お金の掛からない文化

年内が締め切りの原稿を2本。山崎海師匠から「マリーナで遊んでるからおいでよ」とお誘いいただくも、明日までに仕上げなくちゃならんので断念。風弱く天気も良い絶好の海日和。それにしても昨日と今日は高速道路が〜らがら。好天の土日だってのに皆さん移動していないようなのだ。高速道路1000円じゃないためだろう。

仕事の合間にニュースを見ると、不況ネタばかり。年越し村の開設も続々と言った感じ。昨年は派遣切りが原因だったものの、今年の様子を見てると、もはや恒常的な状況になりつつある。今後も失職者ドンドン増え、求人は伸び悩むだろう。このまま事態が悪化していくとどうなるだろうか?

おそらくメディアは報じなくなると思う。実際、愛知県や群馬県などに多数滞在していた日系ブラジル人に代表される人たちの報道は全く無くなった。間違いなく日本人の失業者より厳しい状況にあると思うのに。新卒者の就職難もボディブローのように効いてくる。前回の就職氷河期で就業できなかった人は、未だに辛い。

全面的な不況下に於けるメディアの決定的な弱点は「リアリティがない」ということに尽きる。1時間100万円近いギャラを貰い、莫大な利益を上げている司会者や識者が今日の食べ物にも困る人のハナシするなんてナンセンスでしょ。となればTVは「痛み止め」の役割を果たすお笑い系の番組で現実逃避するしかなくなる。

不況になる前なら「不況になった時のための準備をすべし!」と書けた。実際、リーマンショックの前、個人に向け『社会に甘えない方がいい』と書き、日本の仕組みについて『この国の終わり方』で現状を紹介した。今となっては全て手遅れか? 頑張ってもどうしようもありませんから。

準備や努力をしてきた人は不況になっても困らない。ハワイに行ったらお金持ちの日本人が未だにたっくさん居ましたから。「最低賃金を上げろ!」とか言っているウチは、日本からドンドン産業が出て行く。静かに格差は広がって行くことだろう。TV画面で不況にしかめっ面をしてみせた識者も、夜は美食ということです。

私もそう遠くない将来「マリーナで遊ぶ」なんてことは書きにくくなるだろう。「今日で6タコ!」など超非国民である。釣りに行くなら「燃料代に見合った水揚げ」がなくちゃ許されまい。こういった時にコストパフォーマンスの取れた文化を育むというのも悪くないか? お金の掛からない遊びを見つけましょう。

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