レクサスHS250h

急にスカイライン・クロスオーバーの試乗レポートの依頼があったので、御殿場へ。このクルマ、アメリカ向けの3,5リッターバージョンにポルトガルで試乗したのだけれど、その時と印象変わらず。SUVとしちゃスポーティです。強いて気になった点をあげれば横G掛かった状態で路面の継ぎ目を通過するとブルブルすること。

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月間目標は200台と少ない

新しいジャンルだし、解りにくい個性を持つので、どうやって売ったらいいかが最大のテーマになると思う。どちらかと言えば日本車というより輸入車の売り方を参考にすべきかと。上手に売れば200台くらい売れると考える。続いて富士スピードウェイで行われているレクサスHS250hの試乗会へ。

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自分で買ったらフロントグリルは即座に交換す

聞けばチーフエンジニアの古場さんは新型プリウスの大塚さんと同期とのこと。47歳。トヨタで最も凄いと関心するのが開発部門の人事である。若手をドンドン投入。しかも大塚さんといい、古場さんといい、前向きさと自信と謙虚さのバランスが素晴らしく、加えて明るい。良い人材、揃ってます。

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試乗レポートは金曜日にアップします

車重が1,6トンを超えているため、回生可能なエネルギーが不足気味(バッテリーに充電出来る容量は25kW程度まで)。結果、燃費は多少乗り方に依存することになった。加速より丁寧なブレーキが肝心です。とはいえこのクラスとしちゃ圧倒的に燃費良いクルマに仕上がっている。

トヨタがリチウムイオンバッテリーを量産出来るようになれば、このクラスのハイブリッド車も実用燃費を10%以上改善出来るようになるハズ。聞けばバックオーダー6千台。納期3〜4ヶ月とのこと。秋に出る『SAI』(HS250hのトヨタ版。トヨペット店か?)を早めにオーダーしておく、という手もある。

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3 Responses to “レクサスHS250h”

  1. 真鍋清 より:

    レクサスHS250h、顔つきは兄弟分トヨタSAIと比べてシャープで未来的な感覚を程よくちりばめていて(小生の感性では)上質な重厚感を醸し出しているものの、あのリアのコンビネーションランプ、なんとかならないものですかねえ。
    端的にいって、知性も品質感も感じられず、チャチなハイテクに対する表現が見えてしまうのだ。グリーンハウスの造形も最近では見慣れてきたせいもあり、新味こそ感じられないもののハイテク感とダークトーンが似合う端正さを両立させていると思う。それに比してリアのテールランプ、白色光と赤色光の面積比率といい、何の芸もない長方形の造形といい、まるでケータイ感覚の安直さ、もう少し横型なら横型なりにテールランプに上下の厚みを持たせるなど、為す術があったと思う。
    同車、HS250hのデザイン言語は、そのまま同車の未消化なエンジニアリング、キャラクターを物語っていると思う。本場欧州にも投入の噂がしきりであるからには、メカや走行特性の充実と同時にデザインの統一感あるまとまりを打ち出していくことが急務だろう。
    このクラスとして見た場合、シトロエンC5のフロントマスクの優柔不断でとろけた造形には小生もついていけませんが、ルノー・ラグナ(日本未発売)のフェイスは締まっていると思います。そして両車ともにリアスタイルはグリーンハウスの造形ともマッチして「デザインを整合性のある哲学で考えている」という点ではレクサスHSに対する一日の長があるのではないでしょうか。
    この他、現行レクサス車の欧州Dセグメント戦略について考えるに、現行GSE20系ISシリーズはサスペンション、シャーシーのコンプライアンス等、登場5年近く経ちようやく製品として成熟期にある反面、事実上IS250とIS220dとの二者択一で、その上になると一気に特種なIS-Fまで行ってしまうという歪なラインナップで、本命(小生の意見では)たるIS350は「現地並行輸入業界への政治的配慮」があるかの如く、全く導入していないのが現状です。その意味から次のISを成立させるにあたって、アルミを多用した次世代プラットフォームを次期GSと共有する公算が大であると言われるからにはそうした合理設計を生かして現行のV6/2.5Lをさらに省燃費に、CO2排出量も現状の220g/km程度から一気に190g/km台まで低減して搭載する上、目下並行輸入で北米から入っているIS350も2GR-FSE型直噴3.5Lをユーロ排ガス基準に合わせて熟成させ、CO2量も200g/kmを割るぐらいの意気込みで低減させ、二桁燃費(12km/l)と両立させて本腰を入れてEU仕様に仕立てて搭載してもらいたいです。現状のGSE21型IS350は欧州では並行のみである為にCO2排出量のデータが公表されておりませんが、200g/km弱と言われるポルシェ・パナメーラV6(3.6/300ps)やアウディA4 3.2(265ps)より多いと言う説が聞かれます。そうした弱点を洗いざらい解決した上、3.5のハイブリッドも新搭載しセダンのみならずスポーツワゴン(ハッチバックに毛が生えたぐらいのもので結構!)さらに2ドアクーペも設定、クーペコンバーチブルと合わせて4種類のボディをリリースし、Dセグメントのあらゆる可能性にチャレンジしてもらいたいものです。そしてHSはFF横置きを生かしたスペース重視のハイブリッドセダンとして、現地の市場を席巻しているディーゼルターボ勢(VWパサートからルノーラグナまで全て!)をリードする意気込みで改良・熟成させてEU市場にリリースさせることが必要だと信じて疑いません。
    この上のEセグメントにおいてはどっちつかずの色も隠せない現行GSに替えて前述の新設計シャーシーによる軽量化+オーバーハング切り詰めによる回頭性向上と十二分な室内スペースを両立させた新型GSを開発し、5.0L/V8のGS-Fを頂点に、3.5ハイブリッドを大幅改良させてこのクラスの覇権を新型5シリーズBMW/メルセデスEクラスから奪う気概で製品化してもらいたいと願っております。
    こうして、次期レクサスGS/ISについて流れてきた情報を見て今後数年こそがレクサスブランドの個性確立の正念場であると感じるのと同時に、主戦場をヨーロッパと見て戦う構えでラインナップ編成をドラスティックに行う時期に来ていると思えてなりません。HSはそうしたラインナップの中核をISとともに担う存在としてより立ち位置を明確にすべきではないでしょうか。最近ジュネーブショーで発表されたコンパクトシリーズのCT200hは率直に言ってプリウスやオーリスの着せ替え人形の印象が強く、スタイル・コンセプトともにはっきりした印象に乏しいですが、新開発FRシャーシーの開発スクープ情報を見聞きして次世代のレクサスはダークホースとして看過できない勢力に成長するのではと期待が持てるようになった次第です。

  2. 真鍋清 より:

    PS
    2010年5月25日の拙文内容について是正
    下から22/23行目
    (誤)200g/km弱と言われるポルシェ・パナメーラV6やアウディA4 3.2…..
    (正)213-220g/kmと言われるポルシェ・パナメーラV6や200g/km弱のアウディA4 3.2…..
    ※ポルシェ・パナメーラV6のCO2量が正式発表された為。

  3. 真鍋清 より:

    レクサスの次世代FR戦略についてエキサイティングなニュースがまた一つ!
    最新のスクープ記事によれば、次期レクサスISは次世代プラットフォームの次期クラウンとの共有もさることながら、4気筒の新開発2.5Lハイブリッドユニットをシリーズの中枢に掲げ現行IS350に迫るパフォーマンスと100g/km台半ばのCO2量を両立させて現行のIS220d(4気筒ディーゼル)に代わって欧州戦略のメインモデルにするという!
    これによって次期ISの方向性がかなり定まったと見ることができるだろう。同時に現行IS-FのV8/5.0LをクーペカブリオレたるIS-Cにまで拡大採用すると言われるだけに次期プラットフォームは並外れたフレキシビリティと剛性を両立していると見え、その点メルセデスやBMWもうかうかできないと取れよう。
    新シリーズのメインとなるISハイブリッド、4気筒の鼻の軽さと3.0-3.5Lユニット並みの高性能、何よりメルセデスC250CGIの1.8直噴ターボユニットやVWゴルフ1.4TSIとさえも大差ないクリーン度・燃費で「4気筒エンジンの限界に挑戦する」コンペの最先端を行くことが期待でき、ブランド確立に迷ったレクサスも攻めの姿勢に入ったことが伺える。
    無論現行どおりガソリンのIS250、IS350も次期型に継続され、前者は我が国の減税措置の対象になる公算が大で、後者は輸出の中核モデルの一角を前記ハイブリッドと共に担う存在として、メルセデスが新発表した3.5LのV6直噴・306ps/37.7kgmの次世代ユニットを凌駕する意気込みで改良に改良を重ねてもらいたい!同時にこのIS350を欧州に積極的にリリースしてEUの並行輸入業界(※ここ数年、現行のIS350を北米より一定量輸入販売している模様だ)を封じ込めるぐらいの勢いで臨んでもらいたい!
    こうして向こう数年、ISハイブリッドvsメルセデスC250CGI/C320CDI、IS350vs新型C350CGI(件の新世代V6搭載!)のEU・北米双方での真っ向激突が予想できる上、FF横置きのHSは新たにリチウムイオン電池を搭載すればそれこそ鬼に金棒、アウディA4 2.0TDIであれVWパサートはたまたシボレー・ボルト(電気自動車!)であれ何者も怖くないのではないでしょうか。折も折、トヨタはテスラに資本参加しただけあってレクサスHSにも長い目で見て新技術が続々導入される可能性が生まれたとも取れるわけで、テスラタイプSの良きライバルとして次期レクサスISハイブリッドが育つ一方で平均燃費35-40km/lのHS250hさえも夢では無くなったと考えられ、今後がエキサイティングになると予測できます!
    方向性さえ誤らなければ今後レクサスに黄金時代が訪れないと誰が断言できるのでしょうか?

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