トヨタの電池寿命、10年または24万km走った時点で90%と言ってたの市販時の保証は70%のナゾ

トヨタは電気自動車の普及に電池寿命が大きく関係すると考えたという。実際、bZ4Xの電池について発売前は「10年または24万km走った時点で90%が開発目標」とアナウンスしてました。満充電1回あたりの航続距離を400kmとしたら、24万kmで600回の充放電回数になる。通常の3元系リチウム電池でも、温度管理さえキッチリやれば600回なら90%を維持出来ると思う。

しかし! 市販になり「保証は10年20万kmで電池容量70%」と大きく後退した。日産が8年/16万kmで電池容量約70%だから、少ししか変わらない。何より新車時の航続距離400kmが70%になったら280kmまで減ってしまう。90%なら360kmで十分な感じ。20万km走る人はそれほど多くないと思うが、10年乗りたい人って多いんじゃなかろうか。

エンジン車だって10年後に性能が70%になると言われたら、違うクルマを選ぶことだろう。なぜ10年/20万kmで70%にしたのか? こらもう簡単。V2Hを想定しているからだ。太陽光発電などで昼間作った電力をクルマに貯め、夜間使うというコンセプトを自動車メーカーも提案している。年間平均すると太陽光発電出来ない時間帯に使う電力って1日10~15kWh程度。

10年前から激しく劣化しました。私です。70%です

5~7日間で充放電回数1回分になる。10年間だと600回前後。それに走行時に使う分を考えたら、10年間で1000回近い。となれば3元系リチウム電池は容量70%くらいになってしまう可能性大。日産も同じようなことを考えてるんだと思う。実際、ディーラーで急速充電して自宅に戻り家庭に給電するということを毎日2回くらいやってる人も居ます。当然ながら電池はすぐヘタッてしまう。

電池を大切に使う人だとリーフの電池も初代後期の30kWhタイプから寿命長くなった。8年/16万kmくらいなら余裕で80%以上の性能をキープする。よって保証の対象にならない。日産で保証の対象になる電池交換してもらった人って、基本的にクルマとして想定出来る使い方を超える充電回数だったりする。トヨタもV2Hで酷使されることを考えたようだ。

ウチのe+は走行状況で3年酷使してるが容量低下しておらず

ここまで読んで普通の人なら「だったら保証を分ければいいでしょ!」と思うことだろう。日産の場合、1台1台の充電記録がクラウドに残っている。走行距離と充電回数が残ってます。だとしたらV2Hで使った時と、クルマとして使われた時の保証を変えればいい。ARIYAに搭載されているCATLの3元系リチウム電池も充放電回数600回なら90%くらいの容量をキープ可能。

20万km走って90%ということになる。この数字を見たら電池のヘタりを心配する人は大きく減ることだろう。後出しになるトヨタはV2Hとクルマとして使うときの保証内容を分けると思っていた。なのに発表されたら汚い言葉で表現するとミソクソ一緒。発売前に10年/24万kmと言っていたことを考えたら残念でならない! 今からでも遅くないから保証内容を変えるべきです。

bZ4XもARIYAも家で200V充電して普通に使っていたら16年/30万kmですら80%くらいをキープ出来ると思う。10年/16万kmという平均的な乗り方だったら余裕で90%はキープ出来ると思います。

<おすすめ記事>

コメントを残す

このページの先頭へ