中国市場から最初に脱落するのは三菱自動車。次がマツダ。その次は?

中国市場に於ける日本勢の販売状況が日を追う毎に悪化している。1~3月は一番厳しかったマツダが前年比65%減。三菱自動車58%減。日産45%減。ホンダ38%減と言った状況。4月も厳しい数字になるようだ。今や中国の市場は3分の1近くが電気自動車。電気自動車を持っていないと単純に33%減の可能性があるワケです。しかもトヨタのように電気自動車を持っていなくても14%減で押さえているメーカーもあるため、魅力的な商品ないとバトルに負ける。

マツダはCX-50で生き残りを狙う

現状を見ていると最初に脱落するのは三菱自動車の可能性が高い。中国市場で売れそうな車種を持っていないし戦力になりそうな電気自動車無し。このままだと赤字を垂れ流し続けることになるだろう。浮上の見込みも薄い。真剣に撤退を考えなければならないタイミングになってきたと思う。そもそも販売台数が半減してしまえば、現在の規模はキープ出来ない。撤退しないまでも、大幅な縮小均衡策は必要になってくるだろう。

続いて厳しくなるのがマツダだ。これまた電気自動車を持っていないため、今までと同じくらいエンジン車の人気があっても3割減になる。その上でトヨタのような燃費の良いクルマが無くブランドイメージも薄く商品の特徴だって弱い。今年通年で販売台数半減と言うことになればとうてい現在の企業規模は維持出来なくなる。売れること間違いないという商品計画を持っていないと将来的にも辛い。CX-50で勝負か?

日産のコンセプトカー

日産とホンダも安閑としていられない。日産は上海ショーでも存在感をアピール出来ず、現地駐在の日産社員は危機感100%という状況。日本に説明してもスピード感が無く、対応遅ればかりだという。中国勢はほぼ市販車レベルのプロトタイプを出してきているのに対し、日産はハリボテ。しかもハリボテすら夢や魅力を感じさせないというのだから厳しい。直近の2年間で「これは売れる!」と思える電気自動車やハイブリッドも無いようだ。

中国の自動車メーカーも淘汰が進むと思う

ホンダは上海ショーで電気自動車のコンセプトカーを出展している。来年早々出てくる第2世代がどこまで評価されるかで今後の展開は決まってくることだろう。逆に考えると今年は打つ手無し。厳しい数字になると思う。第2世代で売れ行きを落とした分をカバー出来るか? ちなみにホンダで数少ない「現実派」と言われる青山さんは、上海ショーの出展内容を知って「これじゃダメだ」と檄を飛ばしたと聞く。中国勢に対抗できないと感じたようだ。

そういえば上海ショーに日本から視察のため訪中した技術者が5人しかいないと書いた。その後ホンダから「調べてます」と聞いた。連絡無いので本当に5人だったようだ。

 

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4 Responses to “中国市場から最初に脱落するのは三菱自動車。次がマツダ。その次は?”

  1. トヨタ車ユーザー より:

    中国で買い物に失敗したら騙された方が悪い…といわれます。逆に車ほど高い物を買うのに注意しないわけはないので、コンセプトカーのようなハリポテは逆に怪しく見られるんじゃないでしょうかね。
    だから、中国メーカーは「ハリポテ」というプロセスを踏まないのでは?
    三菱はアウトランダーの売れ行きが悪く生産ラインを数日止めたと出てました。PHEVじゃないモデルを売っているのかPHEVでもダメなのか。アウトランダーもマツダのCX-60も車体が小さいほうの部類になっちゃうんですよね、ナビとかの液晶も小さいけど。。。

  2. アミーゴ5号 より:

    中国メーカーの多くは、海外メーカーと資本を折半して設立されたと記憶しています。確かいろいろな制約に縛られているとも、聞き及んでおります。

    ちなみに、トヨタもホンダも折半メーカーを保有していると思いますが、制約と言っても蛇の道は蛇で、中国のEV事情は入ってこないのかしら?

    もし情報を得ているのにですよ、
    上海ショーで度肝を抜かれたとか、
    技術者5人しか行っていないとか、
    呑気をかましているとしたら、、、

    頼りの自動車産業まで、茹ガエルまっしぐらやん。。。

  3. トヨタ車ユーザー より:

    ただ、中国はNEVに対する補助金はなくしてもナンバーの発行を優先するなどして、NEVを優遇しています。それも自国の生産のシェアをあげる効果を出していて…という前提の中国市場(の結果)なので、その受け止め方をどうしたらと思うことはあります。

  4. 小井土雄一 より:

    BEVの出遅れだけが原因ではなく、中国の自動車産業のレベルそのものが、どんどん進歩しているのでしょう。こうなるとコスパでは勝負できない。同じ土俵で戦っても勝ち目がなくなる。かつて日本の自動車産業も
    同様の強みで発展してきた。これに対し、欧米メーカーはどうしてきたか。アメリカは明確に負けたと思いますが、欧州はそうでもない。欧州メーカーのやりかたにヒントがあるのではないか。

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