ヌルマ湯ニッポン2

韓国のことを嫌っている人や下に見ている日本人が多いらしく、韓国車の記事を書くと必ず「韓国車なんか‥‥」みたいな反応となる。ヌルマ湯ニッポンの面目躍如といった感じ。批判する理由は大きく分けて二つ。1)以前に乗った/見た韓国車の仕上がりが酷いモンだった。2)良い部品を使っているワケがない。

「男子三日会わざれば刮目して見よ」というのは中国の三国志を訳したものだけれど、古今東西、同じようなコトワザがある。一生懸命努力している者の三日間は、危機感無いまま過ごす三日間と「密度」からして違う。確かに3年前までの韓国車は評価の対象にならなかったと思う。いや、1年前でも同じか。

実際、韓国車と言えば先々代のイプサムとかオデッセイの出来損ない的な日本車のパクりや、失敗したイタリア車のようなクルマばかり。安さを持って商品力としていた。されど2010年モデルの起亜『フォルテ』や現代『ツーソン』。2011年モデルである『ソレント』『ソナタ』など、もはや日本車よりカッコ良い。

エンジンだって優秀。例えばソナタに搭載されているエンジンは、ダイムラーと三菱自動車の3社共同開発となる新世代の198馬力の2,4リッター4気筒で、PZEV(大気並のクリーン度を実現)までクリアしている仕様もある。アコードは177馬力/カムリ179馬力と出力じゃ大差を付けられてしまった。

ちなみに外国誌のテストデータを見ると、全てソナタが一等賞。また、バランスシャフト付きなので、エンジンの滑らかさは見事です。加えてカムリやアコードより燃費も良い。ミッションだってアコードなんか未だに5速AT。ソナタは6速ATである。スペックを並べられたら、日本車に有利な材料無し!

乗り心地の質感も高い。日本勢を見ているとクダラン購買戦略のため、動きの渋いショックアブソーバーを使い続けている。方や韓国車のダンパーはザックスの流れを汲んでおり、最新の韓国車に乗ると日本車より圧倒的に乗り心地の質感が高い。最近耐久性も自信を持っているらしい。

保証期間が強烈! 現代自動車も起亜自動車も基本部品は9万6千km/5年で日本車の5万8千km/3年を圧倒。日本車だと9万6千km/5年のエンジン&ミッションなんか16万km/10年! これだけ長い保証を付けると、信頼性を疑うモノなど居ない。さらにリースやローンのハードルが低い。

まだ納得できないって? そらもう勝手にどうぞ。そんな人にゃ何を話してもムダですから。とにかくアメリカを始め、世界規模で日本車は韓国車の猛攻を受けています。レガシィが価格で勝負に出たくなるのも理解できる。韓国勢に勝利しても、さらに手強い中国勢が控えてたりして。頑張ろうニッポン!

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3 Responses to “ヌルマ湯ニッポン2”

  1. ゴン より:

    まさに国沢さんのおっしゃる通りだと思います。
    かつての韓国は日本の10年遅れと思われていたようで、日本人はいまだにそう思っている人が多いようです。気が付けば韓国は日本の半歩後ろ、ひょっとすると半歩前辺りにいるかもしれません。
    古い概念は捨てて現実を見ないといけませんね。
    ただ韓国人のマナーは少し感心出来ません。自分勝手で身内には甘いけど他人にはとことん厳しい。
    しかし、ビジネスに思いやりは必要ないのかも知れません。むしろ、日本人の道徳観で思いやっている間にねこそぎ韓国企業に持っていかれそうな気がします。

  2. アオ虫 より:

    >さらにリースやローンのハードルが低い。
     
    これが一番大きいのでしょうね。
    アメリカと日本の自動車の所有形態が違うのですから、
    まずここが前提として解ってないと。
    ホント、自動車製造業界の皆さんには頑張っていただきたいです。

  3. G35X より:

    日本メーカーに対する警鐘… 全くその通りですね!
    トヨタの非任意加速問題、宮崎県の口蹄疫、メキシコ湾の原油流出… 当事者の最初の反応は、「まさか」、「たいしたことはない」、といった問題の過小評価でした。韓国製自動車の品質とデザインの急速な向上の日本メーカーに対する脅威は昨年の現代ジェネシスの出現でその深刻度がはっきりしましたが、日本の各メーカーはどのように受け止めたのでしょうか? むしろその影響を過大評価するくらいの対応が必要です。 それにしてもカムリ、アコード、シビック、カローラ等の主力製品のより魅力ある刷新が切に望まれます。

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