ブリザックだけ氷上性能が落ちないのか? その理由を含め推測してみたい

良い機会なのでスタッドレスタイヤについてさらなる情報など。「ブリザック宇宙1だ!」君達は口を揃えて「寿命ガー」と言う。ブリザックだけ何シーズンも性能落ちないという。どこからそういった情報を得てるんだろうと思ったら、ブリザックのWebにこんな図表があった。左側のスケールが解らないのに、単純かつ素直かつ愚脳な人だと25%落ちちゃうと考える。

面白いことにアイスガードも同じような図表をWebに掲載してあり、2年後ならほぼ新品と同じ。4年経ってもほとんど落ち込まない。どうやら経年変化に弱いの、ブリザックのように思える。後で詳しく説明するけれど、今やブリザックもアイスガードもエックアイスも発泡ゴム(発泡ゴムと称するかどうかは別問題)。減っても違う穴が出てくるため、性能は落ちにくい。

ブリヂストンをブン殴りにいってるのがミシュラン。Webにこんな情報を出している。ブリザックだけ性能が落ちないと思われていることにキレたんだと思う。ヨコハマはマイルドな表現ながら、外資系は違いますね! タイヤ公正取引協議会と複数のタイヤメーカーで検証試験を行っている。タイヤメーカーが噛んで行う試験、想像するだけで恐ろしい。超厳格にやると思う。

この試験の結果、2シーズン目までは大差ないということになった。しかも試験に参加したメーカーの中には経年変化でゴムが硬くなるタイプも混ざっている。ヨコハマの主張を裏付けるカタチになったと思う。おそらく5シーズンくらいなら、新品に対し最大で10%程度の性能低下に収まっているだろう。10%という差、体感出来る人なんていない。タイムアタックして差が付くレベル。

6シーズン目はどうかとなれば、どこのメーカーも「そろそろ交換しましょう!」。さて。性能をキープするための技術が発砲ゴムだ。最初に採用したのはブリザックで、当時、私は様々なメディアに「凄い!」「画期的だ!」「性能が落ちない!」などと絶賛し書きまくった。実際、シリカとかでコンパウンドの柔らかさを出すだけのタイヤを圧倒的に凌いだ。

ちなみに発泡ゴムとはトレッド面に穴を作り、水を吸収する役割を果たす。今やアイスガードもトレッド面に穴がたっくさんあいており、そこで水を吸収するというブリザックと全く同じことをやっている。なんたることかエックスアイスも同じようにトレッド面は穴だらけ。つまり穴を発泡技術で作ったのか、他の方法で作ったのかの違い。だから大差ないのだった。

ちなみに調べてみたらダンロップの新しい世代のスタッドレスタイヤ、ウインターマックスも03から穴あきコンパウンドを採用している。MAXXグリップトリガーという素材を混ぜ込んであり、表面に出ると溶けて穴になる。まぁ事実上の発泡ゴムですね(笑い)。このコンセプトを採用した03からアイスバーン性能が格段に上がり、40%摩耗しても性能低下は少ないという。

ミラーバーン(風で人は転び、クルマが動くという信じられないほど低いミューに出くわしたこともあります)の性能はトレッド面の水をどれだけ吸着出来るかで決まってくる。ちなみに気温低いと冷凍庫の氷と同じでくっつく。日本の冬は世界で最も滑る氷だと言われてます。個人的には自動車メーカーがほとんど試乗車に使っていないダンロップが気になり始めました。

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21 Responses to “ブリザックだけ氷上性能が落ちないのか? その理由を含め推測してみたい”

  1. 猫まんま より:

    まあブリザックが発砲ゴムを採用したばかりの頃は1番だったのでしょうけどどのメーカーも改良し続けて今は性能的にはそこまで差は無いと考えます。スタッドレスに限ったことではなく可変バルブタイミングなどがそうで他社の特許に引っかからないように同じようなものを出してきますからね。V-TEC、VVi-Tなどが良い例でV-TECはカムで切り替え、VVi-Tはギヤで切り替えとか。ユーザーにとっては良いことだと思います。信者はどこにでも居るもので他を認めませんからね。水平対向ガーとかロータリーガーとか。他社が採用しないのは理由が有るんですよ。

  2. ひこ太郎 より:

    以前乗っていた車にダンロップの02を使ってました。1シーズンで15,000㎞ほど走り4年目でビーナスラインを登れなくなったので交換しましたが、登坂性能の低下以外は素人の運転(非降雪地域民のゆっくり運転)だと気付きませんでした。
    ブリヂストンの持ちが良いってのは初めて聞きました。自分の周りじゃブリヂストンは凄く止まるけどお値段高くてゴムは直ぐ減る、南関東の人が買うタイヤじゃない。って人が殆どです。

  3. z151 サンバー愛好者 より:

    正直「雪が降ったら乗りません」ができる環境なので、今は雪が降ったら基本乗りません。(出先で降るようなタイミングも見送っています)
    スキーも随分行っていませんが、熱がぶり返すとまた通うようになるのかも。
    こんななのでスタッドレスタイヤには詳しくないです。

    ダンロップ、BSやヨコハマタイヤよりちょっと安いんですよね。
    多分メディア向け試乗会とか車種指定タイヤにねじ込む営業が弱いのではと思ってしまいます。
    CMとショップに置いてあるくらいでそこそこ売れるからヨシ、なのかな?
    興味深いのはダンロップ含めて普段取り上げられない銘柄がどこまでがんばっているかでしょうね。
    格安タイヤってどうなの?と聞かれますが、自己責任でどうぞとしか答えていないので。

  4. アミーゴ5号 より:

    各カー用品店では、県別のタイヤ販売シャア等のデータを持っていると思います。もちろん販売戦略とかあるから、バイアスがかかるけど、一番知りたい情報です。

    東京と群馬と新潟と北海道では、シェアは全然シェアは違うでしょうし、地元の方々のニーズや口コミを数値化したようなものだから、とっても興味があります。

  5. ケンタ〜ロ より:

    ずっとブリザック信者でした。
    今回たまたまウインターマックスSJ8を買いましたが、目からウロコが落ちました。
    ブリザックと大差無い、ってか変わらない性能ですね。
    2年目ですが安心して運転できます。
    ただ、氷上性能を重視するとブロック間の溝が細くなりシャーベット等の性能が落ちてるような気がします。(BS、ダンロップ共に)

  6. はじめてコメント より:

    新潟〜福井のけっこうな降雪地帯で暮らしてきました
    ただしアイスバーンは年数回ですね。除雪がよく入るので。
    ブリヂストン、ダンロップ、ネクセン、ピレリ、どれも不安ありませんでした。
    個人的に今履いてるピレリアイスアシンメトリコプラスの性能が気になります。とても印象がいいです。

  7. 昌行 より:

     2つのグラフ、下のほうに波線・縦軸が切れている線が入っているだけましです。TVでは、上のグラフレベルの誇張を行ったグラフを波線など入れずに提示していることが多いです。グラフは生データに比べ見やすいですが、その分、作成者の意図が入り込む余地があるので、相手をだますにはとても都合の良いものです。

  8. Rotarycoupe より:

    ダンロップ、お手頃価格なためか代車やレンタカーでよくお目にかかります。

    とりたてて凄いとは思わないものの、アイスバーンでもまぁ止まりますし、トラクションもまぁまぁ掛かりますし、アスファルトでも意識に上らないタイヤです。そうそう、市街地の駐車場にある融けるか融けないかのザラメ雪には不思議と強い印象で、スノータイヤやオールテレーンみたいです。

    自分のクルマで試していないので、耐摩耗性や古くなった時にどうなるかは分かっておりません。ぜひ統一テストをお願いいたします。

  9. どわ より:

    ダンロップのスタッドレスは、北海道のタイムズレンタカーとカーシェアが採用してますね。マツダ3の1500ccなんか、不安なく走ります。

  10. 山口 より:

    出来ましたらスタッドレス 選びでお教え願いたいのですが

    非降雪地で保険に冬場履きっぱなしにしておく冬のドライ路面に強いスタッドレスのお勧めはどのメーカーの製品でしょうか?
    春〜秋は夏タイヤを履かせたいのでオールシーズンタイヤの必要は無いのですが

  11. なが より:

    ミシュランの情報は未使用での保管年数の比較なので上2つとは違うデータですね。地方の普通の使い方だと4年目にはプラットフォームが出るので夏に履き潰して買い換えとなり、どこのメーカーでも大差ない。

  12. 北海道人 より:

    我が家の車にはIG6、IG7、VRX3、ウィンターマックス3履いてます。

    ウィンターマックスのみコンパクトSUV、他はミニバンと軽です。

    仕事でもよく乗るので、北海道の道あちこち走りますが、アイスバーン性能はどれも十分。

    どれもよく効くものの個人的にはVRX3が一番安心できます。

    毎日乗り比べた結果、仕事で使う車は悩んだ結果全部VRX3にしました。

    少し雪の被った路面だとIG7が安定してます。
    ウィンターマックス、SUVに履いてるので接地面が大きい方か、IG7とほぼ変わらないアイスバーン性能だと感じています。

    ドライ路面はIGシリーズが断トツしっかりしててとても走りやすいです。

    タイヤの減りはIG6ですが、2万km北海道の冬走ってプラットフォームまで約半分の2mmほどに、ウィンターマックス3はSUVだからか、ワンシーズン15000km走っても4mm前後残っていてほぼ減ってませんでした。

    そういえば、以前履いていた大型SUVのG075も全然減らず少し古い世代のゴムですがアイスバーンもよく効いたので、接地面の関係かSUVだと減りにくくアイスバーン良く停まる印象です。

    北海道で峠も走るので、6.5ヶ月ほどスタッドレスということもあり、タイヤ選びには慎重ですが、ドライ路面多いならバランスの良いIGを、アイスバーン重視ならVRX3にすることにしています。

    とにかく事故が怖く、すぐ減る仕事の車はVRX3、子供が乗る車にはVRX3、私が通勤や個人で多少乗る車にはIG7にしています。

    あくまで個人の感想なので、乗る車によっても違うかもしれません。

    ちなみに、同じサイズのVRX3とIG7、プラットフォームまで0.2mmほどVRX3の方が深くて、柔らかく早く減りそうですが実際使える距離は同じくらいかなという印象です。

    • 道南の人 より:

      うちも同じ感じですね。
      札幌等遠出するメインの車はVRX、自分が通勤や買い物で使う車はアイスガード、親父の軽トラはホントの近場なのでその時安い国産ブランドって感じです。
      道南は溶けて凍って水が乗るが多いので、昔からブリザックが多い地域ですが。

  13. たけ より:

    これまでブリザックのみを数世代、履いてきました。グリップ力に劣化を感じないので本当に安心して長期間使えます。以前に比べ相対的に優位性がなくなってきたのかもしれませんが、価格だけは昔も今も
    間違いなくトップ維持です。相変わらずVRX3も柔らかいと実感してます。

    私はエンジニアの端くれでしてカタログの美辞麗句は全く信用しておりません。
    劣化をどのように定義してどのような製品にするのかは、メーカーの良心そのものです。公平なテストは難しいですが、だからこそジャーナリスト、公的機関の方々には有料記事等での実現を期待したいです。
    米国のコンシューマーレポートのようなことはできないですかね。

  14. 北東北の者です より:

    2019年の暖冬のときブリザックが4シーズン目で坊主になりました。BSは乾燥路面では減りが早いことを実感。一方、持ちがよいが性能イマイチと言われるダンロップ。
    タイヤの買い替え周期を、車両買い替え周期の5年に合わせたかったので、以後wintermaxx03をチョイスしていますが、性能的にもブリザックに戻りたいと思うことがありません。なぜか運転も楽しいのです。これで5年持つなら問題なし。
    ぜひ国沢さんのダンロップの評価を拝見したいです。

  15. クレープ より:

    どれにしてもCMのように、アイスバーンでピタっと止まれることはない。
    夏場の路面と同じように運転できるくらいのスタッドレスを開発してください

  16. くじら より:

    私は東京に住んでいて、皆さんからすると、レアなCONTINENTALのスタッドレスタイヤを履いています。
    スタッドレスタイヤは何を目的にするのか、すなわちアイスバーン止まる性能を求めるのか、新雪など雪道止まる性能を求めるのか、さらに雪のない高速道路や一般道での燃費やブレーキ性能を求めるかによって選ぶ会社が違って来ると思います。
    私は、雪のない道で燃費が落ちにくいタイヤ探した結果、コンチネンタルにたどり着きました。暖房を入れなければ、夏タイタの95%以上の燃費が出ます。
    ちなみに三国峠(群馬と新潟の県境)で10センチくらいの積雪で上り制限速度でコントロール不能は一回のみ。30回以上のコーナーで、下り制限速度マイナス10キロでコントロール不能ゼロでした。
    ですから、どこを走られるのかによって、タイヤメーカを選ぶべきと私は考えますが皆さんはどう思われますか?
    札幌市内をちょくちょく走るならならブリジストンとは思いますが。

  17. はらだ より:

    群馬で、日常的にそこそこ雪道を走る生活をしています。
    スタッドレスは、5~6年位すると、舗装路で音が変わって来ます、そうするとやっぱり雪道性能も落ちてくるので、山あっても替え時と判断して、冬タイヤとしてのお役御免で、交換か、夏タイヤとして履きつぶす事にしています。
    メディアなのか?公的機関なのか?どういうトコロなら、そんなテストしてくれるのか分かりませんが、同時期に買った同サイズのスタッドレスを5年か6年後に、同時に同じクルマで、同時にテストすれば、本当のスタッドレスの評価になると思います。
    人間の感覚だけで、大メーカーが大金掛けて開発した新品タイヤに大きな差は感じるのは難しいと思います。かと言って、メーカーが「5年後の性能劣化はこうですよ」と言うのを真に受ける程、人間はだまされやすいものでしょうか?
    当然、高いか安いかによっても判断基準になりますから、購入価格も含めてのテストでの結果を知りたい、そんな事一般人は絶対出来ませんからね。
    どんどん日本の稼ぎが悪くなって行く未来で、長く物を使う傾向は高まって行くと思われます。
    クルマも、新車より、年数経ったクルマがどうなのかって言う事の方が消費者目線では大事なのではと思いますし、新品がどうのってハナシはいくらでもあふれているので、古くなった物がどれだけ劣化していないかと言う事を知らせる事に、メディアの存在意義はこれから大きくなって行く様に思うのですが?

  18. 北東北日本海側です より:

    現在は関東に住んで6年経過しましたが、以前は本州最北の日本海側で生活しておりました。
    降雪も多く風が強いのでホワイトアウトは普通の環境でした。
    年間走行距離は通勤や生活も併せて3万km程で、その半分がスタッドレスタイヤの装着距離さらに半分が圧雪やアイスバーン、シャーベット等の条件での走行となります。
    ネット上で意見を書かれている評論家の方は実際にシーズン通して降雪地帯で生活し毎日の経験での評価でしょうか?
    それはさておき評論家や皆さんが例に挙げる気象や路面状況はイヤという程経験しており、過酷な条件でクルマの運転をほぼ毎日していた経験者の意見として参考になればと。
    クルマを運転し始めた30年ほど前はスタッドレスタイヤとしての性能はブリジストンがアタマ2つ?程度飛び抜けて優れてました。
    特に発泡ゴムで3年経過しても柔らかくスタッドレスタイヤとしての性能は維持されており、他社品は3シーズン目だと硬くなり安全性や信頼性がかなり落ちてました。
    そこがブリジストンが高くても選択される理由ですね。なので思い込みや洗脳されているかもです(笑)
    しかし柔らかいことは摩耗も早くなり3シーズン経過するとプラットホームが現れスタッドレスタイヤとしての役目は終わります。
    そんな中でもここ数年は他社の性能向上が凄まじくブリジストン以外でも性能はそんなに変わらないかもしれません。しかも耐久性も向上してます。
    そんな非降雪地帯の関東に6年住んでいる私ですが、冬季が始まる12月にはスタッドレスタイヤと雪用ワイパーに交換し春の4月にはまた普通のタイヤ(夏タイヤ)とワイパーに交換しております。
    現在は雪道を走行する頻度は関東の降雪と正月の帰省、降雪地域への仕事で行く程度になりましたので高価で性能が優れたブリジストンやヨコハマ以外で安くて良いモノはあるのか?ってことで人柱になる覚悟で安いスタッドレスタイヤを購入し装着してみることに。
    価格的にはブリジストンの1/4で購入した台湾メーカーの「ナンカン」、このタイヤで帰省したり厳冬期の北東北や長野北部へ仕事で出かけましたが、これがかなり凄い!性能的にはブリジストンと同じレベル!
    非降雪地域で年間2万km走行の半分がナンカンのスタッドレスによるものですが耐久性はブリジストンより優れており現在5シーズン目!まだ柔らかくプラットホームまで2ミリの深さがあります。
    なので次もナンカンを購入する予定で、将来田舎に住む際にもナンカンを選択します!
    よってスタッドレスタイヤは現在の性能だと各社そんなに性能差が変わらないなら価格で選ぶのも良いかと。

  19. うな より:

    グッドイヤーアイスナビ
    ビックリするくらい効かない!

  20. はなげまん より:

    個人的にはブリヂストンが贔屓しているメーカーですが、ハイグリップタイヤにしろスタッドレスタイヤにしろ、高次元で優れたバランスが取れているのは、明らかにミシュランなのは、同時に使って、同時に比較して、それを20年続けた個人的な結論です。

    どこかのレンジを狙った性能では、確かにブリヂストンは高性能だと思います。
    例えばハイグリップタイヤならば、(Sタイヤは除く。あくまで通常公道で利用される製品の範疇)タイムアタックならブリヂストンは良い成績を残せますが、ロングランではミシュランは路面の変化に対して安定して、しかも疲れずに走れたりします。

    路面の変化に対して、性能の変化がミシュランの方が圧倒的に少ない。
    これは間違い無いです。

    元々初代RE71でブリヂストン信者になったわけですが、ミシュランの懐の深さを体感してからは、選択に悩むようになりましたね。

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