ビッグモーターの保険不正請求の余波でグッドスピードに調査が入った。パンドラの箱を開けたか?
愛知県をベースにする『グッドスピード』という在庫3700台という中規模の中古車屋さんが任意保険の不正請求の嫌疑で損保会社からの調査協力を求められている旨を公表した。損保会社は様々なデータをベースに広範な捜査をしており、嫌疑の薄い修理会社については優先順位が低い。今の段階で調査協力を要請されたということは濃い話なんだと思う。
グッドスピードとしては他から漏れて大騒ぎになるより自ら発表してしまった方がダメージ少ないという判断かもしれない。逆に全く不正していないことが証明出来るので調査協力をしていると自信を持って公表した可能性もありますが。いずれにしろ金融庁からの強いプレッシャーを受け、損保会社は全国規模で大々的な調査を始めたということが伺えます。
今後不正請求の話が続々出てくるような気がする。ここで問題となるのは「ナニを以て不正請求とするか」だ。修理なんて時価に近い。10万円で修理出来る工場もあれば、20万円掛かる工場だってある。輸入車だと「ガイシャなので」とワケラカラン理由を付けて高い工賃を取るケースが珍しくない。とうことで工賃等の多寡を評価するの、難しい。
ナニがアウトかといえば、交換していないパーツの計上と代車の不正請求だと思う。これは調査も簡単。損保会社に出した見積もりや請求書と実際の作業内容を照らし合わせればいい。作業内容詳細を廃棄されてしまっていたら、もはやメチャク怪しい。そもそも脱税の嫌疑だって掛かってくる。事故時の写真と照らし合わせるなど検証方法はいくらでもある。
代車の不正請求の調査はさらに簡単だ。代車のリストを提出させればいい。これまた「根拠になっている書類無し」というのら、代車請求そのものが無かったということになる。代車の使用状況も税金の申告時に必要な資料だ。隠して利益を上げていたなら脱税です。ということで損保会社がホンキになったら、不正請求の調査など簡単にできる。
それをやってこなかったというのなら損保会社の責任だ。今からでも遅くないから修理会社から過払い金を回収して頂きたい。ちなみにビッグモーターの不正請求で保険料が上がっていたとすれば1台あたり数十円という。過払い金を回収したのなら、任意保険加入者に数十円の払い戻しをしなければらない。これは金融庁に御願いしておく。
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この業界は、整備✕損保✕レンタカーの三者が構造的に結託して、甘くて美味しい蜜を吸い続けて来たようですな。
個人的には、自賠責の手数料こそ、超ド級のパンドラの箱だと思っているので、どうやら箱は一つや二つではなさそうですな。
今後は、三者がお互いに責任を擦り合い、各監督省庁が罵り合う醜い有り様と、共に沈みゆく姿を、しっかり見届けたいと思います。
ひと~つ、人の世の生き血を啜り、
ふたつ、不埒な悪行三昧、
み~つ醜い浮世の鬼を、
退治てくれよう、桃太郎 ポォ〜ッ
とは、本当に良く言ったものです。
昔、先輩から「何も言われなくなったら御仕舞いだぞ❗」と、言われた記憶が甦りました。
私、今の日本にはもう「何も言うことがない。言うべき言葉が見つからない」というのが、現在の偽らざる心境です。御免❗
今日のコラム、興味深く拝見いたしました。
私自身、鈑金塗装業界の片隅で修理見積り関係のアフターマーケットで商いをして通算30年近くになる脱サラ自営業です。
なのでこのコラムの内容、他人事とも思えず投稿させていただきますが、かなりの確率で誤解を受けるかもしれません。
国沢さんのご指摘、おおむね間違いはないと感じます。
ただ修理料金の「不正請求」何をもって不正とするかは立ち位置によって変わってくるものと考えています。
確かに事故車修理は「時価に近い」のは間違いありません。なぜなら外板パネル程度の「ちょこぶつけ」は別として全く同じ事故はほぼ無いからです。
もっともそれですらオーナー(保険会社)の予算やかける時間、望む修理方法によって変わってきます。
基本的に数十年前から鈑金塗装工場と保険会社の間では「指数」と呼ばれる数種類の修理指数を基にその修理工場のレートを掛けた料金を修理費用として算出しています。
なので「ワケワカラン理由を付けて高い工賃を取るケース」というのはミスリードに感じます。
修理工場によって同じ事故車でも算出料金が変わるのは普通で、昔、ある勉強会を何度かお手伝いした時に同じ条件で数十人が見積りした事故車の修理見積り額が1.5倍~3倍程度の開きがあったこともあります。
もっとも「その差」を埋めるべく研鑽するための勉強会だったので「本番」ではそれほどの差は出にくいと思いますが。
交換部品の見積りと請求の精査については残念ながら難しいと思います。
なぜなら保険見積りはいわゆる「清算見積り」で基本的に見積書と請求書の内容が変わることはありません。
いわゆる「協定」という保険会社アジャスター(査定員)と工場側で何度も見積りのやり取りと意見交換をした結果「正式な見積り」として保険会社に提出し、その費用が工場に支払われるのが通常だからです。
ゆえに請求書は基本的に発行されません。
例外的にはデーラーなどからの下請け入庫等は元請けに対しての請求書は発行されます。
また「協定」の中で本来修理に必要な工賃項目が認められず(色々な「大人の理由」ですね)同等金額を「部品交換」として計上するケースは現在でも時々見聞きします。
つまりそういったケースでは乱暴に言えば保険会社(アジャスター)主導で不正を行なっているとも言えるわけです。
ただそれを今風に「闇」とくくるのは簡単ですが果たしてそう言い切って良いのかとも思います。
国沢さんのような方であればご存じのことと思いますが上記はあくまでも一例です。
私のお客さんをはじめとして業界ではビックリモーター問題、今でも話題の中心になりがちです。
そしてほとんどの工場さんは今回の事件と手口に驚き、呆れ、怒りを隠していません。
逆に業界浄化のためにもきっちり(調査を)やるべきとの意見が多勢です。
同時に「我々(修理工場)の声と実態にもっと目を向けて欲しいよね」という声や風評被害を恐れる声も異口同音に聴かれます。
あえて言えば「550万人の仲間」としてカウントしているならもっと取材して欲しいと思っています。
長文、乱文となりましたことお詫びします。
当投稿、公開前提の当欄に投稿すべきか少し悩みましたが、国沢さんのお目汚しになりましたら幸いです。
グッドスピードなる中古車販売会社がシロかクロか?は正直判りません。
保険金見積もり請求額の平均が単純に多いとか、多分その辺から「怪しい」という見当を付けての話かなとは思います。
もしくは元従業員のタレコミがあったのか。
また国税局みたいに「調べ始めたからには何らかの成果を持ち帰らないと」という妙な使命感もあったりするので「お咎めなし!」にはならないんだろうなと。自分のとこで販売も車検も保険もやっていて、尚且つBMと無関係な同業者で、みたいな条件付きピックアップかもしれませんし。
レンタカー代と請求しておいて実は自社の代車とかあるかもしれないし、ないかもしれない。
巧妙だと子会社か関連会社にレンタカー会社があるのかもしれませんし。
エアコン修理をBMに出したけど直ってない上に追加請求されたような話も出て来ましたね。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b52cd7b6a54713d368142d15039bf81161865cc5
こういう話は国沢さんが予言された通りこれから沢山出て来ると思います。
車を人質のように預かって返してくれない手口で相当高い車検代を請求するケースもあると聞いたことがあります。
その場合は「このままでは車検を通すことはできない、整備中の状態なので車を返すことはできない」で被害者が困り果てた上に警察署に連絡するとすんなりと返したとか。
うろ覚えですし、ソースもないのでガセかもしれませんが、聞いた(読んだ?)のは、BMがこんなに大事になる前(1年くらい前?)の話です。
10月から中古車販売の表示方法等が変わるそうで、車両本体表示はせず、総額(諸費用込み)表示になるとか。
妙な諸費用項目も表示禁止になるようで、中古車販売業界も整理整頓されるのか楽しみです。
お久しぶりです(笑)
サンバーさんのご指摘になった
>レンタカー代と請求しておいて実は自社の代車とかあるかもしれないし、ないかもしれない。
ですが、ここ数年の流れとして「自社代車のレンタカー登録」がかなり進んできています。
コンプラや保険特約の関係もあるようですが、保険会社主導で工場代車をレンタカーとして登録させたいようです。
従来、特に鈑金での代車は日数が掛かることから「代車費用」としての請求が一般的でしたが、10年近く前から「代車費用」を拒絶するケースが増え、その代わりとしてレンタカーが推奨された訳ですが、それでは工場側の利益が出ないことから「じゃあレンタカー登録して堂々と請求しましょう」という流れができつつあります。
その意味ではサンバーさんご指摘の例はコンプラに則った正規の手続きとも言えます。
ただまぁこういった動きも保険会社の「理不尽な値切り」に対する「工場側の知恵」とも言えるかと思いますが、一般ユーザーからすると解りにくい話ではあると思いますね。
しんたろ様お疲れさまです、ご無沙汰しております。
グッドスピード社一斉査察の「成果」は63万円余りだとか。
https://news.yahoo.co.jp/articles/02fb995ed43f7cbef4bf3b23f61a407e8a22e742
調査対象1051件中30件で過大請求、その総額が63万円程とか。
数字的に役所と会社の「認識の違い」といえる範囲でしょうし、過大請求案件に対して1件辺り平均2万円程の数字のズレとか。
実質的に「なかった」ということですね。
自社代車のレンタカー化が合法、勉強になりました。
「わ」ナンバーじゃなくてもいいとか料金表的な提示は必要ないのかとか知りたいこともありますが、合法ならばそれでいいと思います。
またひとつ勉強になりました。ありがとうございます。
個人的にはこの程度のお目こぼしは許容範囲だと思いますし、何でもかんでも「体脂肪率を限りなくゼロにする」のが理想ではないと思っています。
ただストライクゾーンを動かしておいて今更「あのボール球はストライクだったから三振でアウト、さっきのホームランはなし」みたいなグダグダな判定はヤダなあと思います。
BMの不正請求が1900万円余り、これは調査力が低かったのか、それとも本当に「大山鳴動して鼠一匹」だったのか?
私の気持ちとしては中古車屋さんばかり叩いていて、自身は被害者ヅラしている損害保険会社もかなり罪深いと思っています。
既に個人的には10年以上前に通販型に切り替えてしまったので、将来事故の相手が(永遠に相手にしたくないですが)無保険や損保ジャパンを始めとするダメっぽい損保会社じゃなければいいな(笑)と思います。(差額で車両保険&弁護士特約つけておくのが100倍安心です)
サンバーさん、こちらこそご無沙汰でした。
過大請求疑い案件の調査とその結果はある意味で痛快ですね(笑)
脱税事件などの報道で「認識の違い」とされて追徴される額を思えば自動車業界の「健全性」が裏付けられたようなものでもあると思います。
その辺の結果をメディア各社や国沢さんのようなジャーナリストにも取り上げて欲しいものです。
もっとも穿って見ればそんな無邪気な事ではない「闇」な事情もあるのかもしれませんが。
それこそ「わナンバー」もそれに近いことではありますし、産廃処理費用など突っ込めばいくらでも「おかしいんぢゃね?」ネタはありますから。
ちなみに代車レンタカーの料金についてはうろ覚えですが一日当たりの保険請求額が決まっているように聞いています。
排気量や年式、自社レンタカーか否かが基準のようです。
>個人的にはこの程度のお目こぼしは許容範囲だと思います
私も同感です。
私が自営業で関西人だからというのもあるのかもしれませんが(笑)
やはり「定価」や「規則」でガチガチに縛るのは却ってどちらの益にもならないと考えます。
やはり「ハンドルの遊び」はあった方が良いですね。
>BMの不正請求が1900万円余り、これは調査力が低かったのか、それとも本当に「大山鳴動して鼠一匹」だったのか?
そうですね。
ただ冒頭の調査結果を考えればやはり「ドえらいやらかし」かもしれません。
少なくとも業界のみならず誰もが信じがたい実態ではありますし、ある意味の「調整」があったとしても2万円平均の実態に対して1900万ですからね。
保険会社の被害者ヅラに腹が立つのは同感ですが、同時に味方に付けといて損はないなと(笑)思います。
今のご時勢、交渉力の無い我々にとって車両保険と弁護士特約は必須でしょうね。
しんたろ様
BMの保険不正請求規模が全体で1900万円、1件当たり4万数千円の不正だったので、そのくらいだと「まあ多いっちゃ多いけど、許容範囲じゃないの?」くらいだと思います。
今は植木の話ばかりですが、ゴルフボールだのタイヤに千枚通しだのと派手な手口が横行した割には「?」という数字な気がするのです。(タイヤはパンク補償なので保険料に響きませんが)
真っ黒な結果を期待していて見たいという訳ではありませんが(笑)、ちょっと元ディーラーマンだった頃の肌感とも違うような気がするのです。
ヘッドライトわざと壊してってありましたが、昔だったらカバーのみ交換の1.5万円+工賃、今はアッセンブリー交換になって25万円+工賃。
フロントガラスがADASない頃で12万円+工賃、今だったら20万円+工賃くらいかかりそうです。
4万円の不正が「お上品」に見えてしまうのです(笑)。
あと弁護士特約つけるのは交渉云々もあるのですが、0:10で相手側に10割過失の際は基本的に保険会社の交渉は入りません。
相手側が無保険だったり、保険は使いたくない、(支払うと生活できなくなるから)修理代は支払えない等問題が発生した場合、弁護士特約があれば差し押さえてでも支払いをして貰うことができます。
面倒な交渉もさることながら、弁護士特権である差し押さえを執行するところまで考えれば、弁護士特約は付けるべきと考えます。