新型プリウス大成功するのか?

ディーゼルに対する有力かつ唯一の対抗馬と思える燃費良くてクリーンなパワーユニットであるハイブリッドながら、クルマとしての魅力を十分伝えきれない状態でいる。何と! トヨタは販売が低迷している中国に於けるプリウスの生産を止め、次期型から日本生産に切り替えるという。売れない理由は簡単。同じ金額出せば大きくて立派に見えるクルマを買えるからだ。

この件、何度も書いてきた通り。ただハイブリッド生産を完全に撤退させると、中国政府も納得しない。そこで中国で第一汽車とトヨタで開発したカローラのハイブリッドを生産&販売する。されどプリウス級でも高くて売れなかった。カローラ級になれば一段と見栄を張りたいユーザーが増えるだろうから、相当安価にしないと売れないだろう。ということは思い切り安い?

また2010年からタイでもプリウスを生産していたけれど、これまた撤退する模様。タイを始めとした東南アジアに於けるプリウスの販売も厳しかったのだ。欧州はハイブリッドといえばタクシー用だし、アメリカの販売だってガソリン価格の低下に合わせ売れ行きが落ちてしまっている。あまり認識されていないけれど、新型プリウスはトヨタのハイブリッド戦略の要なのだった。

VWの問題で欧州では強い追い風が吹きそうながら、やはり絶対的な動力性能不足だと思う。新型プリウス、一回り大きくなり、それでいてエンジン出力わずかに下がるらしい。私はてっきり欧州仕様だけ多少の燃費低下を織り込み、200km/hで巡航出来るようなパワーユニットを載せてくると思っていたけれど、どうやら日米と同じスペックのようである。

アメリカ市場はボディの大型化が有効ながら、アメリカ人って江戸っ子気質。宵越しのカネは持たねぇ的だからして、昨今のようにガソリン価格下がると大きくて立派なクルマを選んでしまう。唯一の「売れる国」である我が国は、値上がりしたら厳しいと考えます。トヨタ自身、新型プリウスからクルマ好き路線でなく普通の人に売ろうとしている感じ。実際、私も興味薄い。

そもそも海外で先に発表しているあたりを考えれば、日本よりアメリカや欧州市場を重視しているのだろう。といった状況をイッキに変えるくらいの魅力を新型プリウスは持っているだろうか?

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