自動ブレーキの普及で板金業界困窮。やがて私らも困る
よい話なのだろうけれど、考えさせられる内容でもあります。ここにきて自動ブレーキが急速に普及してきた。当然ながら軽微な追突事故は全て防止出来る。高い性能持つ自動ブレーキが付いていれば、追突事故の80%程度をカバー出来ると考えていいだろう。すでに7~8年前から自動ブレーキ付きが大半になったボルボやスバルなど、板金修理は極端に減ったそうな。
とはいえボルボやスバルの台数であれば板金業界そのものを直撃する様な台数じゃなかった。けれど今や大半のメーカーが自動ブレーキの採用を開始。もはや新車についちゃ60%以上が自動ブレーキ付きになっているようだ。遠からず90%以上になることだろう。こうなると板金業界を直撃してしまう。すでに廃業する工場も出てきたようだ。あまり好ましいことではない。
板金業界も基本的に後継者不足である。また、仕事の減り方からすればどう考えても将来明るいと言えないため、自動車ヒョウロンカ業界と同じく「なりたいという若手」が少ないそうな。さらに板金の内容も、バンパーの擦りキズなどに代表される軽微なダメージの割合が増加しており、金属部品をハンマーで叩くという「本当の板金」仕事は顕著に少なくなりつつある。
当然ながら腕利きの板金職人だって減って行く。人手不足と仕事の減少がバランスされていればいいけれど、やがて板金は引き受け手もなくなり、叩いて治す修理は高い費用になること必至。かくなる上は板金修理も専門職と認定し、東南アジアの上手な板金職人にビザを出すことも考えなければなるまい。彼らは上手。保険でなく自己負担の自損事故など担当すればよかろう。
すでに大雪の日の後など、板金屋さんは完全にオーバーフローしており、待たないと修理してもらえない状況。やがて簡単なドアのヘコミなどまで「交換ですね」になり、強烈な修理代になるだろう。そうなったら自損事故の修理など気軽に出来ない。2~3年すると板金屋さんの減少が新聞やTVニュースのネタになります。きっと。
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