マクラーレンホンダ、スポンサー発表できず

早起きして潮風公園で撮影。ナマぬるい環境に1週間ほどいると、厳しさが身にしみる。終了後、その足でマクラーレンホンダの発表会に行こうと思ったけれど仕上げなくちゃならない原稿山積。加えて公式の発表会で教えてくれる”面白い情報”などほとんど無し。加えてネットなどで配信されるニュースを見れば、当日に発表された内容やコメントは全て解る。

実際、南青山のホンダ本社でマクラーレンホンダF1がお披露目された様子を多くのメディアは伝えている。全ての報道をチェックしてみたのだけれど、不思議なことにただ一つとしてメインスポンサー無しの状況を伝えていない。開幕まで1ヶ月少々という時期。マクラーレンホンダほど注目されるチームなのだから、本来なら今回同時に発表されて当然だったと思う。

なのに誰も聞かない。モータースポーツ専門メディアなら「ホンダとコトを荒立てたく無い」。だったら経済&社会ニュースとして伝える一般メディアから質問が出てもおかしくなかろう。もしメインスポンサーと契約できなければ、ホンダが少なからぬ金額をスポンサードしなければならないからだ。御存知の通りトップクラスのF1チームを運営するには、数百億円必要。

トヨタやホンダが単独でF1に参戦していた当時、年間予算は500億円とも言われていた。この中にはエンジン開発予算+車両開発予算+チーム運営費が含まれる。ただ当時とは様子が変わった。コストダウンのため、車体やチーム運営費を節約していこうという流れ。一方、複雑化したエンジン(モーターなどシステム全てを総称したPUと呼ばれる)は開発費用は増える傾向。

現時点でホンダは最もコストの掛かるエンジン開発予算と別に、50億円を少し超えるスポンサードをしている。メインスポンサーとして数十億円くらいの予算が必要だと思われる。メインスポンサーを決められない状況だと、これもホンダの負担になってしまう。結局ホンダは少なからぬエンジン開発予算+50億円規模のスポンサード+数十億円規模のメインスポンサーにならざるを得まい。

トヨタはWRCへの復帰を発表したが、ずっと少ない予算で戦えると思う。ホンダの方が大きいプロジェクトなのだ。

興味深いことにマクラーレン側は開発の遅れについてあまり厳しい表現をしていない。ドライバーも暖かいコメントで、むしろホンダに対し高い評価をしている。とはいえメインスポンサー候補は2月1日から行われたヘレステストの結果に納得していないようだ。その結果が、無地のボディでの発表会になってしまった。このあたりの「評価」が難しい。

マクラーレンのリップサービスは本当にホンダのポテンシャルを確信してのものなのか、それとも今や最大のメインスポンサー候補になっている企業である「ホンダ」に対する配慮なのか?

2月19日から行われるバルセロナテストで登場するホンダのPUは最終スペックに限りなく近いという。今度こそ日本のF1ファンを大いに期待させる走りを見せて欲しいと思う。

とはいえ総合的に考えればホンダはワクワクするニュースを発信できている。復帰を発表し、開発が順調に進み、イキナリ素晴らしいタイムを出したら、ドラマにならない。どんな「名作」も、主役がもがく場面は必須。現在のホンダの”厳しさ”は、新井プロジェクトリーダーやマクラーレンのポーカーフェイスと裏腹に相当のレベルだろう。開幕までに間に合えば、素晴らしく見応えのある第一幕になる。


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