デルタウイング

久しぶりに驚いた。日産が今年のル・マン24に『デルタウイング』という革新的なレーシングカーを走らせるという。下の写真を見て頂きたい。3輪車のような雰囲気ながら、実際は幅の狭いタイヤを普通の4輪車と同じように装着している。ダウンフォースを発生する付加物無し。車体でダウンフォースを発生させます。

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ジュークターボの1618ccがベース?

搭載されるエンジンは新しい世代のレーシングエンジンのスタンダードになる1,6リッター直噴ターボ4気筒の300馬力とのこと。日産が競技用1,6リッター直噴ターボを開発しているとは思ってもいなかった。このあたりが日産らしい。景気よくなると、必ずモータースポーツをやりたくなっちゃうDNAを持っている。

デルタウイングを開発した目的は「ガソリン消費量を減らしながら速く走ること」だという。確かにモータースポーツを技術開発の「揺りかご」だと考えれば、こういったトライが必要だと思う。300馬力のエンジンで600馬力級のレーシングカーに匹敵するラップタイムを出せるのなら、正しく技術革新である。

・ロード&トラックの動画(走行シーン)

すでにシェイクダウンも行っており、なかなか速そう。「アンダーステアが強くないのか?」とか「カナードみたいなウイングを付けたくならない?」さらに「ウイングカーだと気流の乱れた時に気難しくないのか?」など興味深い点多し。ちなみにル・マン24は新技術クラスとなり、順位と関係ないという(だから0番)。

今後出てくるだろう意見としちゃ「こらクルマじゃないだろ!」。実は同じようなことがオリンピックより長い歴史持つ国際イベントで
ある『アメリカズカップ』で論議された。突如カタマランと呼ばれる双胴のヨットが登場。圧倒的に速かったのである。もはや暴力的とも思えるほどパワフル!
 動画を見て頂きたく。

・アメリカズカップの動画

当然の如く大モメ! されど時代の流れに勝てず、今回からアメリカズカップもカタマランやトリマラン(3胴)になる。技術は進化していくものなのだ。そもそ
もF1のようなフォーミュラカーだって市販車と全然違うカタチをしている。むしろデルタウイングの方が市販車に近い。新しい情報入ったらお届けします。

・ECOカーアジアは「ホンダ、軽自動車開発に本腰

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4 Responses to “デルタウイング”

  1. さね より:

    もしこのレーシングカーがなかなかのラップタイムだすようだと、いかに空気の壁が馬力と燃料を消費してるかがあらためてそうだよなぁーとなりますね。 必要以上に全面投影面積が広い乗用車などが無駄か、分かりやすいような気もしますが、空気抵抗に固執するとみんなプリウスみたいな車になるんですかね?いずれ…それも環境や技術にいいですけど、乗用車にはバリエーションに富んでほしいです。ともあれレースだし日産頑張ってください。ルノー日産が燃費がいい日本車ナンバー1になると面白いな。 エコカーの方でホンダが軽自動車に力いれてるのを知ると、本当にスバルもったいない… 軽自動車や小型車も考えなおしほしいなぁ。でも作っても売れないから軽自動車撤退は、ユーザーがそう判断したようなものも半分はありそうですね自分もですけど…。もったいない。

  2. 白木 晴幸 より:

    これ、全体を黒く塗り潰したシルエットにしたら〝新型ステルス戦闘機〟のモックアップに見えます。もう、自動車工学というより航空工学の領域ですね。
    過去のル・マン24でもメルツェデスやアウディがウイングカーで挑戦したことはありますがデルタ型という発想には至っていなかったですが…。
    まぁ航空工学の世界でもデルタ型という技術は最近のモノでしょうから、これからいろんな方向に発展できる余地があると思います。将来が楽しみです。

  3. ねぎとろ より:

    デルタウイング!
    ぶっ飛びました。
    こんな実験的なクラスを設けたルマンも素敵です。
    どんどん、こんなびっくりする車が出てきて、僕たちをドキドキさせて欲しいです。

  4. ふじ より:

    ウイングカー的な見た目のインパクトが大きいですが、この車の見所はリアデフです。
    クルマじゃないだろ、という指摘はまさにその通りだとおもいます。

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