おっ立ち式のリアウイング、最高速からブレーキ踏むと襟首を掴まれるが如し!(14日)

人生楽しく、というのが私の信条であります。朝サーキットに行くと「面白いコトをしてみました~!」。なんですか、とMIRAIを見たらフロントが違うクルマになってるぢゃありませんか! 今回のレースに合わせ、冷却不足をなんとかするべくラジエターを追加。風抜けの良いグリルを探してたら、傷物のグリルがディーラーにあったそうな。不要品というので引き取ったという。

意外なことにそんな悪くない! そして評判いいです。とはいえラリーだとレギュレーションで使えないし、そもそも車検取れないため今回限りの姿になるでしょう。昨年Gazooフェスティバルで追加された可変式リアウイングもデビュー戦になりました。どの程度効くモンかと半信半疑だったけれど、メーター読み178km/hのストレートエンドでブレーキ踏むと、ありゃま! 

写真/ナンケイ

すんげ~っ! おっ立った瞬間、襟首をグイッと掴まれる感じ。思ったよりずっと短い距離で減速するのだった。ブレーキキャパの少ないECOカーには最高だ! ということで予選は2台の格段に速いテスラ・モデルSとテスラ・ロードスター、そしてトラブル起こさなければ抜群に速い86の次の5位。「これ以下だとウデに問題あるし、これ以上は誰でも難しいですね」という順位です。

本日はモーターファンフェスタというイベントが行われていたため、いろんな人に会いました。下の写真は日産の林田さんと今年の新人3人。勉強のためクルマのイベントに連れてきたそうな。こういうコトが日本のクルマ作りに必要です。トヨタの人もウエルカムで「自由にMIRAIを見て下さい」。ドライバーズシートに座らせてあげたら大喜びしてました。新人は日本の自動車業界の宝だ。

ということでスタートしたレース本番ながら、超厳しい修行が待っていた! スタートラップの100Rで追い越し掛けたら先行車が突如減速(横滑り防止装置の切り忘れだったんです、と後で謝りに来てくれました)。ハンドルで避けるとタイヤ暖まってなくあっという間にスピン! 100R、けっこうスピードレンジ高い。久し振りのチンサムスピンであります。幸いどこにも接触せず無事復帰。

写真/ナンケイ

そこからがさらに厳しかった。燃料電池のヒートを防ぐにはスタックの中に適度の水分あった方が良い。そこで水を噴くようにした。本来ならガソリンの混合比の如く最適な量にしたのだけれど、いかんせん皆さん課外時間で作業してるため「空気量や温度を計って水の量を決める」という電子”水”噴射システムは作る時間なし。そこで計算値で水の量を決めたそうな。

気温高かった予選時はドンピシャだったため好調! 熱ダレせず前述の通り178km/hまで出た。されど本戦は予想したなかったほど気温下がった結果、水の量が多過ぎた。結果、スタックの中に溜まり、コーナーで横G掛かるとスタックが溺れちゃうという症状出てしまう。これを乗り方でカバーするのに4周も掛かってしまった! 上手く乗れるようになったら、レース半分終了。しくしく。

普通、周回を重ねる毎にオーバーヒートでタイム落ちるのに、今回ベストタイム出たのは最終ラップ。方向性としちゃ間違ってなかった、ということですね。燃料電池を高負荷で連続使用するときのアイデアになると思う。いやいやレースやるといろんなことが解る。終わってみたら今回も楽しかったです。

<おすすめ記事>

コメントは受け付けていません。

このページの先頭へ