速さ以外の魅力

ニュルでのFF最速を宣言したホンダながら、ライバル勢は手強い。2008年に初めてニュルFF最速をアピールした時のルノー・メガーヌは8分16秒9。そして2011年に再びメガーヌで8分7秒9を記録。すると突如セアト・レオンが7分58秒4というスーパーラップを出してきた。

ルノーとしちゃ「負けられない!」なんだろう。メガーヌのエボリューションモデルを出してきたのである! チタン排気バルブを採用するなど最高出力を10馬力アップ。オーリンズの専用ダンパーに、ミシュランが自国のメーカーのために入念な仕上げをした『カップ2』タイヤを投入。

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エボリューションモデルのニュルのラップタイムは6月16日に発表されるという。どうやらレオンのタイムを大幅に更新している模様。このタイムを見てベンツもAクラス(A45AMGは最高出力360馬力/最大トルク45.9kgm!)でタイムアタックしてくるというウワサ。さぁホンダどうする?

同じくニュル最速を豪語した次期型NSXも厳しい戦いになりそう。「スポーツグレードを作らない」という方針だったGT-Rは、田村CPSに変わるやポルシェのようにスポーツモデルを作り始めた。早くもGT-Rニスモは7分8秒679という量産車最速のスーパーラップを出している。

今年のニュル24のために開発したパーツを投入するだろう2015年仕様のニスモは、もしかしたら7分を切ってくるかもしれない。こいつに勝つの、超難しいと思う。加えて次期型NSXって電子制御のカタマリみたいなもの。少しでも制御が乱れたらドライバーはコントロール出来ない。

ステルス機F117は電子制御じゃないと安定して飛ばないという。次期型NSXも普通のコントロール領域より高いコーナリング限界を電子制御で確保しようとしているんだと思う。安全なサーキットならバランス崩し飛び出しても何とかなるが、エスケープ少ないニュルだと危険。

もはや7分を切るようなクルマでのニュル競争は犠牲者を出す前にやめるべきだと思う。危険です。FF世界一はWTCCと合わせてガンガン行って欲しいが、次期型NSXについちゃi8のような教養を感じさせるクルマに仕上げて欲しい。速さ以外の魅力を考える世の中だと思う。

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