トヨタ2年連続赤字

来期も赤字を出すというトヨタの戦略は、おそらく相当凄いモノかと。二つの作戦を同時進行させてるんじゃないか、と予想してます。まず「生産体制の大幅な縮小を行わない」というもの。ここで縮小均衡すれば、確かに収益の改善も可能。ただそれを行ってしまえば、景気回復した時の商機を逃してしまう。

もう少し具体的に説明したい。今年のアメリカ市場を見ると最悪だ。本来なら不況下でも1300万台。良いときは1700万台という市場規模持つのに、今年は1000万台切れもあり得る状況。ただアメリカ市場のポテンシャルは下を見ても1400万台程度有ると考えます。加えてクライスラーやGMがシェアを落とす。

言うまでもなくクルマには寿命がある。早ければ来年後半。遅くとも3年後には1300万台規模まで回復するだろう。一方、ほぼ全てのメーカーが縮小均衡策を選択したため、圧倒的な供給量不足になる可能性が大。こうなると困るの、お客さんです。トヨタはそうなった時のことを想定し、工場の閉鎖を行わず(ホンダも同じような選択をしている)。

もう一つは想像をはるかに上
回る規模でのハイブリッド戦略を立てているだろうこと。5年後は大半の車種がハイブリッドになるハズ。その余波で、既存の車種の売れ行きが今年〜来年に掛けて落ちる予測をしているんだと思われる。実際、新型プリウスの価格を見ると「肉を切らせて骨を断つ」くらいの覚悟を感じます。トヨタだって無傷じゃ済まないでしょうから。

しかもハイブリッド車が潤沢に出回るの、コンパクトカー用のユニットを立ち上げる2011年くらいから。それまでは既存の車種の価格戦略などで乗り切るしかあるまい。その間の収益悪化もやむなしという判断か。間違いなく言えるのは、単に「濡れたタオルを絞る」ような既存の戦略でなく、抜本的な変化をしようとしてる、ということ。

こういった時の経営戦略の差で、伸びるか低迷するかが決まる。後世、きっと大きく評価されるだろう2年連続の赤字になると私は思います。

-----------------------

お詫びと訂正をさせて頂きます。昨日TOPで紹介したマーチ・コレット♯、エコ減税の対象じゃありませんでした。したがって13年前のクルマを下取りに出
せばもらえる25万円は適用されるものの、エコ減税と10万円の補助は受けられません。もう一つ。一昨々日のTOPで紹介した広告、トヨタは関係ありませ
んでした。クリック広告で収益を上げるため、人気のあるトヨタ車を対象にしたと思われます。

<おすすめ記事>

3 Responses to “トヨタ2年連続赤字”

  1. アミーゴ5号 より:

    トヨタの赤字報道をみながら悶々としていました。あのトヨタが二年連続赤字に甘んじるはずがないと!八千億のコスト大削減でも赤字回復不能なら、新型プリウスのダンピング説は本当かしらと、思い巡らせていました。
    供給力維持のためなら、一気に疑問は氷解します。
    あと、補助金特需等を織り込まないなどあえて激辛計画を出しているから、グループ内の意識改革を一気に進める意図も感じます。
    じっと辛抱して明日の布石を打ってくるトヨタは、やはり凄い!
    でも一応世界一の自動車メーカーなのだから、業界全体が盛り上がっていく様な事も是非示して欲しいですね。
    もちろん自分が転けたら元も子もないので程度の問題はあるけど、是非ともトヨタには技術供与や共同生産など、世界のリーダーとして、世界の自動車業界を引っ張って行ってほしいですね。

  2. lucky より:

    いつも記事などで、勉強させて頂いております。
    多分トヨタは、この不況とお客様のニーズの変化を確実に捉えていると思います。
    アイシン精機のヨーロッパメーカーに対する技術協力など考えるとトヨタの凄さがわかります。
    また最近、日産がルノーを助けてる?ゴーンさん後の日産は?と、あまり日産に元気がありません。
    ドン底から再起した日産に期待を込めて、 ガンバレ!日産!!

  3. Ito より:

    トヨタも今年の国内新車販売の1/5はプリウスになると読んでるらしいです。普通に考えたらあり得ない話ですが、現実になりそうな予感さえします。
    にしても、プリウスが20万円安くなるだけでこれほど変化が出るのだから面白いです。
    販売店は、高額の減税と補助金に視線を向けさせ、お買い得感を強調できるので、値引きの話しに及ばず、喜んでるそうですが(笑)

このページの先頭へ