日産とホンダの違い

日産、凄いですね! ホンダと正反対の道を進んでいる。確かに次期型ラフェスタを開発したって絶対儲からない。今や乗用車
タイプのミニバンって売れ行き落ちる一方。しかも日本でしか売れないときた。だったら開発止めて他のメーカーから引っ張ってくりゃいいと考えたワケ。正しい選択だと思う。

マツダにしてもライバル出て食い合いになるより、自分で作ったクルマを売ってくれた方が圧倒的に嬉しい。現行プレマシー
は安価だし良いクルマなので日産なら毎月1000台以上売ってくれることだろう。マツダで売る分と合わせれば、日本仕様は何とか採算ラインに乗ってくるに違いない。両社にメリットある。

日産のアクティブさは驚くばかり。スズキから軽自動車をOEMしてもらい、三菱自動車とは軽自動車を開発
する会社を起こす。さらにスズキと三菱自動車にミニバンや乗用車を供給するというのだから徹底してる。もちろんルノーも使う。採算取れないジャンルは全て切って&もらっていく作戦。タイしたもんです。

これ、皮肉でなく本心で書いている。このくらいダイナミックなことをやらないと、縮小して
いく日本のマーケットで生き残ることは難しい。ホンダのような全てのジャンルとパワーユニットを全て自社でカバーしようとしたら、28日のTOPで書いた通り戦力が薄くなってしまう。その点、日産は合理的だ。

しかもトヨタや日産はクルマの開発を関連企業に委託している。トヨタの場合、関東自動車やトヨタ車体、そしてダイハツに”ほぼ”丸投げしている車種がたくさんあるし、日産だって日産車体や愛知機械工業(エンジン)という強力な関連会社を持つ。トヨタの試乗会で名刺をもらうと半数はトヨタじゃないです。

一方ホンダはクルマだけでなくバイクや汎用、船外機まで幅広くラインナップ。やっていることはパワーユニットだけで30ccの汎用エンジンから燃料電池、いや、飛行機のジェットエンジンまであるのだから強烈だ。ホンダもゲストエンジニアは少なくないけれど、やっぱし「抱えすぎ」に見える。

これが良いのか時流にあっていないのかは解らない。ただホンダもジックリとこの先の流れを考えなければならない時期を迎えていることは間違いないです。個人的には全部門で戦おうとするなら、もう少し仲間を増やした方が有利な気がする。

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14 Responses to “日産とホンダの違い”

  1. ぱんだねこ より:

    ホンダは昔からプライドが高いと言うか、すべてにおいて自分の意思を入れたいというところがありますね。サプライヤーに発注する小さな部品までです。デンソーや三菱がいうことを聞いてくれないので、コレと同じものを作ってアレンジを加えて欲しいと言い、小さな企業にまで開発の話を持ちかけたりします。
    中長期的にワールドワイドで1社でやっていき、車を売るなら、ストロングハイブリッド、高効率ディーゼルorダウンサイジングのガソリンエンジン、EV、その電池・・・と、持っていなければならない技術はかなり多いです。それにこれらの技術開発には1台の車を仕立てるのとはケタ違いのお金が掛かります。つまり、事実上1社ですべてをまかなう方法はもう破綻しているのです。
    トヨタはハイブリット、日産はEVに軸足を置いてここ10年やってきました。これは米国がおもなターゲットである2社にとって自然な選択です。マツダは欧州があるのでアクティブスカイで行くつもりです。
    欧州とそのメーカーはまだ内燃機関にこだわっているので、ディーゼルと小排気量+ターボを持っています。
    ホンダはFCVを持っていますが、それはもう少し先なので、どれか一つ、パワートレイン技術を選択し、車載までできるように確立することが急務だと思います。手先のミニバンを開発し売れれば儲かりますが、いまはそんな暇はないでしょう。アメリカではホンダもミニバン・大型車を売っていてそれに目を奪われていた感があります。
    ホンダは今はHEV・EVに舵を切っていますが、前々・前社長はディーゼル派だったのだから、手ごまはあると思うので、欧州でそれを元に何かできればよいとも思うのですが、排ガス規制が難しいのでしょうかね。
    1つ目の会社構成として、世界販売向け低価格車を作れる会社にならなければなりません。そしてもう1つ、今までは1社がすべての技術を持っていましたが、それは無理なので1つを選択し、従来の販売の後に置く。そして、販売エリアもシェアしあう(EVなら米国、内燃機関なら欧州)と言う複雑な構造ができることになるのでしょうか。

  2. アミーゴ5号 より:

    日産の施策は、短期的には効果があると思います。
    でも中長期でみたら、白けた顧客と醒めた社員を増やす事になると思います。
    マツダも、スズキのモコくらいキャラクターを分けて、お互いの顔が立つ位ならばいいです。
    でもバッチとライトを交換したくらいだと、本体のプレマシー(マツダこだわりのウエーブは残すのかしら?)はますます白けた存在になるでしょう。
    OEMで成功しているのは、自社の方がカッコ悪い(失礼)、したたかな?!スズキくらいです。

  3. tm256 より:

    日産はトップが日本人ではありません。ですので、「選択と集中」や海外への製造拠点移動などの経営判断をあくまでも企業の利益追求という点から追求した結果、このような事業展開になっているのでしょう。
    一方、トヨタやホンダはトップが日本人でグループ内外に色々としがらみもある。多国籍企業の経営という意味では、恐らく最善手とは言えない手をいくつも打っている気がします。
    ただ、日本の国内産業や雇用を守るという観点では、色々な事業をやって仕事を維持しているという面もあるかもしれません。あとは、それをどう維持してうまくやりくりしていくか。
    国沢さまもご指摘のとおり、ホンダも純血の自前主義を捨てて、仲間を増やしつつ総力戦に備えるべき時代になってきているのだと思います。
    個人的には、EVに賭けている日産を評価する一方で、一番好きな自動車メーカーはホンダ(これまでに、インテグラやCivic Coupeに乗ってきました)なので、本当にホンダには頑張って欲しいのです。

  4. 国道134号鎌倉 より:

     国沢さん、はじめまして。
     日産が乗用車型ミニヴァンのラフェスタの生産を止めてマツダからOEM供給を受けるという件は、日産にとって登録乗用車では初のOEM販売ということになりますね。
     ラフェスタは5ナンバーサイズの乗用車型ミニヴァンとして運転のしやすさが魅力でしたが、狭さが災いしたのでしょうね。またラフェスタは立体駐車場に入れる高さに収まっていないので、1Box型ミニヴァンのセレナと別個に生産する意味もないということでしょうね。
     ただ、3ナンバーサイズのプレマシーのOEM販売は成功するのか、私は疑問に思っています。登録乗用車のOEM販売はトヨタ・ダイハツ以外は上手くいっていないと聞きますし、日産の販売店もプレマシーOEMの販売にどれだけ熱心に取り組むのか、判りません。
     それ以上に気になるのは、日産が、トヨタとの提携がうわさされているマツダから新たにOEM供給を受けようとしている点です。
     日産はいすゞから小型トラックのOEM供給を受けていますが、いすゞがトヨタの傘下に入ってからは供給は縮小しています。日産は現在でもマツダから小型トラックのボンゴのOEM供給を受けていますが、今後のトヨタとマツダの関係次第ではどうなるか判りません。日産はマツダがOEM供給を一方的に停止することを念頭に入れていないのではないかと思っています(商用車の展開を見る限り、日産もOEM供給の停止の危険性を否定していないようですが。)。
     私は、今回のOEM供給は、軽や商用車と異なり、成功しないのではないかと思っています。セレナがある以上、ミニヴァンの元祖であるプレーリー以来の歴史を持つラフェスタを切り捨てても日産は惜しくもないでしょうが。

  5. おとさん より:

    「技術の日産」はどこへ行った?という感じではありますけどね。

  6. 阪神ファン より:

    ホンダ、どこかと提携する気はないのですかねぇ。
    なんか、意固地になってるように思えてしまうことがあります。バイクNo1のプライドでしょうか???。
    ホンダらしいと言えば、そういう気もするのですが・・・。

  7. 吸気圧縮膨張排気 より:

    素人の私が言うのも気が引けますが…ホンダには技研の誇りを持って、もっと独自路線で頑張って貰いたい。
    むしろ最近のホンダには独自性が欠落していると感じているほどです。
    トヨタは言うに及ばず、日産の技術への誇りは、ルノーとの関係を持つに至った失態は勿論、プリンス系社員の退職で色褪せたと感じています。
    確かに営業的収益中心の考え方であれば正しい選択でも、GM同様やがては地力を失い自分の力では立てない企業になってしまうのではないか?と危惧しております。
    とは言うものの、実際に成功しているのはトヨタや日産なので、私の考え方は間違っているのでしょうが…。

  8. cvcc より:

    随分と情けない話ですね…
    効率悪いから軽自動車も三菱、スズキからOEM、ミニバンはマツダから、そのうち高級車はかつてのクライスラーの様に提携先のメルセデスの一世代前のものを使わせてもらうようにでもするつもりでしょうかね。
    最近の日産からは、こういう目先の、株主の求める短期的な利益だけを追及する戦略ばかりがでてきますね…
    この際、小型車からミドルカーは、ヒュンダイからOEM供給してもらえばいいんじゃないですかね?
    とすら思えます。
    長期的に見て、非常にマイナスでしょうね。
    ユーザーも冷めていく人は増えるでしょうね。
    ダイハツとトヨタの関係は、日産とルノーの関係には近いですが、
    日産と三菱、スズキ、マツダの関係とは全然違いますしね。

  9. コスモス より:

    お久しぶりです、2度目の投稿です。
    日産は私の好きなメーカーですが、今回のOEMについても好意的に受け止めています。OEMにする車種、販売する市場をしっかり見極める限りで私は賛成です。
    車に詳しい人に多いですが、OEMの話題に「メーカーの個性やプライド」の話題はつき物です。確かに付加価値の高い車種、伝統のある車種、看板車種についてはファンも多く、続けて乗り継ぎをする方も多いのでこういった車種にOEMを採用することはマズイと考えます(三菱で日産の高級車をOEM車で販売するのは売れ行きが心配です)。
    しかし、今回のラフェスタのような車種は他社からの乗換えや他社への乗換えと入れ替えも激しく、価格や使いやすさ、ブランド力が重要視されると思います。
    また、こういった車種は車に興味のない人も多く購入します。ゆえに、日産の軽を購入される方のようにOEM車と気づかないで買う人もいますし、例え気づいている人でもわざわざ日産で買う人もいます。
    日産で販売しているOEM車の売れ行きは一部を除いて好調なのは事実ですし、好調ということは消費者に受け入れられていると考えても良いと思います。
    つまり、OEM車だからどうこうなる車種ではないということです。ゆえに、プレマシーとデザインの差別化を軽のOEM車と同様に上手に行えば大きな問題は無いと私は考えます。
    最後に、「自動車と文具や家電を比べるな」と言われてしまうかもしれませんが、無印良品の商品はOEMが結構あります。色を透明や白くして販売されていますが、OEMでもうまく個性を出せば、可能性は十分あるのだと思っています。
    自社開発とOEMをうまく使い分けていくのも賢い手ではないでしょうか。

  10. ゴン より:

    日産の企業としての戦略は素晴らしいですね。
    同じ技術をたくさんの企業で開発する時代は終わったんですね。
    それぞれ得意な分野で開発して持ち寄るっていうのはアリかも。
    今や消費者は昔ほど企業の色を求めてないし、安くていい物ならあんまりこだわらないです。
    まだ韓国製には抵抗ありますけど(笑)

  11. 真鍋清 より:

    三菱に向けて日産が供給する高級車はティアナというより「フーガベースのデボネア」と考えるのがビジネス上の観点から妥当なのではないかと思います。
    三菱自身は「コンセプトZT」としてかつてのギャランからディアマンテのクラスに相当するFF横置き中型セダンを鋭意開発中で、ディーゼルや同ハイブリッドを武器に同社の世界戦略車を企んでいる、となると量販が最初から期待できないEセグメント上限からFセグメントの高級車こそが「三菱グループ重役専用車」として日産からフーガを分けてもらい、OEM販売するというのが筋というものではないでしょうか。
    ただ、コルトのBセグメントとギャランフォルティスの国際的Cセグメントの間を埋める「三菱グループの営業車」に多用される1.5L級セダン、ここら辺は採算の見込みが薄く、そこまでの一般公開市場を三菱が確保していないだけに日産が中国で先行発表したティーダラティオ次期モデル(中国名サニー)をランサー名で三菱に提供する可能性大として驚かない心構えもまた必要かと思います。
    さてマツダからラフェスタ後継ミニバンのOEM供給契約を締結させた日産、対マツダ間では従来の日産AD/ADエキスパートのライトバンの供給に加えて小型トラックアトラスのタイタン名での提供、或いはキャラバンのボンゴブローニイ名での提供へと拡大するのでしょうか。
    さもなければいすゞがトヨタグループに入って日産との関係が疎遠になった代わりに三菱ふそう(三菱自動車とは今や別会社)から2-4トンキャブトラックとしてキャンターが日産にとってのアトラスの重積載モデル、UDトラックス(元日産ディーゼル)のコンドル小型トラック、マツダのタイタンとして順次OEM供給される予感が―実に複雑な業界勢力図ですね!

  12. 国道134号鎌倉 より:

     皆さん、今晩は。再び投稿します。
     ホンダについては、提携できる会社がないから、自前でやるしかないのではないかと思っています。トヨタ・ダイハツ・スバル・いすゞ・日野グループ、日産・三菱・スズキ・マツダの緩やかな提携…。ホンダが入り込む余地はないですね。
     かつてはいすゞとOEMをやっていましたが。
     ホンダは経営状況は悪くないので、しばらく自前でやっていくよりほかはないのでしょうね。
     それと、ホンダはパートナーの生産を止めたことで、軽自動車以外の商用車から撤退してしまったのですね。来るべき時が来たといえばそれまでですが、NTTの支店の駐車場にパートナー(初代)がずらりと並んでいたのを見た記憶があるだけに、少し感傷的になりました。

  13. K乗り より:

    ラフェスタを生産中止にし、プレマシーをOEMしてもらうという発表は、私は残念に思いました。ラフェスタは売れていなかったですし、乗用車型ミニバン市場も、初代ストリームと同ウィッシュが販売競争に躍起になっていた頃のような活気はありません。市場のニーズはセレナやノア・ヴォクシー、ステップワゴンに移ったのです。縮小していく市場に新型車を出さず、他社からOEMしてもらうというのは、巨額な開発費をかけなくて済むなど短期的利益には直結しますが、長期的に見ると日産自体の開発力の低下や、顧客のブランドへの信頼低下などを招くと思います。アジア向けのリヴィナを持ってくるのでは見た目品質などで勝ち目はありませんが、OEMしてもらうことにも賛成できません。コスト削減&利益確保のためには、なりふり構わず…という感じが、今回はしました。

  14. 阿見の裕紀 (28歳) より:

    スタイリッシュで低全高なミニバンがあまり売れないのが、残念です。。
    背が高いミニバンは、あまり好きになれないです。
    でも、市場の人気はすごく高いですよね。
    燃費の面からも低全高のミニバンが良いと思います。ストリームなんてデザイン的には、かなりカッコイイですし、ウィッシュも良いですよね。
    そうゆう意味でも、プリウスαは、ものすごく期待してます!セレナやステップワゴン、フリード、ノアなどを一蹴する性能、デザイン、売れ行きを期待しています。

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