょう? 意外とVWが先行している「小排気量+過給機による排気量ダウンサイジング」なんか面白いんじゃないでしょうか。「先行他社の後追い」も「らしくない」と言えばらしくないですが、実はこれも初代JA4ライフの爆発ヒット時で成功した実績がさりげなくありますからね〜。意外とイケるかも? というか、第二期F1ターボ時代の「1.5lで1,500馬力!」なんて「ゼロがひとつ多いですよ? 印刷ミスですよね?(笑)」なんて凄まじいエンジン造ってた技術力があるのですから、アコード〜レジェンド級のクルマを1.5lターボで走らせる事など造作もない事だと思います。でアコード&インスパイアは省エネ系で、しかしレジェンドはフラッグシップセダンとして強パワー系にすれば中々面白いんじゃないでしょうか? 「レジェンドが1.8lで400馬力でカッ飛びエコセダンに変身!」なんて、以前からの「スポーツカーのイメージ」と最近の「エコカーのイメージ」が両立できそうですね。イメージリーダーとしてはいいと思います。でもどう頑張ってもレジェンドはあんまり売れないでしょうが(笑)。

  5. CVCC より:

    タヌキとなりうるのは、トヨタと違う方式の2モーターHV搭載のモデルですかね。
    私も楽しみにしております。
    ホンダですが、数年前はドタバタしていたのか、その頃に出たインサイトやオデッセイ、インスパイアは、中途半端だったと思います。
    まず、オデッセイですが、前モデルに比べて新しいトピックが無く、内装のデザイン性や質感が落ち、外観も安っぽくなりました(MCではかなり改善してきました)。
    インスパイアは、走りがいいとの評価を国沢先生はなさっていましたので外観共々好きですが、
    北米でのアコードを日本でいうところの3.5L高級車として売るには煮詰めが今一歩でした。
    細かいところではありますが、日本でいうところの高級車として売るならば、インパネはソフトパット、シフトノブのバーは皮のブーツをはかせ、サイドブレーキは足踏み式は必須です。
    あとはシャークフィンアンテナなんかを付け、ブレーキランプはトランクのガーニッシュ共々LEDで光らせるべきだったかなと思います。
    車の本質的な部分ではありませんが、こういう細かい演出、気配りが高級車には必要だと思います。
    インサイトは外観の質感、内装、サスペンション、後席、後方視界など、多岐にわたる部分の問題が指摘されていました。
    インサイト初期型の出来に反省、ホンダ自身も不満があったのか、今のインサイトは、初期型から前後ともに足回りを変更し、エンジンのマネージメントに内装や後席、後方視界まで変えてきました。
    外観(とくにエクスクルーシブが)も、やっとコンセプトモデルに近付いた気がします。
    本当なら、最初からエクスクルーシブの外観で1.3lで、今のMC後の内容ならベストだったかな、なんて思いますが…
    ほぼ同じコンポーネンツを使って後から出たFIT(&シャトル)HVのしっかり具合からして、
    インサイト初期型は、きっと慌てて煮詰め不足のまま出したのかな、なんて思いますが、
    そういう商品を出してしまったのが、ホンダの評価を下げてしまった要因の一つかと思われますので、代償は大きかったかな、と思います。
    初期型と比べて、指摘されてきた部分に手をつけてきたので、実際に初期型インサイトをお持ちの国沢先生の鋭い視点で見た改善の度合いのリポートなどを楽しみにしております。
    私的には新型車CR-Vのデザインは気に入っておりますので2モーターHV共々楽しみにしております。

  6. 団塊eurasia より:

    最近のホンダの元気のなさに、追討ちをかけるようなタイ工場の被害を聞くにつけ、この苦境を何とか乗り切って頑張ってほしいと願っています。
    創業時(本田技研)から高回転・高出力・高効率エンジンづくりに情熱を注ぎ、世界でも類を見ない”時計のように精密”と称されるエンジン、1971年世界で初めて米国マスキー法案(達成不可能と言われた排ガス規制)をクリアしたCVCCエンジン、1989年世界初バルブ・タイミングとリフトの同時切り替えを可能にしたVTECエンジン等、高度なエンジン技術とF1レースでの活躍はホンダのDNAと言われ、「HONDA」は信仰にも近いブランドを確立したこともあった。
    一方、1994年アコードのプラットフォームを利用した初代アコードやステップ・ワゴンの成功(収益率の向上)で味をしめたか、これまでのスポーツ志向からミニバン重視に方向舵を切り、今やミニバンメーカーと思われている。
    今のホンダを見ていると、迷いがあるのか、目指している方向が今一つ、伝わってこない。
    創業者の本田宗一郎氏の目指したホンダ・スピリット「他社とは、一味違った切り口でのクルマづくり」と得意なエンジン技術を核に、進むべき道を再構築してほしい。
    近い将来、移動の道具としてのクルマは電気モーター、運転を楽しむ趣味性の強いクルマはレシプロ・エンジンと区分されると考える。
    今、2輪エンジンで目指している鼓動感や味わいのある回転フィーリングを体感できる高品質な(感性も含めて)エンジンづくりはホンダの得意分野であり、生き残る道と思うが、いかがであろう。

  7. CB400SF より:

    ホンダのタヌキ、ぜひ出てきてもらいたいです。フィットRSとエリシオンに乗っていますが、残念ながら今のラインナップで欲しいと思う車はありません。
    もっと正確にいうと、技術的に平凡すぎて興味がありません。独自性にこだわりすぎているのか、ハイブリッドもここ10年トヨタに負けっぱなし。VTECで満足しているうちに世の中のエンジン技術はどんどん先を行っています。次期CRーVは形は好きですが、エンジン、CVT、既存のままのようですね。新型軽もお手本のタントが出てから何年経っているのか。伊藤社長のこれからの舵取りに、そして技術者たちの猛烈な奮起に期待しています。

このページの先頭へ