トヨタは伸びる! 社長力の無いメーカーは厳しいと思う(29日)

先日、ドバイから成田までの機内から世界第2位の高さを持つカラコルム山脈の『K2』(8611m)が見えた。この美しい山、世界最高峰のエベレストより登るのは難しく、聞けば今まで300人しか登頂に成功しておらず、しかも80人亡くなっているそうな。登頂したのに亡くなっている方も少なくないため、死亡率25%だという。宇宙ロケットで大気圏外に出る危険度より大きい。

ちなみにK2に登頂した日本人と言えば、女性1人を含む30人近い。日本人で亡くなったのは1名。日本人の冒険魂の凄さと、生存率の高さに驚く。残念なことに日本人の精神から「冒険」という成分は大幅に薄れてきてしまっている。そればかりか冒険するというと「何のためにするのか?」と説明しなくちゃならない。日本のプレゼンスが世界的に低下してるの、解ります。

WRCの最終パワーステージでトヨタのタナックが見事な勝利を飾った。ゴール後、ドライバーとコ・ドライバーがルーフに登り、その後、マキネン監督も。見てたらマキネン監督がルーフの上から誰かを呼んでる。登ってきたのはモリゾウさんでした~。K2よりずっと低いけれど、ここに登るのタイヘンだ。そもそもモリゾウさん自身、リスクを背負ってる。

一番の「スゴイね!」は自分で日常的にハンドル握ってるだけでなく、ラリーに出場していること。トヨタという企業の代表だけに「万が一」を考えたら、とうてい出来るモンじゃない。というのもラリーという競技、1人では出来ないからだ。コ・ドライバーの命も預かっている。おそらく「止めてください」という声だって少なくないだろう。批判する人達いると思う。

けれどそのかわりに得られる”ブランド”はリスクが大きいほど高い。今やトヨタ社員が競技に出ることなど何ら問題無し。TOP自らやってますから。燃料電池を開発している技術者も、ネオチューンした車高調付きの後付けターボ86に乗っているほど。クルマ好きのトヨタ社員は正々堂々クルマを楽しんでいる! こんな技術者がタバになってクルマ作りをしてるのだった。

一方、メディアの前に出るのがイヤでコソコソしてる社長もいます。そんな会社の社員が伸び伸び仕事出来るワケない。電池に問題あるの解ってても「黙ってりゃそのうち嵐は去る作戦」や、メディアを冷たくハネ返せる広報部作りに精を出してる企業が、ユーザーを大切に出来るワケありません。表彰台の真ん中で君が代を聞き、シャンパンぶちまいてるモリゾウさん凄いと思う。

もはや総力戦となっているホンダF1もハンガロリンクでガスリー6位! ドライコンディションのガチンコ勝負だっただけに素晴らしい! ここにきて日本車は地盤沈下の雰囲気。他のメーカーもトヨタやホンダと同じくらい存在感を出して欲しいもの。人が頑張ってるのを見ると元気でます。WRCドイツでは全力を尽くしたいと思いつつ、今日も暑い時間帯にランニング。

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