燃料電池の展望

お正月らしくパワーユニットの話題など。

デトロイトでレンツ北米トヨタ自動車社長は、燃料電池車を「近い将来の有望な技術」とし、推進していくというコメントを出した。果たして燃料電池の実力やいかに? ちなみにトヨタで燃料電池(とハイブリッド)に注力しているのは初代プリウスのチーフエンジニアでもあった内山田会長である。

内山田会長のビジョンを聞くと、当面はニッケル水素電池使った
ハイブリッドが主役となり、そこから燃料電池にバトンタッチさせるのだという。だからこそ電気自動車やディーゼル、小排気量ターボ、リウチウム電池をトヨタは”ほぼ”開発していない。この読み、トヨタの中でもたくさん異論出てますけど‥‥。

ホンダもGMと燃料電池のアライアンスを組み、量産効果出して2020年くらいから本格的に販売しようとしているようだ。ただ伊東体勢になって以後、小排気量ターボや開発を凍結していたクリーンディーゼ
ルも動き始めている(電気自動車についちゃ懐疑的らしく本格的な動き無し)。

日産は燃料電池のアライアンスをベンツ/フォードと組んでおり、独自開発したスタックの性能だって十分に高い。されどゴーンさんが普及に疑問を持ってる。「10年くらい難しい」と直近ではコメントしており、むしろハイブリッドを近い将来の主役と考えているらしい。ハイブリッド攻勢を掛けてきます。

今後どうなる? トヨタの場合、内山田会長が勇退すると「ニッケル水素電池使うハイブリッドから燃料電池」へのバトンタッチ作戦は弱含みになると考える。ホンダは燃料電池より、ハイブリッドや小排気量ターボに代表される現実路線を強化していくことだろう。日産のハイブリッドについちゃ伸び悩むかと。

おそらくどこのメーカーも、今後10年は省燃費ガソリンエンジン/小排気量ターボ/ハイブリッド/ディーゼルをそれぞれの特徴を活かして使っていくと思う。
同時にBMW i3のような電気自動車ベースのレンジエクステンダーが伸び始め、次世代の高性能電池搭載の電気自動車に引き継がれるだろう。

とは言え燃料電池だって可能性は大いにある。小数精鋭で頑張ったら良いと考えます。

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