効率良くて楽しいパワーユニット

日曜日なので役に立たない話です。自動車という商品は、純粋な道具ではありません。文明の利器であるけれど、文化(趣味)も背負っている。「食」も文化だ。安価なファストフードは栄養分という点で申し分ない。されど一定以上のシェアにならない。安価な衣類だって、買わない人は買わない。私の見解が正しいのか解らないけれど、自動車も全く同じだと考えます。

この4年、ハイブリッドの世界販売台数は毎年120万台程度のままである。モデル数としちゃ大幅に増えているものの、絶対数が伸びてないです。マツダの日本での売れ行きを見ると大きく伸ばしているけれど、ガソリンエンジン車だけで考えればキビシイ。なぜか? 素晴らしい「文明」ながら文化という点で物足りないんだと思う。もっと解りやすく書けば「楽しくない」のだ。

マツダは「大排気量NAこそ効率良い」と断言する。その通りなのかもしれない。ただ「栄養足りていて安い」と同じように思う。トヨタのハイブリッドも燃費良くてクリーンである。ハイブリッドの場合、節約出来る燃料分で「ハイブリッド代」もカバー出来てしまう。「道具論」だと正論だ。されど文化は効率だけじゃ決着しない。そのあたりがクルマに興味ない人には通じません。

敬愛すべきマツダの人見さんは部類のビール好き。ビールについて聞いてみたら、当然の如くコストパフォーマンスより味だ、と言い切る。でもビールに興味ない人だと、安くて酔えればいいと思うことだろう。ゴルフ嫌いの人にゴルフの話をしても意味なし。価値観の違いというヤツ。日本のメーカーのパワーユニット担当に話を聞くと、そんな印象を持つことが最近増えてきた。

楽しくて環境にやさしいパワーユニットとは何か? そんなことを考える日々です。「もっと楽しいクルマを作ろうよ」のメーカーに期待したい。ここが頑張れば他も負けてられないですから。

 

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