ガソリン車が性能で電気自動車に負けるまであと100日--じゃないけど2年くらいかと

何と筑波のEVレースでテスラ・モデル3がサスペンションとタイヤを変えただけで1分3秒台を出してきた! もはや高性能タイヤ履き、引き締められたサスペンションを標準装備するランエボやWRX のタイムに匹敵するから驚く! 50kmのレースでベストラップ1分4秒! そしてレースラップも1分7秒台を連発。世の中、変わるのかもしれません。

最初のテスラである『ロードスター』はデビュー当時からEVレースに出てきていたが、サーキットで全開走行するとあっと言う間にバッテリー温度やモーター温度が上昇し、セーブモードに入ってしまった。加えてタイムアタックしても1分10秒を切れない。レースになれば序盤でペースダウンを強いられてしまう。カッコだけのスポーツカーであります。

続いて登場した『モデルS』は圧倒的にパワフルなモーターを搭載。私も2017年にシリーズ優勝させていただいた。ただ強烈なパワーを持ちながらも、サーキット攻めると横滑り防止装置など電子制御が介入してしまい(どうやってもオフにできない)、元プロドライバーを含め様々な人が乗ったがスポーツタイヤじゃついに1分11秒を誰も切れず(私が11秒065)。

50kmレースではバッテリー温度の上昇とニラめっこになります。昨年最終戦で出力もバッテリー搭載量も少ない私のリーフe+とガチバトルしたら、セーブモードに入ってしまったのはモデルSだった。500馬力以上のパワー出すモーター積んでいても、フルパワーを出せる時間としちゃ短かいということです。この時点でもテスラを侮ってましたね!

しかし! モデル3は今までのテスラとレベルが違う! 最初に紹介したタイムを見たら、クルマ通はウナると思う。繰り返すが、モーター出力はノーマルのまんま。おそらく耐久性など考えなければ1,5倍くらいまでパワーアップできるだろうし、LSDも入っていない。最終コーナー手前で200km/h出ると言うが、その速度域だと効果出てくる空力負荷物もない。

もう少しで1分を切ると思う。ガソリン車で1分を切ろうとしたら、どんだけお金掛ければいいか想像もできないです。モデル3での1分切りなら、制御コンピューターの上書きとLSD、ウイング、ブレーキくらいでOK。圧倒的に安い。クルマって遅かったら、その時点で魅力は急速に薄れてしまう。2年もすればガソリン車のチューナーは真剣に電気自動車と戦うことになる。

日本の自動車メーカーも少し危機感を持った方がいいかもしれない。参考までに書いておくと、ジャガーIペースはモデルSにすら勝てなかった。おそらくポルシェタイカン(これも50kmレースやってみないとモデル3に勝てるか不明)を除くアウディやメルセデスの電気自動車も、全てテスラに勝てないだろう。時代が変わりつつあるかもしれません。

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