技術は進む

これまでの太陽光発電装置はエネルギー変換効率30%が理論的な上限だと言われていた。1平方メートルあたり300Wです。しかし! ナノテクノロジーを使うことにより、60%が見えてきたそうな。これまでは有効利用できなかった赤外線も発電エネルギーとして使うのだという。

というか太陽光発電は「熱」が加わると効率を落としてしまう。したがって「光を集めて発電」など不可能。光を集めると熱(赤外線)も集まってしまいますから。だからこそ大量のソーラーパネルが必要なのだ。赤外線を使う太陽光発電なら大量のソーラーパネルは不要になる。

つまりパラボラ(傘と同じ構造なら風の強い日は折り畳める)などで光をTVの画面サイズの太陽光発電パネルに集めれば家庭で使う電力を作れるということ。太陽光発電パネルのサイズが10分の1になると、今の5倍の単位面積あたりの価格になっても総合的に考えれば安くなります。

直径3mのパラボラを太陽を追うようにして設置したなら、最大3500Wの発電能力を持つ。これで家庭用の電源はOK。もう1つ加えると、電気自動車で使う電力くらい賄える。もしかしたら太陽光発電だけで日本で使うエネルギーの半分くらい確保出来るようになるかもしれません。

いろんな意味で電力と石油由来のエネルギー両方を使えるプラグインハイブリッドが次世代自動車の主流になると思う。

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2 Responses to “技術は進む”

  1. アマチュア部員 より:

    国沢さん、いつも勉強になる記事、ありがとうございます。
    太陽電池の効率が今の2倍程になる可能性があるのですね。太陽光発電した電気でEVを走らせることも現実的なレベルになってきた感じでしょうか?
    先日のナノの記事で、多くの日本のサプライヤーが参加していて、また日本の自動車メーカーも超低価格車を開発しているとありました。
    クルマが安い価格で買えるようになるのは、いいことかもしれませんが、「それなりの品質」になってしまうとしたら残念ですね。
    素人目には、今までも製造コストはかなり極限に近いほど切り詰めた感じがしておりますが、それを更にとなると、無理が生じるようにも想像しております。
    それと「超低価格車ブーム」みたいになってしまうと、趣味性の高いクルマ(特にBセグメント)の商品企画が全くされなくなってしまうことも心配です。
    もし世界的に「小型車は超低価格」という流れになってしまうと、4輪独立サスペンション、リアディスクブレーキのBセグメント車は今後も出てこない予感がします。
    私のようなクルマ好きには本格的に寂しい時代になってしまうかもしれませんね。

  2. HT より:

    技術はいつの時代でも、壁を壊して夢を見させてくれるから大好きです。
    LEDだってもっと進化して、たった十数WでHID並の明るさが実現できるようになったりしませんかね。

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