ホンダ、売れなかったクルマは見捨てる。だったらモデューロでリカバリーさせたらいいのに

現行フィット、いろんなメディアで「失敗」と書かれている。実際、売れ行きは相当厳しい。先代フィットの場合、発表直後から不具合を連発してリコールの日本新記録作ったのに現行フィットより売れていた。現行フィット、乗ればいいクルマなのだけれど、カッコ悪くて色気無し。「売れないでしょうね」と初めて現行フィットを見て&乗った時に感じたほど。

先日、フィットの『モデューロX』に試乗した(試乗レポートはベストカー7月26日売り号で)。日産ニスモやスバルSTIのようなコンプリート改造車です。モデューロの厳しさは「ホンダより良いクルマを作っちゃならん!」という厳しい締め付けがあること。いや、正確に表現すれば「ホンダ本体で作ったクルマこそベストパフォーマンスである」ということらしい。

象徴的なのがパワーユニット。ニスモやSTIなどエンジン特性を変えられるのに対し、モデューロは「ホンダのパワーユニットに改良の余地なんかあるワケない! モデューロがやれるならホンダだってやれるでしょ」と手出し禁止です。ということで高い部品を使い「お金掛けたら良くなって当然」という位置づけにしている。これ、今までの流れです。

さて。ホンダが作ったクルマって、売れれば官軍。売れなければショボンになり、改良もしなくなってしまう。見捨ててしまうワケ。これまた伝統だ。まぁ一昔前なら見捨てても損額少なかったろうが、今や1車種作るのに巨額の開発コスト掛かる。何とか売れるように育てていくことだって大切だと思う。その役割をモデューロに托したらいいと考える。

モデューロの開発ポテンシャルは大きい。今回も風洞使ってキッチリと空力を煮詰めてきた。バンパーやグリルだって変えられる。足回りのセットアップも上手。だったらフィットをベースに40mmくらい車高アップし、フェンダーアーチと専用の前後バンパー付けてクロスオーバーに仕立てたらいい。現行フィット、このままじゃずっと売れない。モデューロで売れたら素晴らしいです。

ここからは三部さんの仕事だ。今のままだと失敗作はずっとホンダの足を引っ張る。失敗作なんだからモデューロに全て任せたら、きっと面白いことを考えるだろう。100歩譲って失敗したとしても損害は極めて少ない。現行フィットでいえばモーターの存在感が薄いパワーユニット特性を見直し、クロスオーバー作る。車両価格なんかほとんど上げないで実現出来ると思う。

失敗作の救済システムを作れたなら、新型車の開発で今より尖れる。救済システムによって売れるクルマとなったら失敗作作ったチームを説教できる(今までは知らんぷりを決め込むケース多い)。いろんな意味で上手く回ると思います。

<おすすめ記事>

コメントを残す

このページの先頭へ