ヤマハ SC-30
「天気の悪い日は海に出ない」と割り切ればキャビンの操船装備(ロアヘルムステーション)など不要。というか天気悪い日のキャビン、揺れまくるため快適と言えず。結果25フィートの『ラクシア』でも驚くほど広いキャビンを確保できた。そのコンセプトのまま30フィートを作ったらどうなるか? いやいや驚きました!
30フィートと思えないほどのキャビンスペースを持ち、しかも立派なドア付きのベッドルームまで装備している。タグタイプを除き、このサイズで独立した寝室を持つフネは希少じゃなかろうか。天気の悪い日はバースで存分に楽しめることだろう。インテリアの質感も日本製ボートとしちゃ出色の出来です。
エンジンはボルボD3(190馬力)を2基搭載。5トンに達する艇体重量を考えるとややアンダーパワーか。とはいえ30ノット程度まで出るというのだから十分か? プレーニングに移行するのに時間掛かるくらいです。船底に貝など付着しないよう、メンテに気を付けることをすすめておく。
巡航時のエンジン回転も高目。パワーのあるエンジンを設定するのベストか? 係留での使用を考えているなら、12月〜2月に船底塗装し、まだ水温高い9月中に一度潜って貝取りをしたい。また、荒れた日はスプレーも浴びそう。天気の良い日に海を楽しむためのフネだと考えればいいと思う。
逆にマリーナステイを重視。天気悪ければバースで過ごし、週末はフネで泊まるという別荘のような使い方をするなら最高だ。全長10m以内と、係留場所や料金もリーズナブル。3千万円前後のフネの中では相当説得力があると思う。ちなみに22ノット巡航時の燃費およそ50L/h。エアコンとバウスラスタを標準装備。
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