軽自動車はバイオエタノール専用にすれば中国からやってくる安価な電気自動車に負けない!

何回か紹介してきた通り植物から作るバイオエタノールはカーボンニュートラルとされ、二酸化炭素の排出量に含まれない。1リッターあたりの価格もガソリン諸税を上乗せしたらガソリンより高くなってしまうが、電気自動車と同じく「二酸化炭素を出さないエネルギー」だと考えるなら消費税だけしか課税しないという選択肢だってありうる。

E85のフレックスフューエル車

つまり国内需要しか考えなくてよい軽自動車であればガソリン課税無し100%バイオエタノール燃料にすることで電気自動車にしなくてよい、ということ。軽自動車用のガソリン(軽油と間違えないようにしなくちゃなりません。笑)を売ればOKです。軽自動車産業を中国から押し寄せる安価な電気自動車から守ろうとすれば、この方策が最も適しているように思う。

世界的なニーズになっているカーボンフリーと、それに対する日本の戦略を見ると納得出来ない点がいくつかある。前述のバイオエタノールの扱いや、地熱発電を無視している点である。世界と勝負するならその地域にニーズを満たせば良い。電気自動車にしろというのなら電気自動車をやるべきだ。けれど軽自動車のように国内需要だけのモビリティなら電気自動車にしなくても問題無し。

E85対応の3,5リッターV6

さて。日本政府は2030年に2013年比46%削減目標を打ち出した。現在走っているクルマ全てを含めたまま2013年比で46%燃費良くすることは不可能だと思う。2025年以降、販売しているクルマ全てを電気自動車にしたって無理。唯一可能だと思える方策が、2030年時点にスタンドで販売しているガソリンをバイオエタノールを含む組成にすることだろう。

具体的に書くと基本的なガソリンを『E10』(エタノール10%を含むガソリン。オクタン価はハイオク)にすることだと思う。現在販売しているクルマもE10なら大きな改造なく使えるようになる。10%分はガソリン諸税分を免税にすることで1リッターあたりの単価はハイオクと同じくらいになるだろう。ガソリンスタンドは基本的に3油種入れられる。ハイオクの代替です。

100%バイオエタノール

E10の導入で二酸化炭素排出力が10%減る。2油種目はE100。100%バイオエタノールですね。前述の通り軽自動車は全てこの燃料を使う前提。100%バイオエタノールはブラジルなどで流通しており技術的な問題無し。E100用のハイブリッドだって作れる。車両価格の値上げだって不要。ガソリン諸税分を免税にすれば、今のレギュラーより安価に販売することが出来る。

軽油は2030年までに藻類から作る次世代バイオディーゼルを大量生産によりコストダウン。2030年1月1日から軽油をバイオディーゼル46%にすれば(徐々に切り換えて行くのが現実的ですね)瞬時に二酸化炭素排出量は46%減る。バイオディーゼル、軽油と完全な互換性を持つ。どうして政府や環境庁が実現性のあるロードマップを出さないのか不思議でならない。

新型コロナ対応と同じく政府の動きは遅い。地熱発電については別の機会に。

<おすすめ記事>

コメントを残す

このページの先頭へ