ロードスターに採用された難解のKPCについて考えてみた

ロードスターが採用したKPC、いろんなメディアで伝えようとしているけれど難解です。休日なのでじっくり。一つの側面から考えると、ロール時の重心を下げるという効果を持つ。最初に下の動画見て頂きたく。ハンドル切るとリア内側の車高が低くなるため、結果的に車体全体も数ミリ単位ながら低くなる。ロール時の重心を低くしたら良いかと言えば、3mmであっても好ましい。

ただ個人的には違う効果が大きいんじゃないかと感じている。ブレーキを若干掛けることでリアタイヤが後ろに引っ張られるため、リアサス各部の遊びが無くなる。この状態でコーナリングすると、アライメントも安定します。同じ梅津さんが考えたGVCはエンジンマウントにテンションを掛けることでエンジンの無駄な動きを止める効果を持たせている。それと似てますね。

クルマは通常「休め」の体制で走っている。「乗り心地をよくする」とか「振動を抑える」という目的でいろんなブッシュに遊び作っているからだ。がっちり固定したら、振動の塊になります。その「遊び」が走り性能に「緩さ」を与えてしまう。梅津さんのアイデアは全て「休め」から、必要な時だけ「気をつけ!」にする技術といってよい。凄い「発明」だと思う。

欧州車は違う技術で「休め」と「気をつけ!」の区別を付けているんだと思う。これ、クルマをバラしても解らないです。ダンパーにもそういったノウハウが入っている。梅津さんの技術はあと2つくらい完成したなら(KPCはサスペンションジオメトリーの関係でロードスターにしか使えない)、日本車の走りもググッと上がるんじゃなかろうか。もちろん電気自動車にも有効です!

 

 

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