日産の決算発表、どうやったらそんな夢物語になるのだろう? 株価が伸び悩むのも当然かと

トヨタに続いて本日は日産が決算発表を行った。2023年度(2024年3月まで)についちゃ営業利益50%増し。昨今の円安を考えると、普通の売れ行きでそんなモンかと。日産に限らずマツダも三菱自動車もホンダも素晴らしい数字になると思う。気になるのが日産の「多くの市場における競争の激化により、グローバルの販売台数は344万台に留まりました」というコメント。

トヨタを見れば解る通り、2023年度を見ると電気自動車に注力しすぎた欧米のメーカーは軒並み苦戦した。だからこそトヨタが販売台数を伸ばしている。日産だって円安を追い風に様々な販売促進策を打てたことだろう。それでも自ら「厳しい」と書いている。日産にとって本当に厳しいのは、電気自動車で遅れ、ハイブリッドで遅れる今年以降です。2023年度で苦労してちゃ先が厳しい。

なのに! 日産が発表した今年は「25年3月期の販売計画は同7.5%増の370万台。内訳は中国が80万台(同0.8%増)、日本が50万台(同3.3%増)、北米が143万台(同13.3%増)、欧州が38万5千台(同6.5%増)」でバラ色! 中国は確実に台数を落とすだろうし、日本についちゃ競争力あるモデル無し。北米も好調どころか在庫増。欧州なんて競争力あるクルマなし!

もっといえば盤石に見えるトヨタですら今年の予想は減益。なのに厳しいと思える日産は5.5%の増益だという。この楽観論はどこから来ているんだろう。もしかすると世界規模で大ヒット間違い無い技術や車種が今年出てくるのか? 私が知る限り今年の新型車ってキックスだけ。常識的に考えたら日産も2024年度は2023年度より厳しい。投資家、騙されちゃうのか。

内田さんも今年12月で5年。良い仕事をしてると思えない。本来なら今日にでも”先読み”が出来る人に変わって欲しいけれど、来年末までは続けることだろう。気になるのは次の社長です。プロパーで「この人にやって欲しい」と思えるのは2人くらい。また外部から引っ張ってくるのかもしれない。参考までに書いておくと2023年度の販売目標は400万台だった。それが344万台に終わる。

目標を15%下回ったワケ。2024年度に伸びる要因は見当たらない。ハイブリッドを含むエンジン車はトヨタの販売台数が減らなければ日産が入り込む余地無し。電気自動車は欧米中のメーカーが入魂の新型車を出す。防戦一方となる2024年度の日産を冷静に分析すると344万台をキープすることだって難しいだろう。「はったり一等賞」の決算予想、なぜメディアは鵜呑みにするのか?

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4 Responses to “日産の決算発表、どうやったらそんな夢物語になるのだろう? 株価が伸び悩むのも当然かと”

  1. サイクリング爺 より:

    息子がやっと就職できたので、ヤレヤレと思ったら、これですか。心配だなあ。ところで、最近、弟子2号のお姿を見ないのですが、いかがでしょうか。

  2. natumenatuki より:

    はっきり言って日産は武士の商法!三河商人のトヨタの足下に及ばない。考え方を自動車メーカーから脱却すべき。
    トヨタは自動車で無くて「商品」を造っている。「商品」は早く安くが命なのにその基本が出来ていない。
    カムリクロスオーバーをクラウンクロスオーバーとして売っているトヨタの商才に学んだら?
    (S13シルビアから、最後の13マーチに乗り換えた時代遅れの男より、901運動でのシルビアは、30年以上経っても新車の匂いがしましたが。自動車で勝たないで「商品」として勝つものを出してください。)

  3. nbkt より:

    売るもんが無いんなら、
    タウンスターのEV版を日本でも展開してほしい。
    英国仕様にCHAdeMO対応と日本語化して。
    円安が気になるところですが、
    それでも今のARIYAを超えることはないかと。
    (セレナのEV版でもいいんですけど・・・)

  4. トヨタ車ユーザー より:

    ルノーから離れることが悲願だった日産、離れたら日産単体で規模は半分になってしまいました。トヨタとの差は開くばかりですね。技術もトヨタ、販売もトヨタ。
    e-powerのような小型車向きパワートレインならルノーにお願いして売ってもらう方が良かったんだと思います。アメリカの「もしトラ」が必ず実現すると信じちゃっているんでしょう。

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