言いたい放題は「eパワーを改めて考える」。少しマジメです

牧野:今日はセレナというミニバンをピックアップして国沢先生に話を伺っていきたいと思います。今回、東京モーターショーでも発表がありましたが、セレナe-powerが新しく出ることが決まりました。まずはe-powerというのは何かということを国沢先生にお伺いします。

国沢:その前にセレナe-powerは出るということが決まっただけで、何も分かっていないんです。

牧野:詳細はまだ出ていないんですね。

国沢:そう。でもe-powerというシステムはノートで出ていて予想は容易にできます。

牧野:いわゆる「シリーズ式ハイブリット」という名前が付いています。普通のクルマと違ってガソリンで電気を発生させてその電気で走るクルマということらしいですね。実は私は歴史が好きなので、真っ先に思い出したのは戦時中にドイツのポルシェ博士が作った戦車の設計だったんです。このシステムってそもそもどういう利点があるのでしょうか。

国沢:まず、エンジンを動かしてエネルギーを作ってタイヤを動かすために、必ず変速機というものを使います。自転車でいえば一番軽いギアから入ってだんだん重いギアに変えますよね。ああいうものが必要なんです。また、スタートの瞬間にクラッチというものが必要です。ATでしたらトルクコンバーターというでトルクをつなぐ、MTならクラッチをミートさせる。回転させるものを合わせなきゃいけない。昔はそういった合わせるものがなかったんです。

緒方:そうなんですか?

国沢:ディーゼル機関車や戦車に使える大容量変速機がなかった。そのため、エンジンで電気を作り、電気でモーターを駆動させればミッションもクラッチもいらないじゃないですか。これが一番理にかなっていたんです。<続きを読む>

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