トヨタ変革中?

昨日のトヨタの発表を受けメディアが様々な情報を伝えている。その根底にあるのは「今の落ち込みは震災の影響。新型車も投入するので作れば売れる」。おそらく直近の人事移動で自動車業界を知っている記者さん達が減ったんだろう。ほとんどシロウトさんと同じ感覚だ。共同通信でさえ「何で今頃?」ですから。

「トヨタ自動車が年末からグループ会社の関東自動車工業岩手工場(岩手県金ケ崎町)で生産開始する小型ハイブリッド車(HV)を北米に輸出することが2日、分かった」という記事を配信してる。ヴィッツ級ハイブリッドを東北工場で生産し輸出することなど2年前から解っている。この記者が分かっただけかと。

加えて世界的な自動車ビジネスの状況を認識出来ていないようだ。ここにきてVWとGM、現代自動車のイキオイたるや猛烈。トヨタだって「ドイツや韓国は強敵」とコメントしているほど。昨日到着したバンコクも、驚くほどGM車が増えていた。そればかりかタイじゃ少数派だったVWまで見かけるようになってい
る。

加えて「販売合戦には収益に影響を与えない範囲でのインセンティブ/販売奨励金も必要」とハッキリ言っている。トヨタは厳しい勝負に
なると思っているのだろう。大いに気になるのが次期型カムリのスペック。従来型と同じようなイメージなら、おそらく最初から伸び悩んでしまう可能性大。

長い間、ライバルはアコードだけ想定していればよかった。しかし現在は強力なライバルである現代ソナタが登場。さらにアメリカ専用となり大幅な値下げをしたVWパサートも出てきた。GMやフォードだって手強いライバルだからしてシェアを落とさないと思う。新型カムリには「凄い!」というサプライズが必要。

次期型カローラについちゃサプライズが間に合いそうな雰囲気。でもカムリはノンビリした状況の中で、あまり緊張感無く開発されたと聞いている(後半少し頑張ったがすでに大きな変更は出来ず)。価格と燃費でライバルを圧倒しない限り難しい。そいつが分かっているからインセンティブなのかもしれません。

今回のトヨタの発表を詳しく読んで行くと、キッチリと問題や傾向、対応策を遠回りな表現ながら言っている。もしかすると相当な速さでトヨタの世界戦略は進んでいるかもしれない。来年夏くらいになると「なるほど!」と思う? 

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6 Responses to “トヨタ変革中?”

  1. COLT より:

    昔は車ネタは自動車専門誌よりも新聞のほうが情報が速かったんですけどね。
    あの頃の専門誌はネタに困ることなく忙しかったので新聞に目を通す暇がなかったのでしょうね。

  2. さね より:

    本当にそうなるとよいですね。国内で踏ん張るといってますし… でも国内では踏ん張るのは厳しいような気もします。どうせ変革するならば、小型車はスバルのOEMにしてデザインをトヨタオリジナルにするとか。ダイハツとスバルで共同開発5ナンバーカローラとかにしてみたら面白いけどなぁ。水平対向エンジンをトヨタ、スバル、ダイハツ乗用車軍団のアイデンティティにしては縦置きエンジン縦置きミッションを特長にする。デザインはブランドごとにカッコよくその中でスバルはAWDを極めるとか。トヨタは高級車を極めるとか…ないだろうけど。ダイハツ、スバルで軽自動車を共同開発にして日産三菱のように会社作るとか。非現実的ですけど。トヨタはハイブリッドシステムも縦置きオンリーで極める… やっぱりありえないですね。このくらいやればヒュンダイ、ドイツ勢などに負けない車になりそうだけどなぁ。無理ですね。個人的願望の妄想でした。

  3. tonpochi より:

    小型ハイブリッド車(HV)を北米に輸出のリンク先の記事に「価格は人気のHV「プリウス」より安い200万円以下」とありましたが、その価格じゃ話にならないだろと思って検索したところ、「170万円前後」という内容に変わっていました。
    http://www.47news.jp/news/2011/08/post_20110802142422.html
    これなら、先生の予想通りかなと思います。あとは装備をどの程度充実してくれるのかが問題です。
    ヴィッツ級ハイブリッドの日本での発売はいつになるのでしょうかね?

  4. かず より:

    酷暑お見舞い申し上げます。(((^_^;)
    カムリのデザイン、マークXとレクサス 足して割った感じですね!。個人的には好きな感じです。
    でも一昔前なら、それだけでも良かったでしょうが…。
    特筆すべき環境性能と車としての魅力的なハンドリングが調和されるのは、もう特徴ではなく必須事項なのですね。o(T△T=T△T)o

  5. 真鍋清 より:

    デビュー秒読みの次期カムリ、206ps(システム出力)の2.5L新開発ハイブリッドで10モード燃費26.5km/l…..JC-08換算で23km/l程度と推測される以上は確かに一定以上の競争力を持ち得よう。
    小生として感心させられたのは同車が1540kgの車重を実現している点、ほとんど同寸のプジョー508やオペル・インシグニア(日本未発売モデル)、或いはサーブ9-5等と比べてもボディサイズ当たり(単位面積当たり)の軽量化は評価すべきだろう。
    すると今度はトヨタ自身の過渡期の作=SAI/レクサスHS250hの立場はどうなるのか、今のように中途半端な2.4L(先代カムリ/エスティマ用と共通のエンジンブロック)ハイブリッドシステムなど廃止して、同社が次世代ユニットとして開発中の2.0L級直噴過給器ユニットにハイブリッドを組み合わせるなり、いっそ1400cc程度のターボ直噴ユニットにセーリング機構+リチウムイオン電池を組み合わせて「小さな高級車」の魅力をより推し進めでもしない限り共食いを演じて同一メーカー内のラインナップの秩序が乱れて「忌まわしい過去」の繰り返しになることもなきにしもあらずだろう。
    そうあっては絶対に困り、死命を制されるとあっては「同じ過ちを二度としない」ことをトヨタに切に望みたい!!

  6. banpai より:

    トヨタ、世界戦略車、Hilux Vigoがタイでマイナーチェンジしました。
    スペックをみるとクエスチョンマークだらけです。
    エンジンは、少し改良。馬力は、そのまま。どこが変わったのか素人には、いまひとつわからない。
    インテリアは、旧来の感。
    安全装置(VSC)がはずされ、ABSのみ
    一方、フォード、マツダは、スタイリッシュなインテリア、様々な安全装備、馬力アップと改良の
    よさが目につきます。
    GMにしても、スタイリッシュ、先進感があります。
    トヨタのHilux Vigo装備進化発表パネルでは、VSCとDVDの設置が同じに扱われていました。
    トヨタの変革ってこんな感じなのでしょうか。
    タイでは、トヨタは、作れば売れますが・・・

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