エアコンのサンデン事実上の破綻。厳しい自動車メーカーも出てくると思う

新型コロナ禍の影響を受け、ついに自動産業も厳しい状況に追い込まれた企業が出てきた。エアコンのコンプレッサーなどで知られる『サンデン』は事実上の破綻となる「事業再生ADR」申請となった。一般的な破綻の時に使われる「会社更正法」は裁判署の下で様々なスキームを作る。事業再生ADRの場合、債権を持っている人達と今後の措置を決めるというもの。

もっと言えば、コンプレッサーなどを作るシステムはそのまんま残し、経営内容を抜本的に換えるというもの。サンデン、新型コロナ禍の低迷が顕著になる2019年から業績を落としていた。新型コロナ禍により赤字が顕在化し、さらに2020年の見通しが一段と悪化すること明確になったためギブアップしたんだと思う。こういった破綻を豊田自工会会長は懸念していました。

自動車メーカーだって無傷じゃすまないと私は思っている。金曜日から妙な株の動きになっている三菱自動車は何らかの大きな動きが出ること間違いなし。ただ破綻ということにはならないような気がします。海外勢に買収されることも考えにくい。早ければ今週末くらいに解ってくるようかもしれません。いずれにしろ危険水域の自動車メーカーその1は決着しそう。

もう一つの危険水域のある自動車メーカーも、遠からず厳しい状況になっていくと思う。というのもアメリカの回復が鈍い。少し良い方向に向かうかと思いきや、デモにより新型コロナの感染者増加。3~4月あたりの全盛期に匹敵する状況になってしまった。価格競争力のあるメーカー(販売奨励金をたくさん出せる、という意味)じゃないと勝ち残れまい。

ヨーロッパ市場もアメリカと似ている。直近のベストセラーカーは何とルノー・クリオ! どうも大幅値引きで在庫整理しているようだ。これまた安く売れる“体力”を持っていないメーカーにとっちゃ辛い。「厳しい」と言われている日本のメーカーは、日本でもアメリカでもヨーロッパでも価格競争力が低い。タマの撃ち合いになったら地力持ってる企業の勝ちだ。

 

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