アメリカ大干ばつ
御存知の通りアメリカは60年に一度という大干ばつとなっている。決定的な影響を受けそうなのがトウモロコシの収穫だ。直近のアメリカは収穫されたトウモロコシの25%を燃料用アルコールの製造に使ってます。そして政府はガソリンにアルコールを混ぜるて売るという法令を作っ
た。今や燃料の10%はアルコール。
なのに現段階でトウモロコシ80%が枯れてしまっているという。このままだとガソリンに混ぜるための
アルコールを確保しようとしたら畜産飼料用のトウモロコシは無くなってしまう。すでに凶作必至のためトウモロコシ相場は急騰していて、飼料だけでなく国際援助用のトウモロコシも買えなくなりつつあるそうな。
アメリカじゃ飼料用のトウモロコシながら、人間の貴重な食糧にしている国や地域だっ
てありますから。状況は急速に、しかも大きく変化しようとしているワケです。結果「ガソリンにアルコールを混ぜる法令を止めて欲しい」という意見が世界規模で強くなってきた。アメリカは国連からも強い要請を受けている。
考えてみればアルコール添加は1)エネルギーの中東依存を低くする。
2)再生可能エネルギーの割合を高める、という2点から始まった。しかし大量のシェールガス(天然ガス)が安価に確保できるようになった今、アルコールの存在意義は大幅に減少している。そんな時の大干ばつ。当然の如く論議が出てくるかと。
年内にも「ガソリンにアルコールを混ぜる」という法令は変更される可能性大。同時にシェールガスで簡単に作れる電力を使うような流れになっていくと思う。アメリカに於ける電気自動車やPHVに対する意識は、半年前と全く違う。いや、3ヶ月前とも違っているほど。アルコールから電気にハンドルを切る可能性大。
こうなると常にアメリカの顔色を伺っている我が国も大幅に状況が変わってくるかと。なんせガソリンに高価なアルコールを混ぜろ、というお達しもアメリカ発でございます。どうやら来年度も電気自動車に対する補助金は確保されそうな雰囲気。日本のエネルギー政策はアメリカを見ていれば予測できる。
・ECOカーアジアは「パイクスピークの追加情報など」
<おすすめ記事>