年末なので自動車メーカーのクサクサしてる皆さんを代弁し砂を吐かせてもらいますよ!

自動車メーカーの技術者や本社スタッフの能力は日本の自動車メーカーならイーブンである。トヨタも日産もホンダもスバルもマツダも三菱自動車も変わらない。もちろん現状認識能力だって同レベル。したがって自分の会社がどういう状況にあり、ナニをしなくちゃならないことなど全て解っていることだろう。当然ながら自分もトヨタに負けない仕事をしたいと考えているに違いない。

念押ししておくけれど「トヨタのようなクルマ作りをしたい」でなく「トヨタに負けない」です。外野にいるとよ~く解るが、調子悪いと言われているメーカーの社員の皆さん達は、相当ストレスをため込んでいる。試乗会とかで開発担当者に話を聞くと、最初バリアーを張り、いろんな「出来ない理由」を語る。けれどやがて我慢しきれずホンネに。もはや上層部に対する不満祭りですね。

日産はハッキリ明るさが見えてきた

興味深いことにどのメーカーも同じような状況。けっこう特定の人間の批判です。意外に思うかもしれないけれど、ポシションとしちゃTOPかNo2に集中する。例えばマツダは誰に聞いてもNo2の批判だ。より正確に書くとNo2とその取り巻き。パワーユニット戦略やクルマ作りを全て決めてます。ホンダも当初TOPに批判が集中していたが、今やNo2の悪口ばかり。

No2の場合、TOPが言えばいいじゃないか、と思うだろう。これ、案外難しかったりする。いろんな部門の人に話を聞くと(マツダもホンダも係長以上のポジションじゃないと上司の批判になる)、そらあかんワな、と思うことばかり。話がソレた。なぜTOPがNo2をコントロール出来ないかと言えば、日本の企業のカタチを見ると絶対的なパワー持つTOPなど普通ならあり得ないからだ。

スバルも良い方向に向かいつつある?

トヨタのような創業者の家系が会社の方向を決めている大企業、皆無に近い。多くがいわゆるサラリーマン社長だったりする。しかも突如社長に抜擢されたというケース多い。逆を考えると「誰でもよい」ということ。社員の多くから「社長になって欲しい!」というリクエストを受けたワケじゃありません。政治的な駆け引きだ。求心力のある人が社長になると、困る勢力出てくる。

EUの本部はヨーロッパの小国であるベルギーにある。フランスに置くとイギリスが反発する。ドイツならヨーロッパの多くが反対する。イタリアだと安心出来ない。オランダやスペインもかつての大国だ。ということで「ベルギーならいいか」。この話、マユツバに思うかもしれないが、ヨーロッパの皆さんの共通認識。ベルギー、パワーないだけで頭良いしソツないですから。いい国だ。

三菱自動車の場合、どこまで早く動けるかが課題

大きい企業になればなるほど“大国”が多い。フランスじゃイヤだドイツはダメだヘチマだナスだになる。ということで決まるTOPだからして、フランスやドイツからプレッシャー掛けられると逆らえないワケです。ホンダで言えば、TOP就任時に”大国”から「ケチ持ちするから引き受けろ」と言われた話、係長級以上の社員なら誰でも知っている。当然”大国”の影響を受けてしまう。

ここまで読んで「ウチもそう!」と思う人は多いことだろう。他業界は私も詳しくないため無力ながら、私が好きな自動車業界ならハッキリ解る。といっても出来ることはクサクサしている人達の代弁者になることと(出来れば株主の皆さんに頑張ってもらいたい)、能力のある人を盛り立てることくらいですが。来年も自動車メーカーを良い方向に引っ張ろうとしている人を応援します。

新型コロナ禍で激務の医療最前線も誰かが大きな声で無策の政府や厚労省に噛み付いて欲しいと思う。遠慮や忖度や過激な意見ばっかり。俯瞰して見ている人がいないような気がします。課題や対応策も出てくるんじゃなかろうか。

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