プラグインプリウスの暖房

プリウスのプラグインハイブリッドはバッテリー残量タップリあっても、暖房を入れた途端にエンジン始動となるようだ。何度も書いてきた通り電気自動車で最後まで残りそうな「弱点」は冬場の暖房と、外気温15度近辺から下の日の雨天除湿。暖かい空気を作るには、電気でお湯を作
らなければならず大量の電力を喰う。

プラグインプリウスの先行試作車は、リーフなどと同じくEVモードの際の暖房を電気で行うシステムだった。その代わり走行可能距離は20kmを大幅に下回ることに(15kmを下回ることさえ珍しくなかった)。こら使いモノにならん、と判断したのだろう。結果、間もなく発売される市販モデルは電気暖房を止めたのである。

セールスマニュアルには「暖房を入れたらハイブリッドモードにな
る」と書かれているが、外気温15度近辺から下になった日の除湿エアコンもエンジン掛かることだろう。おそらく温暖な地域を除き、冬場は事実上EVモードをほとんど使えないかもしれません。この点、重要な情報なのに他のメディアでは全く報じていない。

プラグインプリウスに限らず、バッテ
リー搭載量の少ないプラグインハイブリッドは、暖房時のEVモードをどうするかが大きな弱点になってくると思う。というか電気自動車の暖房も同じです。以前も書いた通り、人間の生存空間を確保するという点から燃焼式FFヒーターなどの装備を真剣に考えるべきかもしれない。

寒冷地仕様のリーフやプラグインプリウスにはシートヒーターが装備されるけれど、それだけじゃ辛い。消費電力の少ない熱線入りウェアや膝掛け毛布のようなグッズなど考えてもいいんじゃなかろうか。デフロストは専用のケミカルを開発したら軽減出来るか? 知恵を絞ることも電気で走るクルマの「面白さ」だと私は思う。

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追記・コメントを見て「こういう人がネットでクルマを語ってるんだな」と思った。自動車メーカーがヒートポンプを考えてないと思うのだろうか? 燃焼式ヒーターの燃料消費量を知ってるんだろうか? 

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4 Responses to “プラグインプリウスの暖房”

  1. 断熱 より:

    クルマでなく住宅の話ですが、20年前にカナディアン2×6をカナダから輸入して建てました。断熱材の厚さは30cmと日本の当時の規格の数倍以上、窓もすべてペアガラスの断熱仕様です。一方、実家は30年前に建てた軸組在来建築で断熱材はほとんど使っていません。どちらも東京近郊ですが、実家に帰ると11月中旬なのに朝晩もう寒いです。一方、私の家は真冬でもまったく暖房使わずに過ごせます。エアコンは5台設置していますが、風が強くて窓が開けられないときを除いて、真夏まったく冷房不要です。
    電気自動車に限らず、自動車の断熱は住宅と比べると貧弱です。冷蔵庫の真空断熱技術を採用したボディやペアガラスのウィンドウなどを採用することが必要でしょう。

  2. nobu より:

    暖房について。
    自動車と住宅を同類として語るのは・・・?
    断熱を充実すれば重くなります。
    衝突安全にも貢献しないし。(タダの重量増)
    しかし、『オーランチオキトリュウム』に代表される、次世代燃料は考えなくて良いのでしょうか?
    ゼロオフセットの燃料が出来れば、それで解決?
    電気自動車の時代の終焉?
    トリウム溶融塩炉の自動車とか面白いと思います。
    スターリングエンジンのロータリーとかも。
    以上。

  3. ドン より:

    う〜んという感じですね。
    バッテリーの容量が増えて重くなった分、
    無駄が増えるような気が…。
    暖房は車内全体を一生懸命暖めるよりも、
    シートの座面、背もたれを暖めた方が効率が良いと考えます。

  4. デシカント より:

    電気自動車やPHV車のフロントガラス防曇については、デシカント除湿が有効です。理由は曇りの元となる水蒸気は搭乗者が排出する呼吸からのものだからです。人間が出す水蒸気の量は大したことはありませんので、これをデシカント剤(但し、シリカゲルやゼオライトの様なものでは無い、最新のもの)に吸湿させ、バッテリー充電時や停車時に外部電源などで乾かせば、走行時のバッテリー消費を少なくできます。この技術は「電気自動車の防曇」というキーワードで検索できます。デシカント剤の容量は500グラム程度もあれば十分です。

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