マツダ、ブラックサタン路線の結果、5月末にも崖っぷちに! 今の状況が続くと極めて厳しくなる

自動車産業は他の業界に比べ強い体力を持っているけれど、さすがに何ヶ月も世界規模でクルマ売れないことになるという想定はしていない。改めて日本の自動車メーカーの経営状況をチェックしてみたら、群を抜いてマツダの厳しさが見えてきた。投資家などもそう判断しているのだろう。株価急落し今や時価総額3500億円! マツダ以上に厳しく見える三菱自動車で4500億円ですから。

ちなみにマツダの年間売上高は3兆5千億円。大雑把に言って毎月2900億円お金が入ってくる。利益は430億円。もっと解りやすく説明しよう。マツダ家の収入を月収29万円(年収350万円)とする。普段のマツダ家なら家賃や食事など生活に必要なモノを使うと、年間4万3千円残るという家計です。現金は60万円。自己蓄積54万円。そしてローン残債58万円といったイメージ。

そんな状況の中で新型コロナ禍に遭遇。毎月の収入がほぼ無くなったということになる。ローン残債は毎月払っていけばいいので、現金+貯金から110万円くらい生活費として使える。2ヶ月収入無くても何とかなります。自動車産業以外の業種だと2ヶ月収入無しの段階で破綻するというケースがいくらでも出てくることだろう。そういった意味じゃマツダも優良企業なのだった。

されど3ヶ月続いたら厳しい。キャッシュフローと利益剰余金を全て吐き出さなくちゃなりません。実際には収入無くなった時点から緊縮財政に入るし、中国のように少しずつ経済が動き始める地域も出てくるため、3ヶ月の2倍くらいなら何とかなるだろう。けれど今年度の販売台数が半分になってしまったら、いかんともしがたい。加えて回復期はライバル企業と厳しい販売合戦になる!

体力あるメーカーは値引きで好条件を出すだろうし、安価なクルマをラインナップしているメーカーも、新型コロナ禍との戦いで疲れ果てたユーザーからすれば魅力的だ。マツダのように利益率の低いクルマ&高価格帯のクルマは競争力低い。なんせブラックサタン率いるマツダが選んだのは「室内の広さよりデザイン」。「価格より品質」。お金余りになっているお花畑市場仕様です。

ブラックサタンは「新型コロナ禍が過ぎたら本当のクルマの魅力が重視される。今がガマンのしどころだ! 全社員気持ちを一つに頑張れ!」みたいな檄を飛ばすだろう。ますます大日本帝国大本営路線です。すぐやるべきは新型コロナ禍が終わった後の、ひ弱なマーケットで売れるスペック作りだと思う。それこそ敗戦後の広島ですぐ走り出したオート3輪的な逞しさが欲しい。

「マツダが6ヶ月すると持ち金ゼロになるスケール」で他のメーカーを評価すると、三菱自動車10ヶ月。ホンダ16ヶ月。日産12ヶ月。スバル14ヶ月。トヨタ74ヶ月といった具合。また、株式総額3500億円だから1750億円出せば事実上乗っ取られてしまう。破綻するのなら、トヨタが買い取って欲しい。ダメな経営陣を一掃したら素晴らしい自動車メーカーだ。敗戦後の日本と同じ希望があります。

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