2021年欧州燃費基準に対する日本のメーカーの対応策が見えてきました~

2021年から厳しくなる欧州燃費燃費規制(CAFE)に対し日本勢はどうするんだろう、といろいろ調べているのだけれど、どうやらトヨタとホンダ、日産を除き、罰金払うしかない雰囲気になってきました。ちなみに罰金は二酸化炭素排出基準の95g/kmを1g超える毎に約1万2千円と高額。大ざっぱに言ってJC08燃費20km/Lならクリア。18km/Lだと12万円加算です。

例えばスカイアクティブX搭載のマツダ3の場合、1台売る毎に10万円くらい払わなくちゃならないと思う(2021年式の燃費は不明)。10万円はユーザーが負担するとなれば割高になるし、メーカー負担であれば利益を減らすことになる。穿った見方をするなら、すでに罰金分を上乗せした価格付けしたから値上げせずか。だからスカイアクティブXって割高な感じになった?

これをたくさん売りたいところ

今のままで行くとマツダは全ての車種で罰金を払わないとならない。じゃなければ電気自動車MX-30を相当数売り、平均燃費を向上させるしかありません。欧州で「各メーカーどのくらい罰金を払うことになるか?」という計算をしている人達がいるけれど、欧州で最も多額の罰金を払う羽目になるのはVW。売り上げに対する罰金の割合だとマツダのようだ。

スバルも全モデル罰金になる。今年から割高感あるeボクサーしか販売していないため、大幅に販売を落としてます。2021年からさらに10万円くらいの実質的な値上げをしなければならなくなる。よほど魅力的なクルマを出すか、ブランドイメージを改善させ、10万円の値上げを容認してもらうようにしない限り”事実上の撤退”ということになると思う。

スープラはトヨタの平均燃費よいため対象外になりそう

興味深いのがスポーツモデル。3リッターツインターボ385馬力エンジン搭載のポルシェ911の二酸化炭素排出量は206g/km。基準より111g多い。罰金は1gあたり95ユーロだから、1万545ユーロ(約132万円)の罰金になる。でも911を買うユーザーからすれば、消費税よりずっと安い金額だ。環境税だと認識して支払うことだろう。彼らはオンリィワンの存在だし。

おそらく趣味のクルマは、買う人が環境税(昔アメリカにガスガズラータックス/ガソリンがぶ飲み税なんかありましたね)だと割り切り、燃費悪いクルマを買うんだと思う。グレタさんなど若者に叩かれたくないユーザー層は、例えば同じSクラスなら燃費罰金払わないようなモデルを買うワケ。燃費罰金分とPHVなど環境対応で車両価格高くなる金額はイーブンです。

欧州の日本車は趣味のクルマというより実用車。特に最近になって楽しくてワクワクさせるモデル減った。値上がり=売れ行き鈍るということになるだろう。

 

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