豊田章男さん、最近のメディアに苦言を呈す

先日行われた株主総会で豊田章男さんが株主の質問に対して答えた内容がメディアの間で話題になっている。詳細を紹介すると長くなるので、以下概要を(全文読みたければコチラから)。

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ロバを連れながら夫婦二人が一緒に歩いていると、こう言われます。
「ロバがいるのに乗らないのか?」と。
また、ご主人がロバに乗って、奥様が歩いていると、こう言われるそうです。
「威張った旦那だ」。
奥様がロバに乗って、ご主人が歩いていると、こう言われるそうです。
「あの旦那さんは奥さんに頭が上がらない」。
夫婦揃ってロバに乗っていると、こう言われるそうです。
「ロバがかわいそうだ」。

要は「言論の自由」という名のもとに、何をやっても批判されるということだと思います。最近のメディアを見ておりますと「何がニュースか? は自分たちが決める」という傲慢さを感じずにはいられません。「一億総ジャーナリスト」と言われるくらい誰もが情報を発信できる時代です。

情報によって人を傷つけることもできれば、元気にすることもできると思います。大切なことは、「その情報を伝えることによって、何を実現したいのか」ということだと思います。もっと言いますと、「どんな世の中をつくりたいか」ということです。

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傲慢だと言われたメディア側の反応は様々。「メディアにケンカを売りましたね!」と憤っているヒトもいれば、私のように「さもありなん」と納得してるタイプもいる。加えて最近の傾向を見てると、ハッキリ意見が分かれます。好例がトランプさんやアベシの評価。支持してるヒトは熱い。嫌いな人も熱い。無視してるヒトはいるけれど中間的な意見ってあんまりないのだった。

私が書いたことに対する反応も同じ。ナニを書いたって反論出ます。「N-ONEはフルモデルチェンジか?」と書いたら、フルモデルチェンジでナニが悪い、というコメントも。こらもうどう考えるか価値観によって決めればいい。もちろん知り合いなら「こんなケースもあったね」とか「やっぱり外板同じフルモデルチェンジなんか過去に無いでしょ」みたいな討論が出来る。

でも「一億総ジャーナリスト」といいながら、その実状は便所の外から水掛けて逃げる輩ですから。一生懸命対応したって自分の形勢悪くなったら逃げちゃう。マトモに話なんか出来ない。匿名のジャーナリストなんかあり得ない。章男社長のロバの話、腑に落ちる。公約数は「どんな世の中をつくりたいか」になるのだけれど、そういった話し合いすら難しくなってきた。

先日、メディアも考え方を変えなくちゃならないと書いた。実際、大手新聞は風前の灯火状態。新聞の勧誘員に話を聞くと、半分くらい投げやりになってる。3ヶ月分の契約取るのにスーパードライ24本の景品付けることだって珍しくない。TVも明らかに広告のレベル下がってきた。それでも傲慢さは変わらないと思う。かといってメーカーの主張を全て聞けばいいのかとなれば、違う。

クルマの場合、さらに難しいのが「贔屓」の存在。特定のメーカーの批評をすると必ず出てくる。逆に特定のメーカーを高く評価すると出てくる「アンチ」も少なくない。めんどくさいです。私は20年くらい前に「気にするのをやめよう!」と決めた。自分の意見を通します。聞いてくれる人がいなくなったら、その時は「酔っ払ったジジイの戯れ言」。ジャーナリスト終了です。

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