日本貿易赤字拡大中

日経Webは「1月の貿易赤字が2兆7千億円になった」と報じている。読むと輸出額は11か月増えている反面、輸入も急増。原油が28,1%。液化天然ガス21,4%増えた、と原発の稼働停止の余波だと示唆してます。この記事を鵜呑みにした人は「日本は大丈夫か?」とか「原発を動かすべきだ」と言う。

少しデータなど。例えばホンダのアメリカに於ける1月の販売台数は9万1631台だ。このウチ、日本から輸出している台数を調べてみると、5047台。何と94,5%が北米大陸で生産されている。さらに北米大陸で生産されているクルマの部品は、車種によって異なるけれどおおよそ95%を現地調達してます。

つまりアメリカで販売しているホンダ車の輸出比率は上を見て7%程度と言うことになる。トヨタや日産はホンダより輸出割合高いため、日本車を平均すれば20%台といったイメージ。つまり「海外で販売される日本製品」を見ると、輸出額としちゃ20%。海外で80%の利益を上げていると言うことになる。

解りやすい輸出入の数字

この利益、どうなるのか? 当然の如く日本に還流してくる。こいつを「貿易外黒字」と呼び、日本は貿易赤字をぶっ飛ばすほど順調に伸びているのだった。貿易収支と貿易外収支を総合したものが、国際収支。日本の場合、超円高で苦しんだ2012年すら盤石の黒字。円安になるや、イッキに黒字額が拡大中だ。

もはや原油や液化天然ガスの輸入額増加など全く問題ないほど(国際収支で見たら5%に届かない影響)の伸びを見せている。何のことは無い。企業からすれば、
国内生産分のエネルギーコストが少し上昇するのみで、国際収支で考えればそいつを補ってありあまる利益を出している状況。

じゃ全く心配な
いのか? 貿易外収入が増えていると言うことは、海外で製品を生産しているということに他ならない。工場の空洞化が進行していることを意味する。日本の自動車産業が空前の利益を上げても、国内は厳しいということです。簡単に言えば、貧富の差が広がるワケ。仕事も減る。

日本の電力料金が下がれば日本に工場は戻ってくるか? クルマに限らず完成した商品の電力コストなど微々たるモノ。それ以外の政策や戦略の方が重要です。そいつを考えさせないよう、電力料金に意識を持っていかせようとし、そいつにダマされた人達が原発を再稼働すれば景気よくなると思っている。


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