ホンダ三部経営判断続く。愚かにもベトナムの2輪電動化で三元系リチウムを選ぶ。90%失策かと

ホンダは韓国LGと組み、ベトナム市場に於いて電動二輪車用公共バッテリー交換ステーションを7月に立ち上げると発表した。詳細調べてみたら、使う電池はテスラなどにも使われているLGエナジー製の円形三元系リチウムイオン電池『2170』(直径21mm×長さ70mmの汎用バッテリー)だという。このタイミングで三元系とな! どういった理由なのか理解に苦しむ。

ホンダ2輪の電動部門担当者がLFP嫌いだということは認識している。直接話を聞いたことないけれど、関係者から伝わってくる。とはいえ、よりによってベトナムのバッテリー交換ステーション用の電池に三元系を使うとは全く予想していなかった。なんたって三元系は熱に弱い。私が知る限りLGエナジーの2170も上限は45度だと思う(この温度でも触ったら熱い)。

これ以上の温度になると一気に劣化が進むため、放電も充電も大きな制限を掛ける。当然ながら交換ステーションは充電時に発する熱を冷却するシステムが必要。ベトナムの夏は暑い。ちなみに今週のハノイの気温は最高39度。直射日光を浴びる路面から50cmくらいの気温だと余裕で45度近くなるだろう。交換ステーションは自然風じゃダメで、エアコンが必要。

となると交換ステーション1か所のコストは高くなる。LFPなら60度までカバーする。デルタ(温度差)が15度あれば、冷却ファンだけでカバーできる。もちろん車載時(使用時)だって60度にはならない。使用制限を掛けたり寿命を短くすることもない。加えて着脱時に落としたりすると、三元系は内部短絡し発火する危険性だって出てくる。いろんな意味でありえない選択だ。

そもそもコストがお話にならない。三元系は1個5万円。LFP3万円としよう。寿命を標準的な700回/3500回とすれば、1回あたりのコストが71円/8.6円(それに電気料金30円+貸し出すコスト)。レンタル電池の容量をガソリン1L分の50km程度走れる1kWhにしたら、電池の減価償却コストだけでリッター換算で63円も違ってきちゃう。勝負になりっこない。

といった情報が三部さんの頭には入ってこない? ホンダにとって2輪部門の収益は生命線。今や2輪業界も4輪と同じ大変革期である。次のゲームが始まっている。もはやダメ出しされている三元系を使い続けるという判断はどこから出てくるのだろう。慎重かつ大胆な戦略が必要なのに! それにしてもホンダのLFP嫌いは筋金入りだ。なんか恨みでもあるんだろうか。

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