日本車存在感薄れる

上海ショーの印象を簡単にまとめるなら「欧米の自動車メーカーは夢を見せ、中国の自動車メーカーは領域を拡大。日本の自動車メーカーは中途半端で存在感を徐々に失う」といった感じ。トヨタ自動車ですら既存のハイブリッド路線から全く抜け出すことが出来ておらず、ニュースを発信出来ていない。

ホンダも新しさを打ち出せず。今の中国に必要なのは、(1)高級車と(2)燃費の良いコンパクトカー、(3)そして安く
て存在感のあるモデルなのだけれど、そこが薄いのだ。ちなみにホンダもハイブリッドカーを前面に出してきたけれど、この価格帯は燃費より豪華さ。ハイブリッドのマーケットって狭いのだ。

そんな中、日本勢で唯一存在感を示せているのが日産。豪華に見えるティアナは売れ行き好調。サニーというコストパフォーマンスの高い4ドアセダンも中国で人気。実用化している電気自動車を並べ、インフィニティはF1をど〜んと展示。ニスモはマーチ3ドアのスポーティバージョンを出展していた。

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マーチには見えないカッコ良さ!

そして今回はティーダを世界で最初に発表した。まぁ日産売れるワな、と納得。つまり派手さと安さと新しさが中国のユーザーに受ける、ということをよ〜く解っているんだと思う。地味なトコロだとマツダもスカイアクティブという解りやすい技術を訴求していた。燃費の良いレシプロエンジン、大いにアリだと考えます。

スバルは久々にラリー車を中国のショーに出展したのは良かったけれど、SUVのコンセプトカーのスタイルが中国人に全く受けず。私も率直にカッコ悪いと思いました。いろんな意味で中国のユーザーは素直。日本のメーカーはムカシ気質の熱いジジイか、若手に中国市場を任せたらいい。ツマラン大人は不要です。

震災の影響による減産は大いなる問題だけれど、日本車そのものの元気や存在感が薄れてしまうのはそれ以上に深刻だと考える。

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6 Responses to “日本車存在感薄れる”

  1. アミーゴ5号 より:

    上海取材、お疲れさまです。
    m(_ _)m
    自動車は世界中を相手にする商売だから、全方位で勝つのは難しい訳ですが、ハイブリッドを市販するトヨタとホンダに元気がなく、日本で精彩を欠く日産が元気というのは、何とも複雑な気がします。
    先進の技術力もさることながら、クルマのコンセプト(特に明快さ)がいかに重要か、あらためて認識しました。
    アメリカに向きすぎたクルマ作りも、影響しているかな?
    勢いのあるヨーロッパ車は、初代イメージをベースにしていてわかりやすいし、見ていると心地好ささえ感じます。
    個性明快な日本車の逆襲を期待しています。

  2. さとう より:

    東京モーターショーに向けて体力を蓄えている、と信じたいですね。
    現状、欲しい日本車は有りません。

  3. 名古屋人 より:

    トヨタは他社で流行ったコンセプト、当たったコンセプトを後出しジャンケンのごとくマネして他社の市場を横取りしてばかりきた功罪は大きいです!
    欧州、中国とダブル市場で人気のないトヨタは総合的になんとなく良いだけのつまらないクルマばっかり作ってないで、他人や世界に誇れるクルマを創出してください。
    トヨタが新ジャンルをやるとつまらなくて売れない、真似したクルマが売れる。
    だから真似しちゃうんだろうけど(笑)

  4. 小林 英弘 より:

    「この」マーチはカッコイイですね! 何か未来的で乗ってみたいです。あと日産といえばジュークがいいですね。特に今日仕事中に見かけた「黒のジューク」は渋くて良かったです。ちょっと前後の見切りが悪そうですが…。確かに最近のホンダはパッとしませんね。前オーナーとはいえさすがにフィットはもう見飽きました。ゲップが出そうです(笑)。…中国では豪華で高級なクルマが売れるのならいっそレジェンドを内装をハイテク合皮バリバリでピカピカ豪華にして(以前も書きましたが私はクルマの内装に本皮を使うのには否定的です。「そんな事」のために生皮を剥がれる動物達が可哀想です。どんなに豪華でもクルマって所詮は年月と共に消耗しいずれ廃棄される「道具」なのですから)ターボで500馬力にして売れば売れるんじゃないですか? 「過給怪力伝説」とか(笑)。

  5. tonpochi より:

    Newインプレッサ、4&5ドアモデル写真が公表されましたね。
    なかなかいい感じです。スバルのデザインはドイツ車的な統一感があり、日本車にあって存在感が凄く高いと思います。
    他の日本メーカーのデザインは、行き当たりばったりがあるのに対して、これは、大きなアドバンテイジではないでしょうか?
    私にとって、次の買替え候補の車です。
    参考URL: http://response.jp/article/img/2011/04/21/155239/325341.html

  6. CVCC より:

    レガシィがFMCでカッコ悪い顔になってしまい心配でしたが、
    次期インプレッサのセダン、いいですね。
    先代レガシィの進化版といった感じですね。
    これにステーションワゴンがあれば、いいのにと思います。
    現行レガシィは無駄にデカすぎです。
    私はホンダが好きですが、ここ1〜3年のホンダ車でカッコイイと思ったのはCR-Zだけですね。
    別にスポーツカーやクーペ好きというのではありません。
    デザインにパッと見てカッコよく、よく見ると細部にこだわった感じがします。
    他のホンダ車は、カッコ悪い訳ではないのですが、特徴や味がないんですよね…せっかくのいいラインやモチーフやデザインが出ても、単発で終わってしまい、メーカーのアイデンティティーになり得ないのがもったいないです。
    同様に、日産、トヨタ、ホンダ同様にバラバラで薄味です。
    が、インフィニティは、エッセンスから、デザインの方向性、統一感がいいと思います。
    アキュラは統一感を持たせようとしているのはわかりますが、その統一感を持たせようとしているモチーフがダメだと思います。
    これはレクサスも同じですね。
    アキュラもレクサスも、新しいデザインモチーフへと方向転換しないとマズいと思います。
    そしてそのデザインモチーフは、フラッグシップから採用していかなければいけません。
    高いけれどカッコよくて性能が良いフラッグシップカーの流れをくんでいて、比較的コンパクトでリーズナブルだからこそ、そのブランドの下のクラスまでも、ブランドイメージが保たれるのですから。
    レクサスは最近、下のクラスのコンパクトハイブリットから新しいデザインモチーフを僅かに入れてきて、これを次期GSに採用していくようですが、それをLSのビッグマイナーチェンジで採用するのでしょうか?
    それでは新しいイメージ構築は失敗するでしょう。
    アキュラは次期RL、またはNSXからしっかりとデザインを練り直さないと、いくらメカニズムが良くてもジリ貧になっていくと思います。
    これからのホンダ、日本車の奮起に期待しています。

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