ミライ増産か?

日経新聞が燃料電池車ミライの増産を伝えている。何でも200億円を投じ、2015年末に現在の3倍の生産台数にするという。現在の生産規模は年間700台と言われており、2100台になるワケ。この台数、なかなかです。アメリカに半分を輸出するにしても、日本で年間1000台ということ。

確かに日本に於ける当初1年の販売台数400台は少ないかもしれない。メディアによっちゃ1年目は個人へ販売しないなどと言われている状況。その場合、少なからぬ補助金を出すといっても全く意味ないですけど‥‥。ただ年間1000台規模になれば、官公庁などにも1年すれば行き渡る。

こうなると問題は再び水素ステーションに代表される水素の供給体制になってくる。早い時期に開設される水素ステーションは、今のところ1日何台に水素を供給出来るのかを公表していない。充填には3分なのだけれど、水素ステーションによっちゃ波動砲の如く「貯め」ないと打てないという。

1日に10台規模だと厳しい。そもそも何台続けて充填出来るのかも不明。このあたりが水素社会構築に向けてのステップなんだと思う。始めは政府側が自動車メーカーに「燃料電池車を作って欲しい」というボールを投げた。トヨタとホンダは懸命に努力し、良い感じで政府側にボールを打ち込んだと思う。

そしたら水素ステーションのための予算を付けたり、補助金を出すなど策を講じ、ボレーのように打ち返された。メーカーが打ったボールはイキオイあったものだから、ボレーで戻った来たボールにもイキオイあった。安価で魅力的なクルマになったため、作りきれないほどの受注を抱えてしまったのである。

そして増産となれば、再びボールは政府側に行く。こうやって打ち返しているウチ、どんどん普及へ向けて進んで行くのだと思う。逆にボールを打ち返せなくなったら、その時点で進化は止まる。自動車メーカーとしちゃ絶対自陣にボールを持ったままのゲームセットなどしない覚悟を持っていることだろう。

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