次期型マーチ

タイで先行販売している次期型マーチに試乗してみた。タイの日産ディーラーで乗れます。日本仕様じゃないため詳細なレポートに意味はないけれど、結論から書くと「3気筒エンジンを搭載するイマドキのコンパクトカー」ということになる。街中を普通に走っている限りトルクも十分あり、何ら不満無し。

日本でのテーマは価格設定か。3気筒エンジンや室内の広さ感などの「車格感」を含め、フィットやヴィッツ級というよりブーン/パッソ級。119万7千円というフィットの価格を考えると、それより明確に安くなければ競争力がないと思う。ただ昨今の日本を見ていると、絶対的な金額の低さも案外重要。

だからこそヴィッツもサイドエアバッグレスの特別仕様車のラインナップしてきたのだろう。100万円を挟む展開なら、けっこう面白いかもしれません。となると勝負に出るべきなのがデミオとスイフト。この2車種、車格的に次期型マーチに近い。というか、特別仕様車の追加などで戦えるんじゃなかろうか。

また、次期型マーチのアイドリングストップ付き上級グレードは、フィットのハイブリッドや来年の秋にデビューするトヨタのヴィッツ級ハイブリッドと「ガソリン代まで含めた総出費コスト」で戦わなくちゃならない。ホンダとトヨタの新鋭ハイブリッド、どちらも150万円を大きく超えないと予想されている。

新型ハイブリッド車の実用燃費を25km/L。次期型マーチを同15km/Lとすれば、走行1万kmあたりのガソリン代の差は3万円程度。10万km走ると
して30万円の価格差が必要。車格の差まで考えるなら、それなりの価格設定としてこなければなるまい。コンパクトカーは熱い戦いになる?

ちなみにタイで販売している新型マーチの品質クオリティだけれど(ハンドリングや乗り心地に代表される走行性能を除く)、国内販売担当の片桐役員が「日本のジャーナリストに乗せるな」と言ったことに納得した、とだけ書いておきます。やはり日本仕様を見てから評価したい。

・タイラリー選手権の開幕戦レポートはこちらで。

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One Response to “次期型マーチ”

  1. しろとら より:

    タイ仕様マーチ情報ありがとうございます。
    予想された通りの状態なのですね。今後どこまで磨かれるのか期待したいです。
    あと、もし可能でしたら、タイで作られているホンダのシティのレポートをいただけると、うれしいです。
    マーチと車格が異なるので、ライバルとはならないと思いますが、金額差を含めて気になります。

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