2013年ぶりのソウル。9年間で驚くほど変わっていた

ヒョンデのしかるべき人と話ができるというので2013年ぶりのソウルに来ている。聞きたいことはアイオニック5についてです。このクルマ、以前も紹介した通りとても良い。それほど販売台数を期待できない日本のため、わざわざウインカーを右側に付けるなど徹底的に仕上げている。けれど売れ行きは厳しい。そもそも韓国車というだけで難しいのに、炎上事故まで起きてしまった。

日本の場合、クルマを買おうとする基準は二つあると思う。クルマそのものとブランドイメージです。アイオニック5の場合、前者についちゃ大合格だ。世界的な規模で高い評価を得ている。しかし二つ目が厳しい。そんな中、炎上事故は発生し,その後、ヒョンデは何のアナウンスもしていない。日本人からすれば「隠している」という認識になり、もう誰も買おうとしない。

事故そのものの詳細は解っていない。どうやらヒョンデも警察から詳細なことを公表するのは待つように言われているらしい。ただ衝突速度についていえば、相当高かったようだ。運転席と助手席に乗っていた人は胸の骨が折れていたという。最近のヒョンデの衝突安全性は欧州&アメリカの公的な試験機関のデータを見ても世界TOPレベル。胸の骨が折れるほどだと、降りるどころではない。

自動車の安全性は乗員が死亡するレベルの事故速度ではいかんともしがたい、という基本的な概念で構築されている。ガソリンだって爆発する。どういう経緯で燃えたのか、もう少し情報が必要だと私は思ってます。ただし! 日本のメーカーなら表で話が聞けなくてもオフレコで相当の情報を取れる。事故や事件で本来なら外に出ない情報を警察がオフレコということである程度説明するのと同じ。

今のところヒョンデからはそういったバックチャンネルでの情報も入ってこない。事故以前にアイオニック5の試乗をした際「一度ヒョンデの人とじっくり話がしたい」とリクエストしていた。果たしてヒョンデは日本人の気持ちを理解してくれるだろうか? ヒョンデが日本で売れれば、茹でガエルになっている日本人も少しは目が覚めると思う。回り回ってクルマ好きの利益になります。

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