助手席に子供は座らせない?
私は助手席に子供を座らせてきたし、今後も孫を助手席に座らせることは普通にあると考えている。こう書くと「絶対に危険!」と何の検証も無く延髄反射的に反発する人が居ます。ボルボやベンツ、下の写真のレクサスLSの場合、確かにリアシートも運転席と同等の安全性を持たせている。ボルボの安全担当に聞いたら「すべてのシートが同じ基準です」。
後席にも安全性の高いプリテンショナー(衝突後0,02秒でたるみを巻き取る)を装備しているからだ。また、大型車両に追突されたような衝突試験モードも取り入れている。一方、後席の安全基準を定めていない日本車、特に軽自動車など、リアシートのシートベルトは簡易なもの。追突された時の試験だって行われていない。基本手的に運転席&助手席の安全性が上。
特にハッチバック形状のクルマで、リアエンドからリアシートまでの距離が短い車種は、追突されたら怖い。後席派は、そういったことを全く考えず、ただ助手席が危ないと主張するのみ。もちろん助手席に座らせ、子供に合ったサイズのチャイルドシートやジュニアシートを使わなかったなら、先日発生した事故のように軽微な事故でも子供の生命を奪うことになる。
したがってクルマの知識の無い人には私も「子供は絶対助手席に座らせないで欲しい」と強く啓蒙したい。ただクルマに対する知識があれば、もう少し違う対応は出来ると思う。エアバックがフルに展開した状態の写真を並べてみた。助手席を一番後ろに位置にセットして体格に合ったシートに座らせた場合、助手席エアバッグは子供の位置まで届かないです。
フロントならサイドエアバッグまであるし
以下、海外のレギュレーションを紹介しておく(出典はJAF)。一番最初は「安全の国」であるスウェーデン。前席に座らせてはならないという項目無し。実際、ボルボの安全センターには前席にチャイルドシートを着装してある車両も。
・身長135センチ未満の子どもは、年少者専用拘束(保護)装置または車に装備された一般用シートベルトを利用可能な専用シートに着座させなければならない。これは前部座席・後部座席双方に適用される。身長135センチ以上で15歳以下の子どもについては、運転手が適切な拘束がなされているか確認する義務がある。
続いて「助手席に10歳以下の子供を乗せることを禁止している」と紹介されることの多いフランス。絶対禁止じゃありません。体重より身長で決めるべきだと思います。
・10歳未満の子どもを前部座席に乗せて運転してはならない。ただし、後部座席がない場合、後部座席が10歳未満の子どもによって既に占有されている場合、また後部座席にシートベルトが装備されていない場合は例外とする。体重9キロから18キロの子どもは専用シートに座らせること。10歳未満で15キロ以上の子どもはブースターシート(ジュニアシート)付きのシート ベルトまたは肩ベルトを着用することができる。
ちなみに法規の国であるドイツはタクシーすらチャイルドシート無しで12歳未満の子供を乗せることは出来ない。さすが原理主義! 日本の法規は「6歳未満の子供は体格に見合った子供用シートを使う」。国により交通事情が違うし、車両の大きさや安全基準によっても違う。そもそもどこに事故時の大きな衝撃を受けるかはケースbyケース。だと思う。
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