レッドブルインフィニティ

昨年のチャンピオンを奪取したレッドブルに搭載されているルノーエンジンが、今年からインフィニティという名称になる(らしい。本日ジュネーヴで発表か?)。もちろん今年のエンジンも100%ルノーの開発によるもので、日産の技術は全く入っておらず。ぢゃなんでインフィニ
ティなのだろうか?

狙いは二つある、と読む。これまでレッドブルはルノーにエンジンの使用料を支払ってきた。金額についちゃ諸説あるが、
F1をやってきた人に聞いてみたら「10億円前後だと思います」。今のレギュレーションだとエンジン開発にムカシほどお金は掛からないが、それでもルノー
は儲からない。

さて。2013年からレギュレーションが大幅に変わり、1,6リッターの4気筒ターボになる(奇しくもWRCと同じ排気量)。当然ながらエンジンは100%作り直し。ターボ無しからターボになるためボア×ストロークの見直しから必要。V8の2,4リッターの片バンクを参考にすることも出来ない。

今年から莫大な開発コストがかかる、ということです。そこでルノーと日産の両方をカントクするゴーンさんは考えた。だったら日産にも開発コストを負担させよう、と。まさかルノーチームのエンジンを日産ブランドにゃ変えられぬ。そこでレッドブルとしたんだろう。昨年のチャンプだし。

つまり日産がルノーエンジンのスポンサーになるってこと。直近の日産は財政事情も良好。加えてインフィニティディビジョンを見るとカンペキに攻め手を失っている。アメリカ市場でF1が有効とは思えないけれど、中国に代表される新興国やヨーロッパ、中近東対策としちゃ悪くないです。

ただ日本人としちゃ日産のエンジニアが手がけたF1エンジンを見たい。日本人のエンジニアにF1のエンジンを語って欲しい‥‥ここまで書いて思い出した。そ
ういえばホンダもトヨタもF1エンジンの話なんか全くしてくれなかったワな。もはやドコがやっても同じだということであります。

この点、モータースポーツから興味が無くなった理由の一つかも知れません。現在モータースポーツの最高峰はGT500ながら、どんなエンジン技術を使っているのか全く不明。レース専門誌を見ても、外から解る空力の記事が目立つ。いろんな意味でメーカーは隠しすぎだと思う。

もちろん競技だから勝つことが重要。でも単に勝てばいいというモノじゃない。ホンダのF1は第一期も第二期も、何のかんのエンジンの情報出ていた。しかし第三期になって語る人はいなくなってしまう。以上まとめると「レッドブルのエンジンが日産になるってね」「へぇ」でオシマイになっちゃう?

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4 Responses to “レッドブルインフィニティ”

  1. CVCC より:

    日産がルノーエンジンのスポンサーになる…それは面白いですね。
    昔、フェラーリエンジンを、台湾のエイサーがエンジンスポンサーになって、エイサーエンジン(勿論エイサーは一切開発していません)としてプロストGPに載せていましたが、それと同じ状況ですね。
    イメージでいうと、OEM供給という感じです。
    ルノーとしては、子会社がお金を出してくれるので助かりますし、日産としては、一切開発せずにインフィニティブランドの宣伝になるのでいいのではないでしょうか。
    ただ、私の本音は…
    本業の市販車でもOEMばかり、高級車も次期型は、コンポーネンツがメルセデスの御下がりとの話(今からでも遅くはないので辞めてほしいです)…
    F1までこんな情けない…
    エイサーのように別業界ならわかりますが、同じ自動車メーカーで、親会社とはいえ、他社が開発したエンジンに名前だけつけて天下のF1に参戦なんて、情けないと思います。
    ルノーの子会社である日産の辛いところですが、近頃の日産は寂しい限りです。
    確かにビシネスとしては効率はいいんでしょうが…

  2. インフィニティ より:

    ゴーンさんのアイデア失速すると思います。ユーザのレベル特にF1に関心がある客層は内外を問わず情報に敏感です。とくにfakeなことは軽蔑するだけです。日産が全く関与していないのにインフィニティを名乗るならインフィニティだけでなく日産ブランドも軽蔑されるでしょう。

  3. かず より:

    インフィニティの更なる知名度向上を目指す為のコストでしょうか。
    日産ファンが、心ときめく事柄でもないだろうし、ましてや海外の人にインフィニティの背景を含めたPRに成りうるのかな?
    F1は金がとてもかかりますから、身内の資産家に金出してもらったみたいな事に成らなければ、良いですが。
    超高いステッカーですね。
    先生のインプレッサにも、あれば助かりますね。
    スポーツの一面も、F1はもっと大事に考えて頂きたいです。
    可夢偉頑張ってね〜今年も!

  4. アミーゴ5号 より:

    時としてゴンゴンの経営策は、日産が育んできた有形無形の経営資源を、目先の短期的な成果のために食い潰しているように見えます。

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