eパレットの事故、現場の警備員さえ仕事していれば防げました。警察どうする?

eパレットの事故を受け、警察が捜査しているという。我が国の警察は「事故の再発を防ぐ」という概念でなく「犯罪者を挙げる」というコンセプト。だからこそ欧米だと航空機事故は犯罪者を見つける捜査などせず「どうしたら次の事故を防止出来るか」という点を重視します。ヒューマンエラーだったとしても、同じようなミスが起きない方法を探し、対策する。

eパレットの事故、欧米なら間違いなく犯罪者捜しなどしない。ただ警察の上層部はまともだと私は認識している。落としどころを探しているんじゃなかろうか。状況を考えると、事故になった原因は3つある。1つ目がeパレットに乗っていた安全担当者。横断歩道に接近してきた歩行者を見ながら発進させた。ただ今回の場所、公道じゃないため道交法の適用外。

ということで関係してくるのが、横断歩道に配備されていた警備員である。公道では認可されていない車両を走らせると言うことで、安全確保のため配備されていた。当然ながら交通安全を確保する責任を持つ。パラリンピックということなら一段と責務は大きい。警備員を雇用したの、パラリンピックの主催者だろう。ということで主催者の安全確認不履行は逃げられまい。

3つ目は視覚に障害がある大切な選手を一人で行動させたこと。個人的には最も責任が大きいと考えます。視覚に障害のある方であれば、慣れていない場所の単独移動を避けると思う。一人で通勤などされている方を見かけるが、何度か誰かと一緒に行動し危険な箇所のチェックを行うことだろう。知人によれば、それでも心ない人が点字ブロックの上にモノを置くなどされるそうな。

上記3つ、1つでもミスなかったら事故は避けられた。警察もそう判断することだろう。誰を罰すかについちゃ上級国民度(上級団体度)で決まってくると思う。安全担当者かとなれば、難しい。前述の通り公道ではなく、しかも安全を担保するための警備員も居た。おそらく手動で発進しなければeパレットはずっと動き出せないプログラムになっていたろう。

最も責任重そうな警備員かといえば、管理責任は前述の通りパラリンピックの主催者。国会議員も名を連ねる上級団体だ。大会名誉総裁は天皇陛下。警察としちゃ犯罪者にしにくい。ということで一番可能性高いのは、自己責任です。物体があるところに歩いてぶつかったら転ぶだろうしケガもする。安全を担保するための白杖を持っていたらぶつからなかっただろう、ということ。

一般的な交通事故でも警察は自己責任だと判断したら、ケガをした人を説諭して加害者無しという大岡裁きをすることも少なくない。もちろん被害者のケガや損害などについては保険でカバーされる。ということでeパレットに乗っていた安全担当者も、発進操作が円滑な運行のために必要だと判断されたらおとがめ無し。警備員は上級団体のためおとがめ無し。今後注意しましょう、になると思う。

そもそもeパレットに代表される自動運転を「東京オリンピックで日本の技術として見せたい!」と熱望したのは安倍政権。自動車メーカーとしては無碍に断れなかったが公道での実現など困難。何とか実現したのがeパレットだった。自動運転技術をより安全にしていくのために、今回の事故、大きな大きな教訓になったろう。同じような事故は二度と起こさないようにしたい。

ここまで読むと「やはり犯罪者捜しは新しい技術を育てるのに向かないな」と感じてくれることだろう。欧米の航空機事故の如く、最初から「犯罪者捜しはしない」と明言してから事故を分析し、総合的な対策をすべきだと思う。

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