トヨタ電池で苦戦

トヨタは依然としてリチウム電池を量販化出来るメドが付いていないようだ。2012年から加州のZEV規制をクリアするべくiQベースの電気自動車を販売するというのだけれど、何と! 日刊工業新聞Webによれば、当初日本400台。欧州、米国それぞれ100台の計600台に止めるらしい。どうして?

何度も書いてきた通り、トヨタの電池はパナソニックが担当してきた。しかしニッケル正極(高性能ながら危険性大)の電池で大失敗。パナソニックというか電機業界の常識だと、万一の際は煙が出ても許されるのだという。発火しなければOKなのだとか。当然の如く自動車業界じゃそんな甘い基準は通用せず。

発火などお話ならない。煙出ることさえトンデモない、というのがスタンダードなのだ。かくしてニッケル正極はお蔵入り。パナソニックが慌ててサンヨーを買い、リチウム電池部門を吸収したのだけれど、低コスト化でつまづいてしまっているようなのだ。今や1kWhあたり4万円切りが常識。その倍以上する?

いや、もっと深刻か? すでに日産がフル生産を開始している中、トヨタはたった600台。もしコストの問題なら、大量生産に踏み切ったって良い。おそらく寿命などに課題を残しているのだろう。大量に販売し、トラブル出たら全て交換しなければならない。そのリスクを嫌っての600台だと考えた方が自然。

こうなるとプラグインハイブリッドがどうなるか読みにくい。安全性の問題さえ解決していれば、高コストであっても積極に採用してくるかもしれません。トヨタ
の電気戦略、東京モーターショーで明らかになると考えます。プリウスで自動車用電池世界一になったトヨタが、ここまで苦戦するとは思ってもいなかった。

・ECOカーアジアは「カムリHV発売!

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4 Responses to “トヨタ電池で苦戦”

  1. さね より:

    犬も歩けば棒にあたる。サルも木から落ちる。一寸先は闇。諸行無常。わかりやすいですよね。どんなに繁栄や栄華をきわめた、数々の帝国も国家かならず太陽は沈みましたから、また形態を変えて存続した例もあり。トヨタにも絶対はないでしょうし。先生は燃費とコストパフォーマンスでトヨタのハイブリッドべた誉めですけど大型車以外、予想に反して欧米、アジア勢が台頭してきてるし、中国のレアメタルの規制法律もあるし、トヨタも目先だけ追いかけすぎましたかね?普通、トヨタぐらい大企業ならハイブリッド一直線でなくガソリン車の画期的な低燃費や、天然ガス車などリスク分散してるはずとは思うんですが、なかなかハイブリッド以外は見えないし。ハイブリッドもシステムのハードだけでは? 人間に心地よいソフトのほうが、ハードで燃費が少し負けても勝つのは後者の気がします。少なくとも僕にはプリウスに乗って楽しさなどは皆無。マニアックなテクニックで凄い燃費だして楽しい!もないです。乗り心地悪いな、よくできてるなぁぐらいで。スタイルもゆうほどカッコいいとも思えません。もちろん価格競争も入ってきますが、10万円違ってもソフトやデザインが優れた方を選ぶ人が多い気がします。ん、日本じゃやっぱり安ければなんでもいいのかな?難しいですけど。トヨタも自分にゆわれるまでもなく、ダイハツやスバルから真摯に学ぶこともあるのではないかなぁ、と思います。大は小をかねません。精神の問題では。もうちょっと日本車のリーダーとして頑張ってください

  2. tonpochi より:

    それでも、トヨタは凄い。8月の国内販売トップはまたしてもプリウスです。2位フィットに大差をつけてます。フィットも10周年アニヴァーサリモデルで梃入れを始めましたが、ちょっと力量不足のモデルです。
    EVが市場の主役になるまではまだ5年はかかると思います。それまでになんとか追い上げて欲しいです。
    ところで、8月の販売台数で早くもデミオがいつもの順位まで下がってしまいました。やはり消費者の目は厳しいので、今回のマツダの戦略は失敗ではないでしょうか?
    参考:新車乗用車販売台数ランキング
    http://www.jada.or.jp/contents/data/ranking/index.php

  3. アミーゴ5号 より:

    トヨタにすれば、日産のラミネートバッテリーはスバル産まれだから尚のこと残念無念。
    ただ、今のスペックと価格がゴールとは思えません。
    やはりEV走行距離は、精神衛生上からも倍は欲しいし、価格は半分くらいにならないと、なかなか手が出ません。
    そういう意味では、今は現行技術の製品化の時期なのでしょうが、次世代以降に市場が大ブレイクする時が来ると思います。
    勝負はその時!!
    ただ心配なのは、その次世代のネタはあるのかしら?
    新政府には、しっかり支援して欲しいです。

  4. tonpochi より:

    ちょっと本題からそれることをお許し下さい。
    「それでも、トヨタは凄い。」の第二弾
    ヴィッツ級HVことプリウスCは、いつまでたっても出てきませんが、車って燃費だけではないということを知らしめる車が発表されました。
    それはヴィッツG'sです。
    http://response.jp/article/2011/09/06/161878.html
    Newヴィッツの余りにも平凡過ぎるデザインに購入を躊躇っている方も多いはず。
    車って、燃費だけじゃないよね、所有する喜びと運転する楽しみ、スポーツ心もないとね。というかたにぴったりではないでしょうか?
    ノーマルRSを改造したってこんな値段では仕上がりません。ヴィッツの販売台数UPの梃入れとしてはgoodです。
    こうなりゃフィットも無限バージョンをお手頃価格で出してほしいものです。

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