MSCスプレンディダの厳しいクルーズ修行その1

10日間の休みとなる2019年のゴールデンウィークは、たくさんのクルーズ船が日本にやってきた。日本をベースにしている『コスタ・ネオロマンチカ』を始め『ダイヤモンドプリンセス』『ノルウェージャン・ジョエル』『MSCスプレンディダ』『クイーンエリザベス』等。その中から9泊10日という行程や、寄港地を考え今回のフネを選んだ次第。

18階まであります

スプレンディダはイタリアのクルーズ会社『MSC』の、最新型でこそないもののデビュー当時世界最大級だった全長333mという大きなフネである。3247人乗れる13万8千総トンというサイズ。日本で最も大きい飛鳥2で全長241mの470人乗り5万総トンだ。戦艦大和で263mだからケタ違いに大きい。最近ジャパネットタカタで毎年チャータクルーズを行ってます。

290m/11万6千総トンのダイヤモンドプリンセス

<4月27日>乗船地は横浜。本来なら大桟橋や山下埠頭を使うのだけれど、スプレンディダはベイブリッジをくぐれず大黒埠頭に接岸する。集合場所は山下埠頭。ここで荷物を預け、バスで大黒埠頭に行き乗船手続きという手順。時刻指定は12~15時。12時30分に荷物を預けると『28』番という整理券。乗るのは早いため、元町でお昼ご飯。

294m/9万4千総トンのノルウェイジャン・ジョエル

14時くらいに行くと、何だか混乱してます。大黒埠頭までのシャトルバスが全く来ず、折しもの冷たい雨の中、小さいお子さん連れや杖をついたお年寄まで立たされている。私も10分くらい並んだものの列は動かない。傘が荷物の中に入っているため濡れ鼠です。係員に聞くと「乗船手続きがスムースに進んでおらずどうしようもない。待て」。

こんな場所で2時間待ったらビショビショだ。タクシーで直接大黒埠頭まで行っていいか、と聞いたら「いい」という。早速タクシーで大黒埠頭に着くと、なるほど乗船手続きがてんでダメ。人数に対し受け付け規模が少な過ぎる。乗船人数と平均受付時間を計算すれば簡単なのに。日本側の受け入れ体制、小学校で習うレベルの算数も出来ない?

そんなこんなで私は30分ほどの待ちで乗船出来たが、雨の中、2時間待った人も多数いたそうな。当然ながら本来であれば17時の出港は、遅れに遅れ19時近く。16時30分予定の避難訓練も18時過ぎに始まり、晩ご飯なんか20時45分スタート。皆さんグッタリしたのか、夜のショーやイベントなどガラガラ。こんな酷い状況、海外じゃありえない。

メインロビー

<4月28日>朝は14階のブッフェに行くと、殺気立った席取り合戦になっている! 本来スプレンディダの定員は3247人。通常だとお年寄りが多い。今回は連休ということなんだろう。1000人の子供が乗っている(子供の乗船無料)。20%も人数増えたら、もう回らない。高速道路の渋滞のようなもの。少しキャパ超えると突然滞ってしまう。

大阪は天保山埠頭

この乱戦に入る気合いもないため、諦める。2日目は14時20分に大阪入港(出発遅れたため20分遅れ)。1時間もすれば降りられるだろう、と下船口に行くと、もの凄い列! また混乱です。ナニがボルトルネックになっていたかといえば、大阪税関。横浜から出たフネなのに、大阪で税関検査するという。そのため最大で2カ所稼働させられるフネの下船口を1カ所に絞られた。

算数出来ない大阪税関のため2時間降りれず

今まで国内のクルーズに何度か乗ったけれど、国内から国内の移動で全員の荷物検査あったのは、この日だけ。もちろん検査したいならすればいい。やはり「どのくらいのキャパを用意すべきか」という小学程度の算数が出来る責任者を大阪税関に派遣すべき。ユニバーサルスタオジなどに行きたいお子さん達を、2時間も待たせるという厳しい修行になってしまった。

普通なら2カ所使う出口は1カ所に制限された

今回の日程、大阪で1泊ステイ。モンク出たのか、翌日は何の検査も行わず。税関員がいたので「昨日は2時間掛けて全員検査したのに今日はなぜスルーか?」と聞いたが「理由は答えられません」。昨日イキッて権威を見せたら時間掛かって怒られ今日はヤメや、になったらしい。超だっさ! 大阪、クルーズ船の寄港地としちゃアカンかもしれません。

到着日、私は16時40分くらいに下船出来た。近所の駅から地下鉄に乗って本町へ。そこから心斎橋筋を通天閣まで散歩し、本場の串揚げ食べる。有名店は長い長い列になっているが、並ばず食べられる店も。地元の人に聞いたら「味は同じ」というので並ばす入れる店へ。なるほど美味しい! 上井草にある『田中』と全く違います。

心斎橋筋は見たこと無いような人で

<4月29日>10時くらいに下船。今日は税関検査で待たされることなくスムース。フネの写真を撮るため埠頭に隣接している天保山の観覧車に乗り、近所の『茶碗蒸しラーメン』という初モノを試しているウチ、13時10分。最終乗船時間は13時30分のため、混むかと思い早めに戻る。すると乗船口が2つ稼働しており、待つこと無く船内に。

観覧車からフネを見る

出港予定14時ながら乗り遅れた人を待って15時出港。夕食は5階のレストラン。クルーズ中ずっと同じテーブル&同じ人達です。幸い皆さん同じ年代で(7人席)、話好き。最後の日まで楽しく過ごすことが出来ました。夕食のメニューは前菜3~4品とスープ、メイン4品+α、デザートを選べる。味のレベルを評価すると「可も無し不可も無し」。

ある日の夕食メニュー。クリックすると大きくなります

飲み物はクルーズカードで支払う。ワインをボトルで頼めば、飲み残すと次回までキープしておいてくれる。私はいつもボトルで頼む。赤ワイン、27ドルくらいから納得出来る味になり、決して高くない。40ドルくらいのワインを頼んでおけば、けっこう美味しいです。生ビールは200ccで3,5ドル。400ccだと6ドル。下が赤のイタリアワインのリストです。

ワインリスト

船内には「ドリンクパッケージ」」というのがあり、1日36ドル×航海日数分払えば6ドル以下のアルコールが飲み放題になる。ただ6ドル以下の飲み物、レベルを期待出来ないし、そもそも6杯以上飲まないとペイ出来ない。私のように少ししか飲まないようなタイプだと損。ウワバミ系じゃなければドリンクパッケージはすすめない。

毎日お祭り騒ぎで超楽しい

本日フォーマルディ。一昔前のような正装こそ不用。フォーマルディだからといってレストランに入れてくれないこともない。されど大半の人が着飾っている中、GパンとTシャツは寂しいです。クルーズ、最低でもスーツくらい持って行くと楽しい。皆さんオシャレしてます。初日と大阪での不手際が薄れたのか、華やかな雰囲気になってきました。<続きはコチラから>

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